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初日舞台挨拶

この度、11月12日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開となります、リム・カーワイ監督の最新作『あなたの微笑み』の初日舞台挨拶が、シアター・イメージフォーラムにて、渡辺紘文、平山ひかる、尚玄、田中泰延、リム・カーワイ監督が登壇して行われました。
『あなたの微笑み』公開初日舞台挨拶
『あなたの微笑み』初日舞台挨拶
日程:11月12日(土)
場所:シアター・イメージフォーラム
登壇:渡辺紘文 平山ひかる 尚玄 田中泰延 リム・カーワイ監督

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満員御礼

初回上映後の熱気冷めやらぬ、満席の場内を見渡し、「こんなに多くの方の“微笑み”をみることができて、うれしいです。」と、リム・カーワイ監督が喜びをかみしめ、劇中の衣装そのままで登場した渡辺紘文が、「売れない映画監督の渡辺紘文です。あれ?この衣裳でカメラも持ってきたのに…、ウケてない!?大丈夫ですか。」と慌てると、場内はあたたかい笑いに包まれた。

リム監督が「渡辺さん、僕たちやっと売れてる映画監督になれましたね!ずっと売れない映画監督だったけど、生まれてはじめて自分の映画初日を満席で迎えることができました!!渡辺さんも売れた気分はどうですか?」と喜びを爆発させると、「うれしいです!実は、僕も本業は映画監督なんです。自分の映画も満席にしたい!ちょっとうらやましくなりました。」と、“世界の渡辺”を嫉妬させた。
映画初出演となった本作の“ミューズ“である平山ひかるは、「何役やらされるんだろうというくらい、何役ものミューズを演じました。初日は温泉街のシーンの撮影で、結構ハードなシーンだったんですが、それ以上に監督の身に衝撃の事件が起きて…。監督が撮影中に3メートルの溝に落ちて死にかけて…。知り合いのプロデューサーが心配してついてきてくれたんですが、「これが普通の撮影と思っちゃダメよ、普通はこんなことないから!」と言われて、面白い事件ばかりでした!」と、ハードな撮影、そしてリム監督の即興演出を楽しむ、大物の片鱗を垣間見せた。
『カム・アンド・ゴー』にも出演している、リム組常連俳優の尚玄は、「当初は沖縄撮影に参加する予定はなかったんですが、たまたま沖縄から合流できることになって沖縄に行ったら、「豪邸ないですか?ロレックスと高級車もないですか?と言われて、沖縄の知り合いに高級リゾートホテルやゴルフ場を貸してもらって、車を出してもらって…。撮影がはじまったら“成金”役ですと言われて、とにかく武勇伝を語る役になるとは…。大変でしたが楽しい撮影でした。」と振り返った。「この予算でこんなゴージャスな撮影ができたのは、尚玄のおかげです!」とリム監督も恐縮しきりになっていた。
そして映画ではミニシアターの館主さんたちが本人役で出演する中、唯一“館長”役で出演したのが、田中泰延だ。自称“主演”の田中さんは、「ミニシアターの風情や、リアルな実情とかを、館長さんたちが出演して伝えてくれています。映画撮影後に閉館してしまったり、館長がお亡くなりになってしまった映画館もあり、ミニシアターの貴重な記録となっている作品だと思います。」と話すと、「田中さんとは長い付き合いですが、こんなまとなことを言ってるのははじめてみました。」とリム監督から、息の合ったツッコミが入った。

