『愛の渦』三浦大輔監督×峯田和伸(銀杏BOYZ)×『恋の渦』大根仁監督 が眠気も吹き飛ばす白熱トーク!イベントレポート 乱交パーティでの一晩という過激な設定、着衣時間は本編中18分半と日本映画史上もっともハダカなドラマでありながら、性欲に振りまわされる人間の滑稽さ、切なさ、人間の本質を見事に描き出した 映画『愛の渦』。 3月1日(土)に公開されるやいなやテアトル新宿では立ち見が続出し公開3週目をむかえてもその勢いが加速するほどの大ヒットとなっているそうです。 |
|
大ヒットを記念して三浦大輔オールナイト興行を3月21日(金・祝)から3月22日(土)にかけてテアトル新宿で実施。
『愛の渦』、三浦大輔が原作・脚本、大根仁さんが監督した『恋の渦』、そして峯田和伸主演、三浦大輔の商業監督映画デビュー作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』一気上映したこのイベント。 チケット発売から指定席は即完売。立ち見が出るほどの大盛況の中、人気のプログラムの一つとして三浦大輔監督、大根仁監督そして銀杏BOYZの峯田和伸さんをお迎えしてのトークショー。 【『愛の渦』オールナイト上映トークショーイベントレポート】 ★日時:3月21日(金・祝) |
|
MC:早速ですが三浦監督と大根監督の出会いについてお伺いしたいと思います。
大根仁さん:既に飲んでいます(笑)。三連休の初日とはいえオールナイトにこんなに来ているなんて皆さん無職ですか(笑)。よろしくお願いします。 三浦監督:テレビに憧れがあったので、すぐにお受けしました(笑)。 MC:『愛の渦』はご覧になっていかがでしたか? 大根さん:どういうアプローチをするのかとても気になっていたのですが、自分よりもプロの映画監督という感じでしっかり映画をつくられているなと思いました。私は原作が好きすぎて、『恋の渦』の舞台を忠実に、中継するというような思いも込めてつくりました。 三浦監督:舞台をやっているからこそ同じようなものにならないようにしようと考えたので、そういう意味では映画的なのかもしれません。 大根さん:原作者だからこそ壊す権利があるんですよね。 MC:三浦監督は大根さんが監督をされた『恋の渦』をご覧になっていかがでしたか? 三浦監督:原作者なので客観的にみれらないところはあるのですが、4日間の撮影期間そしてワークショップであそこまでしっかりしたものをつくるのは素直にすごいなと MC:三浦監督はいままであまりトークショーなどされたことがなかったと伺いましたが? MC:トークショーどころかTwitterもはじめて、映画と同じように監督もどんどん脱いでいってますね(笑)。それでは、ここでもうもう一方ゲストの方をお呼びしたいと思います。本日、上映されます『ボーイズ・オン・ザ・ラン』主演、峯田和伸さんです。まずは『愛の渦』いかがでしたか? 峯田和伸さん:舞台は再演を観させていただきました。音楽でたとえると井上陽水さんの「夢の中へ」を斎藤由貴さんがカバーした時のような同じ素材で全然違うんだけどすごく良いなと思いました。 |
|
MC:監督と峯田さんの出会いはどんな感じなんですか?
三浦監督:『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の時にはじめてお会いしました。どうしても彼に演じてほしいと思ったんです。 MC:大根さんは『ボーイズ・オン・ザ・ラン』いかがでしたか? 大根さん:素晴らしい映画だと思いました。峯田さんも言ったように原作があって全く同じではないのにベースに雰囲気を残して、それこそカバー作品みたいですごいなと思いました。 MC:三浦監督はお芝居の時は厳しい演出という声も聞かれますが、峯田さんは追い込まれたりしましたか? 峯田さん:僕の場合はそんなことなかったですね。他の方はあったかもしれませんが。 三浦監督:どっちかというと女優さんとぶつかることが多いですね。 大根さん:僕は逆ですね。女優さんには可愛いね~って(笑)。 三浦監督:映画はそんなに本数も撮っていないので、そんなに厳しくという感じはないですかね。今回の門脇さんに関しても、峯田さんに関しても存在感が作品を成立させているので、演技に対する技術とかよりもそっちの方が重要だと思っているので。 峯田さん:三浦監督の作品は、役者が何をするというよりもその奥を描いているという感じがするんです。今回も役名が思い浮かばないので…なんというか役者が悪いとかじゃなくて…顔にモザイクがかかっているというか……。なんかうまく言えないですね。パーマをかけすぎてヘコんでいるんです。 MC:パーマの渦が……。 (会場爆笑) 大根さん:わかります!三浦監督は感情移入させるのに、役者単体じゃなくてそこに漂う空気感に対してなのかなって感じます。それが客観的に観ていた人に対して、どこか思い当たる節を感じてヒリヒリしてくるという。 一同:なるほど。そういうことですね。 |
