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『TBSドキュメンタリー映画祭』会見

TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件や今起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いと共にドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるブランド「TBS DOCS」。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続けるこれらの本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催されてきた「TBSドキュメンタリー映画祭」が、東京・大阪・京都・名古屋・福岡・札幌と、全国6都市で3月15日(金)より順次開催!

第4回の開催となる本年は、人種や戦争、社会問題など現代を取り巻く重要なテーマに迫る「ソーシャル・セレクション」、家族の形や身体的な障害など多様な生き方や新たな価値観を描く「ライフ・セレクション」、五感を司る表現者たちやテーマを通し新たな感性に出会う「カルチャー・セレクション」と、3つのテーマに沿って選らばれた15作品を一挙上映予定!観た人の価値観を変えてしまうエネルギーに溢れた、“誰かの人生”に触れることができる作品をラインナップした本映画祭は注目必至です。

このたび、来月15日(金)からの開催に先駆け、 2月20日(火)に、本映画祭の上映15作品を手掛けた総勢16名の監督たちが集結する<「TBSドキュメンタリー映画祭2024」ラインナップ・プレゼンテーション会見イベント>を開催!同映画祭のアンバサダーを務める、映画コメンテーターLiLiCo、同映画祭を手掛ける大久保 竜エグゼクティブ・プロデューサーおよび上映作品関係者が登壇しました。
TBSドキュメンタリー映画祭会見

「TBSドキュメンタリー映画祭2024」ラインナップ・プレゼンテーション会見イベント

日程:2月20日(火)
会場:東京カルチャーカルチャー
登壇:
LiLiCo(映画祭アンバサダー)/大久保竜(映画祭エグゼクティブプロデューサー)
良原安美(MC/TBSアナウンサー)

『私の家族』 久保田智子
『方舟にのって 〜イエスの方舟45年目の真実〜』 佐井大紀
『魚鱗癬と生きる −遼くんが歩んだ28年−』 大村由紀子(リモート出演)
『劇場版 僕と時々もう1人の僕 〜トゥレット症と生きる〜』 柳瀬晴貴(リモート出演)
『映画 情熱大陸 土井善晴』 沖 倫太朗
『最後のMR.BIG 〜日本への愛と伝承〜』 川西 全
『ダメな奴 〜ラッパー紅桜 刑務所からの再起〜』 嵯峨祥平
『旅する身体 〜ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi〜』 渡辺 匠、志子田 勇(リモート出演)
『カラフルダイヤモンド 〜君と僕のドリーム〜』 津村有紀
『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』 金富 隆
『BORDER 戦場記者 × イスラム国』 須賀川 拓
『サステナ・フォレスト 〜森の国の守もり人びとたち〜』 川上敬二郎
『家さえあれば 〜貧困と居住支援〜』 海老桂介
『102歳のことば 〜生活図画事件 最後の生き証人〜』 長沢 祐(リモート出演)
『リリアンの揺りかご』 神戸金史(リモート出演)

映画情報どっとこむ ralph 映画祭について
大久保プロデューサーは本映画祭について、 「今年で4回目を迎えとても大きな広がりを見せて感慨深いです。今回の上映ラインナップも、監督それぞれの『どうしてもこれを作品にしたい』という熱量が半端ではありません。企画の話を聞く前から物凄い圧で話してくれる監督ばかりでした。テレビやストレートニュースにはない、映画だからこその幅の広がりがあるので、ドキュメンタリー作品それぞれの中に監督の声がしっかりと投影されています」と、開催に向け自信を覗かせていた。

昨年に続き本映画祭のアンバサダーを務めるLiLiCoは、「ドキュメンタリーを観ると人生観が変わることがあります。どんなテーマの作品であれ、ドキュメンタリーを観ることは自分と向き合う時間になります」とあらためてドキュメンタリーの魅力を語についてコメント。
「私は色々な人から人生相談を受けることがありますが、この1年は去年の『TBSドキュメンタリー映画祭』で観た作品の内容を例題に挙げたぐらい、この映画祭で出会った作品は自分の中で生き続けています。今年のラインナップも普段考えないようなことを考えさせられる作品ばかりだし、さまざまな状況に置かれている人たちの姿を知ることが出来ます」と熱弁した。