トークは、脚本がない、即興演出のリム監督の撮影現場の面白苦労話になり、大盛り上がりに!
「撮影中、「明日、渡辺は豊岡のライアン・ゴズリングになる」とリム監督からLINEが届いて、突然ダンスシーンをやらされたのには、ええ??ってなりましたね…。振付を平山さんが一生けん命教えてくれたのに、ダンスはやったことがなかったので、申し訳なくて…」と、ダンス経験のない渡辺さんはダンスシーンに苦労した模様。「夜、リム監督から「明日の朝、ダンスシーンを撮りたいので、2曲分振付を考えて渡辺さんに教えておいてください」と言われて、今何時!?あと6時間しかない!!って、震えました。」と平山さんが答えると、「ふたりのおかげで、“豊岡のラ・ラ・ランド”が撮れました!」と、リム監督はご満悦の様子。尚玄が「実はこの前、リム監督とバルカン半島をまわって、映画を撮ってきたんです。どこにいてもリム監督のムチャぶりはすごくて…。でも旅をしている時に、この風景の中で映画を撮りたいなって思っても、そのまま映画を撮れる人はいないですよね。やっぱりリム監督はすごいな!って思います。」と、最後は旅する映画監督“シネマドリフター(映画流れ者)”リム監督らしさを絶賛した。
リム監督が「ありがとうございます。いろんなひとに迷惑をかけて、でもみんなのおかげで、こうして映画をつくることができて感謝しかありません。」と恐縮すると、「いろんな人に迷惑をかけてるけど、こうやってみんなに愛されるキャラクターのリム監督だからね。」と尚玄が応じ、登壇者たちはあたたかい微笑みを浮かべた。

「自主映画、ミニシアターはいま厳しい状況にあります。満席で初日を迎えられことは奇跡のようで、多くのひとに届いてほしい映画です。」と渡辺さんが、ミニシアターの置かれた状況に言及した。リム監督は、「この映画のタイトルの“あなた”は誰をさしているのか、と聞かれます。やはりあなたというのは、映画館でこうして映画を観てくださる観客のみなさまのことだと思っています。」と、ミニシアターへの愛を語り締めくくった。

最後に登壇者全員で、首里劇場の金城館長直伝の琉球ハブ拳法のポーズを決め、舞台挨拶は幕を閉じた。

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映画『あなたの微笑み』

英題:Your Lovely Smile

2022年11月12日(土)よりイメージフォーラム、12月3日(土)よりシネ・ヌーヴォ他全国順次公開

公式HP:
@official

Twitter:
@anatanohooemi 

FB:
@yourlovelysmile2022


あらすじ
何もない栃木の田舎町で、くすぶり続ける映画監督の渡辺紘文。地元・栃木を拠点に映画製作団体「大田原愚豚舎」を旗揚げし、東京国際映画祭で数々の受賞歴を持つ渡辺は、自他ともに認める“世界の渡辺”である。しかし“世界の渡辺”もいまは脚本も書けず、大手映画会社から依頼がくることもなく、地元の仲間たちと悪態をつきながら日々を過ごしている。
ある日、旧知のプロデューサーから、世界的映画監督”KOREEDA”の代打で沖縄での映画制作の話が舞い込む。久々の映画制作に浮足立つ渡辺が沖縄に向かうと、「いますぐ俺を主人公にして映画を作れ」と“社長”に高級ホテルに缶詰めにされる。しかし脚本は1ページも書けず、結局、“社長”にも見限られ、ホテルを追い出された渡辺はひとり映画館へ足を運ぶ。
「すみません。映画監督の渡辺紘文という者なんですが、自分の映画を上映してもらえる劇場を探しています。」
コロナ禍にひとりミニシアターを訪ね歩く渡辺は、その道中でいつも正体の異なる不思議な少女に出会い、導かれていく。ようやく兵庫・豊岡劇場で上映が決まるも、誰も“世界の渡辺”を知らず、チケットはまったく売れない。
遂に日本最北端の映画館・大黒座に行きついた渡辺。再び自分の映画を上映することができるのか、“世界の渡辺”として返り咲くことができるのか!?
そして“世界の渡辺”は、映画を愛する人たちと出会い、何を見つけるのか。
『あなたの微笑み』

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渡辺紘文 平山ひかる 尚玄 田中泰延
監督・プロデューサー・脚本・編集:リム・カーワイ
撮影:古屋幸一 録音:中川究矢、松野泉 
音楽:渡辺雄司 サウンドデザイン:松野泉
宣伝デザイン:阿部宏史 予告編監督:秦岳志 
配給:Cinema Drifters
宣伝:大福
英題:Your Lovely Smile
2022|日本|カラー|DCP|5.1ch|103分 
©cinemadrifters 文化庁「ARTS for the Future!」補助対象事業

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