西条みつとしさん主宰の TAIYO MAGIC FILMの大人気舞台『ゆらり』が、西条さん自らの脚本により舞台の感動を横尾初喜監督が映画化。
11月4日(土)より池袋シネマ・ロサ、11月11日よりミッドランドシネマ名古屋空港、11月25日より大阪シアターセブンほか全国順次公開となります。 会場:スペースFS汐留 |
|
入って来るや今日の衣装やファッションに関しての雑談から盛り上がる気さくなお二人。場をなごませてくれます。 映画『ゆらり』はTAIYO MAGIC FILMの伏線が張り巡らされた、親子のつながりを描いた舞台の映画化。その経緯を監督に尋ねると 横尾監督:映画を撮りたいと思ってテーマを家族にしようと決めた時に、この舞台を観て号泣して。何しろ舞台が良かったんです。西条さんの作品は悪人がいない。みんな優しいんですね。感動して、その日のうちに挨拶して、1週間後には映画化したいとお話をしたところOKがでました。 と、経緯を語り、続けて、 横尾監督:舞台の二章が一番号泣したんです。実はうちも母子家庭で、自分の経験からの演出が響くかなと思って、この作品を長編第一作に選んだのかも知れません。 と、話す。その気持ちはやはり俳優にも伝わるようで、監督のモニターを見てる姿が優しかったと内山さん。 舞台の映画化に際して気を付けたことは? 横尾監督:実は、脚本の第一稿が来てから、いろいろな調整に1年かかりました。最終的に映画化に向けての脚本が二十稿くらいにまでなってしまいました。特に2章は舞台では朗読劇だったので、映像化には力を注ぎました。あとは、音楽にこだわりました。劇中音楽を、(2002年に安室奈美恵の転機となる”Suite Chic”を企画・発案し、自身が発掘したアーティストTEEへ提供した楽曲『Baby I Love you』がシェネルらにカバーされ大ヒットし、安室奈美恵によるリオデジャネイロオリンピックNHK公式ソング『Hero』の作曲・プロデュースをした)今井了介さんにお願いしまして。頂いた曲のバージョン違いを1、2、3章に使っています。 |
|
本作を通して観て内山さんの感想をお聞きすると
内山さん:全部がつながっていて、過去・現在・未来を交差して編まれている作品の中で、一本筋が通ってるのが「今を一生懸命生きよう」ということ。後悔しないで生きよう。と、そこに愛がある。そこを意識して生きてみようと思わせてくれる映画だなと思います。 と、語り続けて、 内山さん:最初作品の脚本を読んでほれ込みまして、この映画に出会えてよかったなと。脚本を超えた映像化による立体化で、違う形で胸に来るんだなと思える作品でした。涙を前には出したくないんですね。感じ方はお客様のバックボーンだったりで違いますから、其々の感じ方を大切にしてほしいんです。 と話す凛とした内山さん。 内山さん:私は監督の世界観に入って役を創っていきたいタイプなので、監督とのセッションを楽しみました。役者一人で、感情はすべて出るわけではないですし、監督の世界観が好きでしたので、そこへ向かおうと演じました。 と、語る内山さんが向かおうとした世界観。どのように演出しているのか。 横尾監督:僕は、ここのシーンはこうしてください!ではなく、その役のプロフィールや性格も話して、時には血液型はA型でって話して。あとは役者さんにお任せします。それから雰囲気づくりには時間を割きます。一人で創ってる感じは全くなくて、チームプレイで創っていきたいんです。 内山さん:そう、チームプレイですね。現場はとても良い雰囲気でした。 横尾監督:楽しかったですね。 と、振り返るお二人。 |
|
そんな、楽しい雰囲気の撮影現場でのエピソードを尋ねると
内山さん:能登島で撮影したのですが、本当に良いところでした。スタッフの皆さんは、撮影現場の民宿に宿泊していて。民宿の方ともみんな仲良くなっていて、別れ際は寂しがってたぐらいでした。その温かい雰囲気も映像に出ていると思います。本当に良かったんです。テラスでコーヒーをいただいたり、星もきれいで優雅でしたしね。ゆらりの世界観にぴったりの場所でした。 と、力を込めて話す内山さんに監督も 横尾監督:本当にあそこで良かったですね。10日間居たんですけど、2日ぐらいだったかと思えるほど濃縮された現場でした。 と、撮影時に良い時間が流れたことが、感じられました。 横尾監督:カンヌで歩きたいです。神様!(笑) 内山さん:笑うことが好きなので、自分次第ですが、周りも笑顔でいられるようにお願いしたいです。ですから常にHAPPYでいられますようにって。カンヌも含まれてます!(笑) と、笑顔がキラッキラッな内山さん。 もし、自分が戻れるとしたら、どの時点に戻りたいですか?と尋ねると即答の内山さん。 内山さん:戻りたいのは・・・。亡くなった祖母のクリームシチューが食べたいなと。後は父にハグしたいですかね。もう一度って思います。 と、亡くなったご家族に思いを馳せ。次の作品でオリジナル作品を撮ろうと企画中の監督は 横尾監督:次作も家族のお話にしようと企画しています。うちは3歳ぐらいで離婚してしまったので、僕は父のことを覚えていないんですね。いま、そのころを思い出す作業をしていて。お父さんのいたころに戻ってみたいですね。 と語る監督。次回作にも期待です。記者としては本作の、娘と生き別れた戸次さんのお話を一本の映画で観てみたい気もします。 |
|
最後に、本作を観ていただく皆さんに注目していただきたい点を 横尾監督:ほんとうに、西条さんの作品は繋がりが良いんです。一章一章を楽しんで、つながりを楽しんでいただきたいです。 内山さん:このストーリーは、本当に気持ち良いと思います。つながっていくのも気持ちよいですし、ホッともします。感じて下さい! とインタビューを締めました。映画『ゆらり』は11月4日(土)より池袋シネマ・ロサ、11月11日よりミッドランドシネマ名古屋空港、11月25日より大阪シアターセブンにて公開ほか全国順次です。 インタビュー時ヘアメイク:佐々木篤(GLUECHU) そして! 映画『ゆらり』初日舞台挨拶が・・・ 日程:2017年11月4日(土) *チケットは11月4日(土)当日、劇場窓口での受付となります。
|
キャスト:
岡野真也、内山理名
戸次重幸、萩原みのり、山中崇、遠藤久美子
平山浩行、渡辺いっけい
鶴田真由
監督:横尾初喜
原作/脚本:西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)