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岩井俊二、寺尾紗穂コメント到着

原発避難地域に住む男性を約10年に渡り追い続けたドキュメンタリー映画『劇場版 ナオト、いまもひとりっきり』。2月25日(土)公開も間近に迫り、岩井俊二、寺尾紗穂からコメントが届きました。これまでに谷川俊太郎、元・内閣総理大臣の菅直人、坂本美雨、武田砂鉄からコメントが届いています。
劇場版 ナオト、いまもひとりっきり

【推薦コメント】※新着順

社会から棄てられたもの言わぬ者たちの世話をして生きる男。十年前に目撃した男の生き様は変わらず続いていた。彼の周りで亡くなった命、誕生した命。そのすべてが尊い。原発事故が何を奪ったのか、寡黙な映像は静かにその問いを僕の喉元に突きつける
岩井俊二(映画監督) ※NEW

損得を超えたところで、捨てられかけた命の重さを問い、この社会がやるべきことを暗に示す。示し続ける。ナオトさんの足掛け10年に及ぶこれまでのブレない歩みは、アーティストが作品にすべてをこめて訴えるように、捨てられた生き物たちの命を全うさせることをもって社会に問いかける、きわめて息の長いデモンストレーションとも言える
寺尾紗穂(文筆家・音楽家) ※NEW

この町、人、動物たち、ここにあった生き物たちの美しい営みは、置き去りにされてしまった、のではない。わたしたちが置き去りにしたのだ。どうすればいい。どんな答えも、完全な善でも悪でもない。だから考え続ける。
坂本美雨(ミュージシャン)

ナオトさんの言う「ムカつくだっぺ」「ふざけんなって言いたくなる」にすっかり同調しながら見た。でも、その視線を借りている自分は、もしかしたら、ナオトさんの視線に入っている側なのかもしれない。そして、この戸惑いや危うさを感じるのが、実に久しぶりであるという情けなさを噛み締めておきたい
武田砂鉄(ライター)

感動しました、巨大な事実を小さな事実を通して長年個人的に追うことで、現実にひそむ真実が見えてきます。人間も他の生き物と同じ限られたいのちを生きていることを感じさせるドキュメントです
谷川俊太郎(詩人)

福島原発事故で、本当に日本の半分が、あるいは全部が壊滅してもおかしくない寸前だった。そのような非常に厳しい環境の中で動物の世話しながら暮らすナオトさんの勇気に感服し、動物たちや自然をけがしてしまった人間の罪深さを改めて感じた。
菅直人(元・内閣総理大臣)

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『劇場版 ナオト、いまもひとりっきり 』

公式HP:
http://aloneinfukushima.jp/

FACEBOOK:
@aloneinfuksuhima

Twitter:
@mayunakamura510

世界を驚愕させた『ナオトひとりっきり』(2015)。カメラはその後もナオトを追い続けていた!コロナの蔓延、東京オリンピックを経て、まだ終わらない福島は忘れ去られてしまうのか?

あれから8年。新たな命が生まれ消えていく中で、ナオトは変わらず動物たちに餌をやる日々を過ごしている。「将来の糧のため」ニワトリを飼い、蜜蜂を育て始めた。富岡は帰還できる町となったが、若い人たちは戻らない。コロナ禍で開催されたオリンピックでは「復興五輪」のPRとして、誰もいない福島の風景の中を聖火リレーが走り過ぎた。

原発問題に終わりはない。汚染水はあふれかえり、ダダ漏れのように海上放出される。全国で原発再稼働の動きは、粛々と進められる。そんな私たちの矛盾の渦中で忘れ去られる福島で、ナオトは今、動物たちとどんな思いで暮らしているのか。ナオトの生きかたを見つめながら、私たちの今を考える。

【福島県・富岡町】
かつては出稼ぎに行かないと生活できない貧しい農村であったが、60年代末、福島第一・第二原発の建設により豊かな生活ができるようになる。2011年3月、原発事故により警戒区域となり、町民全員が家を追われ、家畜は全て殺処分が命じられた。現在は町の一部が帰還宣言をしたが、多くの住民は戻ってきていない。
劇場版 ナオト、いまもひとりっきり

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2023年/日本/日本語/HDV/カラー/106分

出演:松村直登、松村代祐、半谷信一、半谷トシ子、富岡町の動物たち 
撮影:中村真夕、辻智彦 
編集:清野英樹 

監督:中村真夕 
製作・編集協力 山上徹二郎

製作・配給:Omphalos Pictures, Siglo
配給・宣伝協力:ALFAZBET

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