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ビートルズが成功するまでの軌跡

 
初期のビートルズをよく知る男たちの証言からビートルズが成功するまでの軌跡を辿るドキュメンタリー『ザ・ビートルズの軌跡 リヴァプールから世界へ』が、7月5日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国63館での公開となります。
 
この度、7月2日に公開直前トークセッションが行われ、本作の字幕監修者でもあるビートルズ研究家・藤本国彦が登壇し、本作の魅力やビートルズ周辺の裏話を語りました。
汐月しゅう、藤本国彦_ザ・ビートルズの軌跡
 
日付:7月2日(火)
会場:文喫 六本木
登壇:藤本国彦 (ビートルズ研究家/本作字幕監修)
MC:汐月しゅう

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藤本国彦トークセッション

 
ビートルズ研究家の藤本は、本作のクライマックスである、ドラマー交代劇の前情報を解説。「ドラマーはいてもすぐやめてしまう。アラン・ウィリアムズの後に、競馬で当てたモナ・ベストがクラブを作り、ビートルズのメンバーを引っ張ってきて、初日から演奏させた。モナ・ベストの息子のピート・ベストはドラムを持っていたため、ハンブルク巡業に行く時に形だけのオーディションをして、ジョン、ポール、ジョージとジョンの美術学校の同級生のスチュアート・サトクリフとピートの5人でハンブルクに行った。スチュアートは、絵のコンテストの賞金でジョンに無理やりベースを買わされた。」とのこと。
 
交代したリンゴ・スターのドラムの腕前は圧倒的で、ビートルズのメンバーは、リンゴとハンブルクで共演していたそう。また、ピートは根が真面目で、ハンブルクの写真でステージ以外でピートが一緒に入っている写真は少ないとのこと。
 
ピート・ベスト脱退の裏話として、「当時、ポールとジョージと同い年のニール・アスピノールというロード・マネージャーがいて、ピートのお母さんとくっついて、ローグ・ベストという子供ができた。おそらく1962年8月位の生まれで、ピート・ベストの解雇と同じくらいのタイミング。」という衝撃的なエピソードを披露した。
 
来日時にピートご本人をインタビューした藤本は、「ジョンが一番親しかったのに、解雇の話をエプスタインから聞いたのには、がっかりしていた。それ以来ビートルズのメンバーとは会っていないとのことだった」と後日談も話した。
 
本作に出演する初代マネージャーであるアラン・ウィリアムズに関しては、「最初にビートルズを見つけた人、ハンブルクと繋いだ人。世界に羽ばたいた時に、捨てられてしまう人っているじゃないですか。『ビートルズを手放した男』という本も書いている。」とその顛末を紹介し、後のマネージャーであるブライアン・エプスタインがビートルズにお行儀のいいスーツを着させたような時代とは全く違い、「革ジャンの頃のビートルズなので、『もっとどんどんやれ』という感じだったと思う。」と話した。「(マネージャーが)アランのままだったら、リヴァプール止まりだっただろう。1963年までは、ポップの主流はアメリカだった。メンバーは、エプスタインの演出に乗っかって、スーツを着た」と世界でブレイクした理由を説明。
 
また、本作では、当時英国最大のレコード会社であったデッカ・レコードのオーディションでの失敗について語られているが、「デッカのオーディションに受かっていたら、ジョージ・マーティンという面白いプロデューサーに出会えていなかった。デッカのスタジオよりも、EMIスタジオの方が音がいいから結果オーライ。」と、こちらもビートルズのキャリアの分岐点になったであろうエピソードを話した。
 
本作の見どころについて、藤本は、「亡くなっている方が多いので、よくぞ映像として残してくれたと思う。」と話した。具体的には、初代のエンジニアだったノーマン・スミスを挙げ、「本は1冊あるけれど、職人肌の人で、そんなにエピソードをいっぱい喋る人ではなかった。今回の映画では、デビュー前後の話が面白かった。」と言及した。また、「『ラヴ・ミー・ドゥ』のセッションドラマーのアンディ・ホワイトがスタジオの様子を話していて、貴重。その辺の話は私も全く知らなかった」と話した。
 
また、本作は、「インタビューだけでなく、補う形でライブシーンはいくつか使っている。ダラダラ喋っている訳ではなく、飽きたりしない」と話し、「ビートルズはデビュー前から解散まで全てが面白いけれど、先が見えない中でどういう風に有名になるか、デビュー前後が一番面白い。当事者だった元ドラマーを含め、マネージャーや初期のエンジニアなど関係者が語るので、内容の面白さもそうですけれど、その向こうにビートルズ像が浮かび上がってくるドキュメンタリーになっている。『へー、そうなの。こんなやりとりがあったんだ』とご覧になっていただければ。」とアピールした。

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上映終了後アフタートーク決定!