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上映作品に関して

「ライフ・セレクション」

特別養子縁組で迎えた娘を通して家族の在り方を見つめる『私の家族』
まずは家族の形や身体的な障害など多様な生き方や新たな価値観を描く「ライフ・セレクション」から4作品。特別養子縁組で迎えた娘を通して家族の在り方を見つめる『私の家族』の久保田智子監督は、 「この映画の主題は家族の絆。娘の気持ちに寄り添って真摯に向き合っていくこと、家族の中でいろんな話をすることを大切にしてきました。私たち家族の姿を通して、皆さんも家族を新鮮に見つめる機会になったら嬉しいです」と語った。
1980年代に世間を騒がせた「イエスの方舟」を題材とする『方舟にのって〜イエスの方舟45年目の真実〜』の佐井大紀監督は、「騒動でも知られるイエスの方舟の女性たちは、今も45年ぐらい共同生活を送っています。今はさまざまな家族の形がありますが、彼女たちの力強さや生き様を貫き通す姿を、ぜひ自分事に捉えて見ていただきたい」と力強くコメント。
国指定の難病である魚鱗癬患者の男性が、28歳になるまでを追い続けた『魚鱗癬と生きる─遼くんが歩んだ28年─』の大村由紀子監督は、「この映画には、魚鱗癬という難病患者とその家族の思いが詰まっています。進学や就職など、人生の節目でいろんな混乱を乗り越えて成長する遼くんの姿を映してきました。観終わった後に温かい気持ちで心が溢れてくるはず」と笑顔を見せた。
あるトゥレット症患者との出会いから彼らの姿を追うドキュメンタリーとして制作された、『劇場版 僕と時々もう1人の僕 〜トゥレット症と生きる〜』の柳瀬晴貴監督は、 「彼らと出会って自分自身の偏見や見方も変わったので、この映画をかつての自分と同じようにトゥレット症を知らない人にも届けられたら。トゥレット症患者は静かな場所が苦手で、その一つが映画館です。今回の上映の際は声出しOKにするので、トゥレット症患者の皆さんにも沢山来ていただきたいです」とアピールした。

「カルチャー・セレクション」

続いて五感を司る表現者たちやテーマを通し新たな感性に出会う「カルチャー・セレクション」から5作品。料理研究家・土井善晴の料理との向き合い方を映し出した『映画 情熱大陸 土井善晴』の沖 倫太朗監督は、「土井さんの料理には型にはまらない生活哲学が込められています。とにかくぶっ飛んでいるけど、どこか癒される映画です」と土井の魅力を独特な表現でコメント。
世界的ロックバンドMR.BIGの最後の日本ツアーを追った『最後のMR.BIG 〜日本への愛と伝承〜』の 川西 全監督は、「MR.BIGの日本に対する気持ちは、まぎれもない愛。震災の時に日本に来てチャリティーライブをしてくれたり、メンバーがパーキンソン病になったときは日本のファンが支えたり、両者の愛が作品の核だと考えています。MR.BIGの初心者でもわかる様に、かつ、ファン画喜ぶ秘蔵映像も満載。その二つを意識して撮りあげました」とアピール。
“伝説のラッパー”紅桜の再起を追った『ダメな奴 〜ラッパー紅桜 刑務所からの再起〜』の嵯峨祥平監督は、「彼が覚せい剤の使用で服役して出所するところから密着しましたが、さんざん彼に接していると、可愛くて良い奴で好きになっちゃうんです。エンターテインメントとは、ダメな人たちが集まって作ったものではないか。この映画がダメな奴の賛歌になっていたら嬉しい」と想いを語った。
聴覚、視覚、身体に特徴を持つ個性豊かな7人のメンバーで構成されるダンスカンパニー「Mi-Mi-Bi(みみび)」の活動を追った『旅する身体 〜ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi〜』の渡辺 匠監督は、「この作品を通して前向きな気持ちを与えられたら」、志子田 勇監督は「他者の身体感覚を通して違いを知り、世界が広がる感覚を発見する作品です」とコメント。
注目のボーイズグループ・カラフルダイヤモンドに密着した『カラフルダイヤモンド 〜君と僕のドリーム〜』の津村有紀監督は、 「彼らが一生懸命歌って踊って時に悩んで、それでも前進する姿は、忙しい日々を送る私たちが忘れた大切な何かを思い出させてくれるはず。青春は永遠です!」と力強く語った。