|
MC:それでは、会場の皆さんから質問を受け付けたいと思います。
Q:三浦さんの今度の舞台に峯田さんが出演されると思いますが、どんな作品なのですか? 三浦監督:そうなんです。宣伝になってしまいますが、峯田さん、池松壮亮さん出演の舞台をやります。『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の主演と、『愛の渦』主演のおふたりという、わかりやすい繋がりで(笑)今回、峯田さんは初舞台で。峯田さんとやるのは怖いんですけど、やらなきゃなと思って。 峯田さん:僕だって怖いですよ。 MC:是非舞台の方も楽しみにしていただければと思います。それでは次の方。 Q:三浦監督、大根さん共にバラエティ番組からの影響を公言されておりますが、具体的にありますか? 大根さん:バラエティ番組の方が、日々更新されているという意味では映画よりも最先端にあると思うので、そのスリリングさを参考にしたりしています。 三浦監督:ドッキリカメラみたいなものとか、バラエティ番組のワンコーナーで、「これって映画や舞台にしたら面白いんだろうな」ということに気づくことがあります。実際にお芝居の元ネタになったものもあります。 大根さん:『恋の渦』も「あいのり」からヒントを得たって言ってましたよね。 Q:峯田さんの歌詞が具体的で衝撃を受けました。 峯田さん:2005年に発売したアルバムに関しては言葉がすごい武器だと思っていたけれど、今はネットと現実の境とかも少なくなって、どこに行っても変わらないという強い思いが今年発売になったアルバムに表れているかもしれません。でも最近になって改めて言葉が武器だって思ってきているので、そういった作品が好きなのであれば、次の作品も買ってくださいね(笑)。 |
|
Q:先ほど『ボーイズ・オン・ザ・ラン』では峯田さんしかいないと思ったというお話がでましたが、なぜミュージシャンの峯田さんを抜擢したんですが?
三浦監督:役者さんの技術というより、存在感そしてなにより人間の魅力に惹かれました。 Q:なぜ性欲をテーマにした作品をつくろうと思って、テーマが乱交になったのですか? 三浦監督:乱交に参加した方はあまりいないと思いますが、リアリティを追及したわけではなく、覗き見する感じで疑似体験してもらいたいと思いからです。突飛なキャラクターとか変な性癖を登場させてないのは、そこからです。 大根さん:三浦監督は乱交というテーマを扱ったのは、奇をてらった訳じゃないとお思います。彼なりのトレンディードラマになっています(笑)。「東京ラブストーリー」っていうタイトルでもおかしくない(笑)。 MC:ありがとうございます。 三浦監督:本当に今日はたくさんの方にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。朝まで無理せずに楽しんでいってください。映画のヒットは皆さんの力なくしてはなかったと思います。広めていただき、そして今日も集まっていただき嬉しいです。なんか、乱交がテーマのR18+映画が流行っているらしいってなったら面白い世の中じゃないかなと(笑)。これからも応援よろしくおねがいいたします。 『愛の渦』テアトル新宿他にて大ヒット上映中! 過去記事もどうぞ: 全回満員立見『愛の渦』初日舞台挨拶 |
『愛の渦』作品概要
午前0時~5時。料金は男:2万円、女:千円、カップル5千円。
そこは都会の一室で営まれる乱交パーティ。集まったのは性欲を満たしたいだの男女。しかし、愛のないセックスにも、〝感情″は生まれ、それぞれの思惑が渦巻いていく。滑稽なまでに剥き出しの性欲が向かう先は、愛か、果てないただの欲望か。
原作は、人気劇作家、三浦大輔が主宰する演劇ユニット「ポツドール」の代表作であり、第50回岸田國士戯曲賞に輝いた傑作舞台劇『愛の渦』。映画化に際し、脚本・監督は三浦大輔自身が手掛けました。主演は、若手実力派俳優として頭角を現してきた池松壮亮。もう一人の主演は、三浦監督がその存在感に惚れ込み、抜擢した女優・門脇麦。その他、新井浩文、滝藤賢一、田中哲司、窪塚洋介ら、実力と個性を兼ね備えた豪華な俳優たちが脇を固めています。
映画『愛の渦』作品概要
原作・脚本・監督:三浦大輔
出演:池松壮亮、門脇 麦、新井浩文、滝藤賢一、三津谷葉子
窪塚洋介、 田中哲司
制作プロダクション:ステアウェイ
製作:「映画 愛の渦」製作委員会(東映ビデオ、クロックワークス)
配給:クロックワークス R18+
(C)映画「愛の渦」製作委員会