 
下記の劇場で、上映終了後アフタートークが決定していますので是非。
 
■名古屋:ミッドランドスクエアシネマ
7月5日(金)11:30の回
登壇者:藤本国彦(ビートルズ研究家・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■大阪:なんばパークスシネマ
7月5日(金)15:45の回
登壇者:藤本国彦(ビートルズ研究家・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■大阪:テアトル梅田
7月5日(金)18:00の回
登壇者:藤本国彦(ビートルズ研究家・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■東京:アップリンク吉祥寺
7月6日(土)9:30の回
登壇者:朝日順子(音楽ライター・翻訳家)
MC:汐月しゅう
 
■東京:ヒューマントラストシネマ有楽町
7月6日(土)11:30の回
登壇者:藤本国彦(ビートルズ研究家・本作字幕監修)
朝日順子(音楽ライター・翻訳家)
MC:汐月しゅう
 
■宮城:MOVIX仙台
7月6日(土)16:45の回
登壇者:朝日順子(音楽ライター・翻訳家)
MC:汐月しゅう
 
■福岡:キノシネマ天神
7月7日(日) 11:50の回
登壇者:藤本国彦 (ビートルズ研究家 ・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■福岡:小倉昭和館
7月7日(日)16:20の回
登壇者:藤本国彦 (ビートルズ研究家 ・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■栃木:小山シネマロブレ
7月12日(金)14:35の回
登壇者:藤本国彦 (ビートルズ研究家 ・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 
■東京:池袋シネマ・ロサ
7月12日(金)19:00の回
登壇者:藤本国彦 (ビートルズ研究家 ・本作字幕監修)
MC:汐月しゅう
 

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本多康宏からコメントも

 
また、本作のパンフレットに寄稿もしている、ビートルズ鑑定士 本多 康宏より推薦コメントが解禁となった。
 
本多康宏(ビートルズ鑑定士)コメント
本ドキュメンタリーのメインである「ビートルズを手放した男」と「ビートルズに成り損ねた息子」の証言。「Love Me Do」デビューまでの一年足らずの虚々実々のストーリー。この作品で歴史の真実がどうであったかを想像してみて欲しい。このように、60年以上経った今日でもファン一人一人に考えさせることができるのも、ビートルズの壮大さの表れだ。皆さんはどう受け止めますか?

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『ザ・ビートルズの軌跡 リヴァプールから世界へ』

 
7月5日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
 
公式サイト:
https://beatles-filmselection.com
 
公式X:

 
公式Facebook:
facebook.com/beatlesfilmselection
 
1970年に解散し、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン亡きあとも、アルバムやAI技術を借りて新曲を発表し話題を集めるなど、時代を超えて世界中で愛される伝説のロックバンド、ザ・ビートルズ。
 
本作は初期のビートルズが出演していたリヴァプールのクラブ「ジャカランダ」のオーナーで、1960年そして61年に彼らのハンブルク巡業を手掛けた興行主アラン・ウィリアムズが、当時美大生だったジョンとスチュアート・サトクリフに女子トイレの修繕の仕事を頼んだ時の回想から始まる。
 
さらにメジャーデビュー直前に突然解雇されたドラマーのピート・ベストがビートルズを追い出された日やその過程などについて自ら詳細に語るほか、ビートルズ全作品をプロデュースしたジョージ・マーティンに乞われデビュー曲「ラヴ・ミー・ドゥ」のレコーディングにリンゴ・スターの代わりに参加したアンディ・ホワイト、初期から『ラバー・ソウル』までのチーフ・エンジニアを務めたノーマン・スミスら、初期のビートルズをよく知る男たちの証言からビートルズが成功するまでの軌跡を辿る。
 
ハンブルク巡業、リヴァプールの席巻、当時英国最大のレコード会社であったデッカ・レコードのオーディションの失敗、さらにメンバー交代劇など紆余曲折の末、62年「ラヴ・ミー・ドゥ」でメジャーデビューするまでを、当時のTV番組のパフォーマンス映像やコンサートの模様などを交えて、彼らの創造性やスターダムを上りつめていく過程を検証していく。
 
監督は、数多くの音楽ドキュメンタリーやCD制作を手掛け、”Dinosaurs Myths & Reality(恐竜の神話と現実)”(95)をプロデュースしエミー賞を受賞した、ボブ・カラザーズが務める。
 

あらすじ
伝説のロックバンド「ザ・ビートルズ」。数多くの名曲を生み出し熱狂的なファンを生んだ彼らも、メジャーデビュー前はリヴァプールで演奏する小さなコピーバンドだった。やがて初代マネージャーとなるアラン・ウィリアムズとの出会い、ハンブルクでの演奏活動、バンドメンバーの脱退と加入を経て、1962年「ラヴ・ミー・ドゥ」でのメジャーデビュー以降、20世紀を代表するグループへと駆け上っていく。元ドラマー、ピート・ベストらメジャーデビュー前の”ザ・ビートルズ”の姿を知る関係者のインタビューと、当時のTVパフォーマンス映像を交えながら、知る人ぞ知る初期ザ・ビートルズの在りし日を回想する。
ザ・ビートルズの軌跡

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監督・脚本・製作:ボブ・カラザーズ
出演:アラン・ウィリアムズ、ピート・ベスト、アンディ・ホワイト、トニー・ブラムウェル、ノーマン・スミス、アラン・クレイン
字幕監修:藤本国彦
原題:“The Beatles: Up Close and Personal”
配給:NEGA
2008年/イギリス/72分/カラー/16:9/ステレオ/英語
©SHORELINE ENTERTAINMENT

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