映画『アバウト・レイ 16 歳の決断』が2月3日より新宿ピカデリー他全国公開いたします。
『マレフィセント』のオーロラ姫役で一躍人気を博し、 ソフィア・コッポラの新作など出演作が相次ぐエル・ファニングがトレンドマークのロングヘア―から一転、本当の自分を求め、心も身体も男になる と決断したトランスジェンダー(FTM)の主人公・レイを熱演。そして、アカデミー賞に 2 度のノミネートを誇るナオミ・ワッツが、恋多きシングル マザー・マギーに、名優スーザン・サランドンが、破天荒なレズビアンのおばあちゃん・ドリーに扮します。 そしてこの度、スペース FS 汐留にて詩人の文月悠光さんをお呼びしトークイベントが行われました。 『アバウト・レイ 16 歳の決断』 朗読つきトークイベント |
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MCを勤めた映画ライターの門間雄介さんから映画の感想を尋ねられると、
文月さん:レイのトランスジェンダーという設定に注目しがちで、性的マイノリティの深刻な話として、見る前に覚悟がいるのかなという思いがありましたが、実際は深刻過ぎずに描いていることに好感 が持てました。 鑑賞前の先入観と鑑賞後の印象の差について語り・・・、 文月さん:イの話だけでなく、家族の中のユーモアや、母親の葛藤など 周囲の人たちにも焦点を当てていて面白かったです。 と本作の感想を率直に語る文月さん。 それを受けて「LGBT 映画というのが全面に押し出されていないですよね」というMCに、 文月さん:LGBT という型から自由になっていっているのもこの映画のいいところだなと 思います。 とジャンル映画にとらわれていないことを評価しました。 |
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印象的なシーンを聞かれると 文月さん:(マギーが)‟私はひとりで娘を失 った、これからもひとりで息子を育てていく“というセリフがありましたが、悩みに悩んで一人でレイを育てた矜持が感じられて、祖母に対してはまだ弱く少女らしさがあり、ある種まだ母親になれなかったマギーが殻を破った印象的なシーンでした。 と熱く語った。 さらに 文月さん:自分が母になったときは子供がレイのような状況になった時に、どんな風に支えられるか自然と考えてしまった。特殊な家族ではなく、自分と地続きの不安や葛藤の中にこの人たち(マギーやレイたち)もいるのかなという感覚で見ていました。 と本作が描く普遍的な問題に共感していました。 そして本作をから受けた印象を書き下ろした詩「わたしたちの愛し方」を披露。 会場から感動の拍手が沸き上がり、詩の着想を聞かれると、 文月さん:(本作を)家族たちの群像劇としてとらえたときに、食卓のシーンが印象的でした。祖母とその同性のパートナーと母、当たり前のように一緒に食事をしているけど、少しギクシャクしているいびつさは、親しい友達との距離感とは違うものを感じさせ印象的でした。 と詩の冒頭『食卓に八つの手を集わせる。~(一部抜粋)』について説明。 さらに “もっと みんなのことを知りたい”というレイの言葉や表情から現れる、彼の気持ちの変化や世界観が広がっていく様子に感化されました。鏡のシーンはエル・ファニングの目と中性的な佇まいと複雑な感情ながらもきれいな表情は素敵だなと思い、詩にも取り入れました。 と本作の印象的なシーンから得た強い想いとともに、詩への着想について語った。 |
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最後に・・・
文月さん:大きなテーマとして、自分の不完全さ、少し世間一般から外れている部分も魅力的で愛おしいものであると肯定してく れる映画です。家族の在り方や自分自身の在り方をレイの物語と重ね合わせて、変わっていけるきっかけになればいいと思います。 と観客にメッセージ送り、大きな拍手の中イベントは幕を閉じた。 今回披露された文月悠光の詩「わたしたちの愛し方」は『アバウト・レイ 16 歳の決断』劇場販売用パンフレットにて全文掲載されます。 『アバウト・レイ 16歳の決断』 「誕生日の願い事は毎年同じだ。“男になれますように”」 <自分自身に正直に生きる> ためのレイの決断とはー?新たな人生を歩き出す人へ贈る、希望の物語 |
監督:ゲイビー・デラル
出演:ナオミ・ワッツ、エル・ファニング、スーザン・サランドン、リンダ・エモンド、テイト・ドノヴァン、サム・トラメル
配給:ファントム・フィルム
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