「ソーシャル・セレクション」

最後は人種や戦争、社会問題など現代を取り巻く重要なテーマに迫る「ソーシャル・セレクション」から6作品。『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』の金富 隆監督は、「未公開映像を調べ尽くして、坂本龍一さんが戦争と平和に対してどんな思いを持っていたのか、この時代だからこそ改めて坂本さんの言葉を味わってほしいです。ものすごく豪華なアーティストたちが集まったパフォーマンスシーンもあり、音楽ファンにも楽しんでもらえる映画だと思います」とアピール。
『BORDER 戦場記者×イスラム国』の須賀川 拓監督は、 「もうおさまったかと思われているイスラム国の思想は、まだいろんなところで生きています。さまざまな戦争が世界で起こっているが、そこには刻み込まれたボーダーがある。これからもそういった場所を歩き続けて伝えていきたい」と意気込みを語った。
『サステナ・フォレスト 〜森の国の守り人(もりびと)たち〜』の川上敬二郎監督は、「国土の7割が森という日本において、森の守り人たちがいなくなっている問題一緒に考えてほしい」とコメント。
大阪・西成で生活困窮者の方たちに居住支援を続ける坂本慎治さんの活動を追った『家さえあれば 〜貧困と居住支援〜』の海老桂介監督は、 「取材する中で貧困の現状を知り鬱屈した気持ちにもなったが、家さえあればなんとかなるという信念のもと人々に寄り添う坂本さんを見て、日本は捨てたもんじゃないと思わされた。この映画を通して、貧困が身近にあることを感じて欲しい」とアピールした。
『102歳のことば 〜生活図画事件 最後の生き証人〜』の長沢 祐監督は、「治安維持法に翻弄された、いま102歳の菱谷良一さんは、この悲しい歴史を繰り返さないために声を挙げている。そんな菱谷さんが今の世の中をどう見ているのか、それを表現した作品」とコメント。
『リリアンの揺りかご』の神戸金史監督は、「自分と他者の間に線を引いて、線の向こう側の人を認めない。その考えが様々な事件や事象を起こす不寛容にも共通している」などと作品テーマについて語った。

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記者との質疑応答

プレゼンテーション後には、ご来場の記者との質疑応答を実施。
「TBSと地方局が連携する本映画祭の意義」について聞かれた、MBS所属の海老監督は、「この映画祭は、ローカルで活動する若手記者やディレクターの一つの目標になっている。映画をやるんだという漠然とした思いではなく、映画祭というアウトプットできる場がしっかりとあることに意義を感じる」と述べた。

一方、映画祭アンバサダーであるLiLiCoに「もしドキュメンタリー映画を作るなら?」という質問が飛ぶと、LiLiCoは「私が撮るなら、きっと私を題材にすると思う。8年くらい前に『情熱大陸』に売り込んだけれど、いまだにオファーが来ない!」とぼやき節で笑いをとる一幕も。
さらに 「タレントは見えてる部分が2、裏で頑張っているのが8。楽しそうにやってていいねってよく言われるけど、悩むことや考えることもたくさんある。私じゃなくてもいいけど、タレントやアーティストの方を密着してみたいですね」と、ドキュメンタリー映画への意欲を語った。

最後に・・・

LiLiCoは、映画祭開催に向けて「今年の作品からは、バチバチと生きている音が聞こえる。素晴らしいドキュメンタリーを観て考える時間を人生で持つのは、とても大切なこと。私自身も遠慮することなくさまざまな場所でこの映画祭をアピールして、来年も映画祭アンバサダーとしてここに立てるように協力していきたいです!」と力強くコメントした。

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『TBSドキュメンタリー映画祭2024』

公式サイト:
@TBSDOCS_eigasai/

公式X:
@TBSDOCS_eigasai

<TBSドキュメンタリー映画祭2024 開催概要>
★東京=  会場:ヒューマントラストシネマ渋谷:
3月15日(金)〜3月28日(木)

★大阪
会場:シネ・リーブル梅田
日程: 3月22日(金)〜4月4日(木)

★名古屋
会場:センチュリーシネマ
日程: 3月22日(金)〜4月4日(木)

★京都
会場:アップリンク京都
日程: 3月22日(金)〜4月4日(木)

★福岡
会場:キノシネマ天神
日程: 3月29日(金)〜4月11日(木)

★札幌
会場:シアターキノ
日程: 3月30日(土)〜4月11日(木)

TBSドキュメンタリー映画祭_tbsdocs2024

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(c)TBS
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