『サムサッカー』、『人生はビギナーズ』のマイク・ミルズ監督の最新作で、第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた『20センチュリー・ウーマン』の公開を記念して5月26日(金)、ミルズ監督と個人的に親交の深い写真家のホンマタカシによるトークイベントが開催。聞き手にコラムニストの山崎まどかを迎え、ミルズ監督との出会いや映画の中に描かれている人生観などについて語りました。
日付:5月26日(金) |
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ホンマさんがミルズ監督と知り合ったのは約20年ほどまで、彼がまだアートディレクターをしていた頃で
『20センチュリー・ウーマン』ホンマタカシさんトークイベント 『サムサッカー』、『人生はビギナーズ』のマイク・ミルズ監督の最新作で、第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた『20センチュリー・ウーマン』の公開を記念して5月26日(金)、ミルズ監督と個人的に親交の深い写真家のホンマタカシさんによるトークイベントが開催。聞き手にコラムニストの山崎まどかさんを迎え、ミルズ監督との出会いや映画の中に描かれている人生観などについて語った。 ホンマさんがミルズ監督と知り合ったのは約20年ほどまで、彼がまだアートディレクターをしていた頃で ホンマさん:マイクは当時、ソニック・ユースのジャケットやX-girlのロゴのデザインをしてて、ちょうどソフィア・コッポラとか、面白い女性をテーマにした小冊子を作ることになり、キム・ゴードン(※ソニック・ユースのメンバー。X-girlのデザイナーを務めたこともある)から鍵をもらって、彼女のアパートに一緒に行って写真を撮りまくった。なんとなく趣味が合うと思った。 と述懐。その後、公私にわたる親交が始まったという。 山崎さん:一見、穏やかそうに見えますが…? とミルズ監督の性格について尋ねると、 ホンマさん:すごく穏やかだし、彼が声を荒らげるところを見たことない。でも、マンハッタンのオフィスに行った時、彼はパソコンでデザインしたものをプリントアウトしようとしてたんだけど(プリンタの)調子が悪くて、2回ほど試してダメだった時、それを持ち上げて、ガシャンと落として壊したことがあります(笑)。何も言わず、黙ってやるところが彼の映画っぽい(笑) と意外な一面を明かしました。 |
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また、本作の15歳の少年ジェイミーが女性たちに囲まれて成長していく点に触れつつ、ミルズ監督とそのパートナーで作家、映画監督、アーティストとして活躍するミランダ・ジュライとの関係についても言及。
と語り、普段の2人の関係性について ホンマさん:緊張感はある。冗談でそのうち『kill eachother!』って言ってましたよ(笑) と明かす。 本作について ホンマさん:ミランダのスパイスも入っていると思う。本人に聞いたら『ミランダ、ソフィア・コッポラ、スパイク・ジョーンズあたりは『みんな、同じスープに入ってるから』と言ってました。 とも。1979年を舞台に、当時のニュースやカルチャーがふんだんに登場し、 ホンマさん:音楽に関するエピソードは見てて大笑いしました」と明かすが「マイクの個人の問題を大きな歴史に入れ込むというのは、彼がPVを撮ってた頃からあった手法だと思います。 と指摘した。 |
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山崎さんは、ミルズ監督の女性の描き方について
山崎さん:美化ではなく、憧れを含んだ視点を感じる」と語るが、ホンマさんもこの言葉に同意。 ホンマさん:マイクの映画は嫌味がないんですよ。つかみ合いのケンカをしたり、泣きながら胸を叩くといった(劇的な)ことがない。彼にも『よくこの脚本で文句が出なかったね』って言いました(笑) とミルズ監督ならではの物語の描写をたたえていた。 『20センチュリー・ウーマン』は6月3日(土)より丸の内ピカデリー/新宿ピカデリーほか全国公開。
物語・・・ |
監督・脚本:マイク・ミルズ『人生はビギナーズ』
出演:アネット・ベニング『キッズ・オールライト』、エル・ファニング『ネオン・デーモン』、グレタ・ガーウィグ『フランシス・ハ』、 ルーカス・ジェイド・ズマン、ビリー・クラダップ『スポットライト 世紀のスクープ』
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド
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