究極のバカどもが蠢く、純粋無垢な暴力映画。 社会適応力ゼロなヤツらが繰り広げる血と暴力と涙の物語を、凄まじい迫力で描き切った監督は、若干24歳にして『東京プレイボーイクラブ』(11)で商業映画デビューを飾った異才・奥田庸介。主役のスキンヘッドの男を自ら演じ、15キロの減量、眉を剃り落とし、鼻ピアスを着ける肉体改造を施し圧倒的な存在感を見せています。 その徹底ぶりは鬼気迫るものがあり、アクションはすべてリアルファイト、流れる血は本物、本番中にビール瓶で自ら頭をカチ割り12針も縫う大けが、そのまま病院送りになって撮影が中断したことも。また直情バカのリーゼント男には、奥田監督の学生時代の先輩でもある『ジョーカー・ゲーム』(15)の板橋駿谷、その恋人には、本作が本格的な女優デビューとなる岩田恵里。 そんな3人。板橋駿谷(クズ)・岩田恵里(ブス)・奥田庸介監督(ゲス)が登壇予定でしたがなんと板橋さんが急性胃腸炎で急きょ欠席。最後に電話による出演でしのぎました! 日時:7月30日(土) |
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リーゼントの男の恋人役の岩田恵里さんと監督でスキンヘッドの男を演じている奥田庸介さんが登壇! 奥田監督:主演が来てないんです。悔しそうでしたけどね。うつると大変なので。 MC:今日初日を迎えていかがでしたか? 岩田さん:初めてメインキャストでの映画だったので、ドキドキしていました。 MC:監督といえば「東京プレイボーイクラブ」で華々しくデビューしてはや4年いかがでしたか? 開口一番、苦しかったと吐露する監督。 奥田監督:映画に打ち込んできた人生なので、撮れないの苦しかったですね。ただ、くだらねえ映画は撮りたくない。表現の世界にいるのだから撮らない方がましだと思っていたんですが。撮れないは撮れないでつらいんですよ。 と、クリエイターとしての葛藤の日々を過ごしていたご様子。 奥田監督:今回は演出と出演で肉体的にはきつかったですね。でも、これくらいのテンションの物がいいんじゃないかと。若いのにこじんまりとするの多いですからね。 MC:はじけてますからね。本作は。 と、映画上映の前なので、はじけっぷりが言えない寸止め状態。否が応でも上映に期待してしまいます。 |
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MC:岩田さんは最初の映画がこのような作品ですが。。
岩田さん:オーディションが初めてで。私は初めてだったので、これが映画の現場はこういうものかと思っていたのですが。皆さんから聞いたら違うみたいで(笑)スタッフが男衆で、士気の高い現場でした。 奥田監督:男臭?臭かった。我慢した。におい好き? と、岩田さんにちょっかいを出すところは強面なのに面白な一面も。オーディションで岩田さんに決めた理由を問われると 奥田監督:本人の前では言えませんよ。恥ずかしいから。あと心構えが良かったんです。総合的な判断です。
岩田さん:ガツンと来るげんこつのような方です! 奥田監督:殴ってない! 岩田さん:のようなって精神的な頼もしい感じということで。監督は、監督としても役者としても誠心誠意な方なので背中を見てついていきました。演じた彼女は幸の薄いかわいそうな子で、だからこそ彼女として生きたいと挑戦しました。 |
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MC:この映画が普通だと思ったというところは、腹の座り方がすごい女優ですよね。
奥田監督:最低のところから始めれば、今後楽ですよ! MC:今回役名がないですが?リーゼントの男とか・・・ 奥田監督:名前付けると監督の初恋の人かとか思われると恥ずかしいから・・・というのは嘘で。役名とか地名とかで話をまわすんじゃなくて、目に入ってきたものだけで話が理解できるように構成したかったんです。感じる映画にしたかったんです。 最後に・・ 奥田監督:凄く個人的で、共感しろっていう映画。口当たりは悪いしいびつな映画ですが、心を緩めて共感してくれたらうれしいですね。 本日残念ながら欠席となってしまった板橋駿谷さんから電話が! 板橋さん:すみません。体調不良で・・・来ていただいたみなさんありがとうございました。 文字にしてしまうと。 |
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気になる物語は・・・・
女を拉致監禁し、裸の写真をネタに強請(ゆす)りで生計を立てるスキンヘッドの男。 出口の見えない闇の中で、卑劣な者たちの壮絶で愚かな闘いが繰り広げられる。 果たして彼らは、この汚れた街から脱出できるのだろうか―。 『クズとブスとゲス』 7月30日より渋谷ユーロスペース他全国順次公開! |
キャスト:板橋駿谷、岩田恵里、大西能彰、カトウシンスケ、芦川誠
監督・脚本・主演:奥田庸介
製作:映画蛮族
配給:アムモ98
2015年/日本/カラ―/DCP/5.1ch/シネスコ/141分
(C)2015映画蛮族