![]() |
ティーチイン上映会
|
![]() |
荻野みかん、中川駿監督登壇
トークは、観客からの質疑応答に移ると、まず、山時聡真演じる息子・佑と菅野美穂演じる母・美咲の距離感の変化が描かれる重要なシーンについての質問が。スクリーンが暗転していき、病気の進行により上手く話すことができない母・美咲がすらすらと話すようになる演出があり「とても印象的なシーンだと思いました。この演出について詳しく聞きたいです」というリクエスト。中川監督は、「この作品は、介護者と要介護者という関係になってしまった親子が、福祉の助けを借りて“普通の母と息子の関係”に戻っていく物語です。佑のイメージの中で美咲が普通に話しているという演出なのですが、この関係性の変化を象徴的に描くシーンとして入れました」と解説した。 その質問に関連して、「エンターテインメント性と社会性のバランスをどう考えるのか」という問いには、「やはり、多くの方に観てもらうためにはエンターテインメント性は大切だと思います。なので、まず、親子愛に軸足を置くことと、ヤングケアラーや介護といったテーマを描く時、失っていく過程が描かれる作品が多いと思いますが、本作では、介護から解き放たれた青年が普通の生活を取り戻していく過程を見せ逆説的に描くことでエンターテインメント性を担保したことが大きかったと思います」と語った。 続いて、「本作を見てヤングケアラーの存在に気付くことの難しさと、本人も認識することの難しさがあると気付いた」という感想を寄せられると、荻野は「私は、実際に自分が担当した方でヤングケアラーの方に出会ったことはないですが、介護を必要とする方のご家族をはじめ、そういった環境にいる方々は、本人たちが自分の大変さに気づいていない、苦労を苦労と認識していないと感じます。そこが大きいと思います」とコメント。それに対して、「実際に介護を必要とする方やその家族と接する時や、もしかすると助けが必要かもしれない、という方に出会った時、どのように対応しますか?僕も聞かれますが、どう答えたらいいのか難しくて」と中川監督からも荻野に問いかけが。荻野は、「介護をしていても、その人の本当の心の奥底にある悲しみに届くことは、とても難しいと常々感じます。そんな中でも、私は、寄り添うことが大切だと思います。そうすると、心の温度が少し温かくなるような気がしています。寄り添って支えている。それが、その人の力にもなっていくと思っています」と語り、そして、「『90メートル』ではそれが描かれているところがとてもいい思います」とヘルパーとしての経験も踏まえて、出演作でありながらも太鼓判を押した。 |
![]() |
『90メートル』
|
<キャスト&スタッフ>
山時聡真 菅野美穂
南琴奈 田中偉登 / 西野七瀬
荻野みかん 朝井大智 藤本沙紀 オラキオ 金澤美穂 市原茉莉 少路勇介
監督・脚本 : 中川駿
主題歌:大森元貴「0.2mm」(ユニバーサル ミュージック / EMI Records)
プロデューサー:辻本珠子 藤本款 宇田川寧 田口雄介 共同プロデューサー:岡ひとみ アソシエイトプロデューサー:越當陽子
ラインプロデューサー:三橋祐也 音楽プロデューサー:杉田寿宏 音楽:Moshimoss
撮影監督:趙聖來 照明:藤井聡史 美術:松本良二 装飾:八木圭 録音:鈴木健太郎 編集:相良直一郎 音響効果:浦川みさき
衣裳:阿部公美 ヘアメイク:藤原玲子 キャスティング:東平七奈 助監督:安達耕平 制作担当:矢口篤史
製作:映画「90 メートル」製作委員会 製作プロダクション : ダブ 配給:クロックワークス
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
©2026 映画『90 メートル』製作委員会
















