映画情報どっとこむ ralph 今年2017年に没後50年を迎えるキューバ革命の英雄“エルネスト・チェ・ゲバラ”。

革命家、反帝国主義のカリスマとして、また、革新を想起させるシンボルとして今もなお世界中でゲバラの存在は明確に息づいている。そんな彼の“意志”に共感し、ボリビアの軍事政権との戦いで、1967年8月に25歳の若さで散った実在の日系人、フレディ前村ウルタードの知られざる生涯を、日本・キューバ合作で描く映画『エルネスト』。

10月6日(金)に公開されます。今回、日本外国特派員協会での試写&記者会見が行われ、オダギリジョーさんや阪本順治監督が登壇しました。果たして、本作を特派員たちはどう見たのか・・・

日時:9月19日(火)
場所:日本外国特派員協会
登壇:オダギリジョー、阪本順治監督

映画情報どっとこむ ralph 民間のプロダクションがなく、国の機構と組まなければならないキューバでの撮影は約1か月半。キューバ市内を中心にハバナ大学やチェ・ゲバラ霊廟などの国内各所での大規模に実施された本作。

監督と小田切さんのプロファイル紹介があった後、質問に!

Q:日本キューバ合作は48年ぶり。なぜ今このストーリーを語ることにしたのか?

阪本監督:エルネストと言う言葉は、真剣と言う意味です。目的を決めた上での真剣。いま政治的な立場にいようがいまいが、目的を決め今を生きなきゃというメッセージを語るべきかなと。切っ掛けはフレディ前村ウルタードと言う人を知ったことから。日本人の血を引いた人間がチェゲバラと共に亡くなった日本人が無くなったと。彼の生き方がエルネストであり、今ボクたちが失っている生き方ではないかと。

Q:なぜ広島を最初と最後に?

阪本監督:広島にチェが献花したこと。一つの事実。その後、フレディ前村がキューバを訪れ大学生活に入りキューバ危機が起こり。その二つの事柄を構成することで、核に対する定義ができると思ったのです。多分、キューバ危機に、広島で献花したチェだけが感じた思い。脳裏をよぎったと思うんです。

Q:戦争の描き方に対して意識されたのは?

阪本監督:政治とか 戦争が描かれていますが、その実は、その中にいる人を描いているんです。キューバ危機に触れますが。何も知らされてなかった学生。フレディー、名もなき学生目線でキューバ危機を描きたかった。

Q:オダギリさんは「明るい未来」で、最後のショットは、チェゲバラのTシャツを着てぶらついてます。チェとの関係はどう思います。

オダギリさん:そう言われれば。最後ゲバラですよね。今思い出しました。この映画の話を友達にしたらオダギリがゲバラをやるのって?ゲバラの格好が似合うと思う人がいるかもしれません。ゲバラのポスターも部屋に貼ってますし、Tシャツも持ってます。

映画情報どっとこむ ralph Q:実話ベースだと思いますが、どこまで脚色しますか?例えば、「過ちは繰り返しません。」主語をはっきりしろと言いますが現実?

阪本監督:嘘でいいかというとそうではなくて、全て取材と資料調査の結果。事実を分かったうえで再現するのではなく、精神とか空気を伝えるのに必要であればフィクションを組み込みます。ご質問にあった冒頭の言葉は随行記者のメモからです。書き残していたんで、そのセリフを盛り込みました。

Q:映画の話、キューバに持ち込んだ時の反応は?

阪本監督:合作はできます。と言われて、主役が日系人だといえ、日本人の監督が撮影することに違和感ありますか?と聞くと全くない。キューバでは最近ではあの時代を映画がふれていない、「自分たちの映画」としてやりましょうと言われました。

Q:この役の準備はどうしましたか?

オダギリさん:このお時間までお酒を飲まないでいた甲斐がありました(笑)。芝居をいかにスペイン語で成立できるか。協力してくれたのは3-4人くらいの共演者が、彼ら一人一人が描くフレディ像で読んでくれて、監督と僕で、これに近いかなと。そうしたアプローチが結果的にフレディー像を明確にしたと思います。本当にありがたかったです。

と役作りを行ったことを明かしました。

エルネスト

10月6日(金)TOHOシネマズ 新宿他全国ロードショー

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脚本・監督:阪本順治
出演:オダギリジョー、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス

配給:キノフィルムズ/木下グループ
2017年|日本・キューバ合作|スペイン語・日本語|DCP|ビスタサイズ|124分

(c)2017 “ERNESTO” FILM PARTNERS.

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