ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」昨日より開幕となりました!

映画祭のオープニング作品として上映された『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』。

上映前には、主演の松田龍平と松尾スズキ監督登壇の舞台挨拶が行われました!
映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」イベント

ゆうばり映画祭舞台挨拶

日時:2月19日(木)

<舞台挨拶>
登壇者:松田龍平、松尾スズキ
<鼎談>
登壇者:松田龍平、松尾スズキ、夕張市の鈴木直道市長

上映前の舞台あいさつには、大勢の観客からの歓声の中、松尾スズキ監督と主演の松田龍平が登壇。

ゆうばり市民の熱い歓迎に

松田さん:北海道は撮影で初めて来ました。すごくアットホームな空気感と聞いていましたが、まんまとやられています。僕も仲間に入っていいですかという感じです。

松尾監督:ゆうばり映画祭は非常に熱いお客さんたちばかりでありがたい。

と挨拶。

そして、この日の舞台あいさつ終了後は、場所を変えて松尾監督と松田さん、そして夕張市の鈴木直道市長による鼎談を実施。

夕張市は周知の通り、過去に財政破綻を経験した行政。高齢化の進む過疎の村を舞台とした本作は、それを地で行く福島県柳津町でオールロケを行っていて、地方行政の在り方などを映画に絡めたお話ができるのではという本作のプロデューサーのアイデアでこの組み合わせでの鼎談が実現しています。

ジヌよさらば

松尾監督:今までベネチアやスイス、釜山などいろんな映画祭を見てきましたけど、みんなまじめで格式が高いんですよね。でもゆうばり映画祭は街ぐるみですからね。とにかく熱いものを感じましたし、敷居が低いところがいいですよね。これが“世界で一番、楽しい映画祭”ということかと思いましたね。

というの言葉に、

鈴木市長:前の前の市長が映画が大好きで。財政が厳しい状態だったんもかかわらず『赤字も黒字もへったくれもない』ということで映画祭を始めました。そして財政が破綻したときも、(北海道出身の映画評論家)品田雄吉先生が映画祭を絶やしてはいけないとおっしゃってくださり。それでみんなで協力しながら今につながる。そうそうたる作品をゆうばりという街で上映してくれるのがありがたいですね。

と返答。そこで

監督:何でこの作品がオープニング作品に選ばれたんですかね?

市長:単純に面白い映画だということもありますが、夕張でこの映画を観るということで、考えさせられるものがあるんじゃないかと思います。(映画に登場する)かむろば村の設定が高齢者4割ということで、夕張市に似ているなと思いましたので。

と返えしました。

鼎談

またゆうばり映画祭は、ゲストが夕張に到着した際に、黄色いハンカチを手にした市民が「おかえり」と出迎えてくれることが特徴のひとつ。

それはリピーターであっても、ゆうばり初心者であっても同じこと。

松田さん:黄色いハンカチを振ってくれるのは歓迎されていると思うし、緊張もほぐれる。ありがたいですね。夕張の人たちの愛情を感じましたね。みんなで夕張を盛り上げようかなという感じがありますね。何かのために自分を犠牲にするのではなく、楽しんでいることが映画祭のいいムードを作っている。それは本当に大切なこと。どんなに来る人を歓迎していても、自分が楽しまないと楽しくない。(出迎えのおばちゃんたちが)仮装したりして、自分から楽しんでいるのが伝わってくるからいいですよね」と語る松田さんに対し、市長も「やはりみんな楽しみにしているんですよ。映画祭が始まるとそわそわしていますからね。

と、この対応には松田さんも感激した様子をみせました。

左より夕張市長、松尾さん、松田さん

そんな鈴木市長とは世代も近い松田さんは

松田さん:市長はまぶしいですね。笑顔がまぶしいです。片や我々は東京から単身のりこんできた鈴木市長はリアルな(本作主人公の)タケという感じでした。市長の話を聞いてすごく面白かったですし、いい話を聞きました。

「お金を1円も使わずに生きる」ことを宣言したタケは、寒村の中で電気も水道もガスも使わずに暮らそうとするも、
こごえて死にそうになるという描写に、

市長:あれ、夕張なら死ぬと思いますよ。市役所も(夕方の)4時50分くらいになると暖房が切れてだんだん寒くなっていきます。仕事が終わらなくて、毎日土日もなく働いていたんですが、東京から来ていたんで、何も知らずにスーツ姿のままで働いていたんです。そうしたら11時くらいになるとえらい寒くて、パソコン、室内温度でもマイナス5度から6度くらいになり、パソコンのエンターキーを押す指が痛かったですね。

しかし、そうやって頑張る鈴木市長の姿を見た市民の中には、ストーブを送ってくれる人や、肉じゃがなどを作って差し入れてくれる人などもいるそうで、

市長:そういうのは夕張の温かさですね。狭い街だから(人々に)伝わるんでしょうね。みんなおせっかいですけど、みんな日常的に支え合っている街。そんなおせっかいが自然にできることがいいなと思いますね。

と言う市長。

松田さん:松尾さんはそういうのダメそうですね。(笑)

監督:缶詰だったらいいけどね。

と返すの言葉に笑いあう3人でした。

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015
会期:2月19日(木)~2月23日(月)

ジヌよさらば ~かむろば村へ~

は、2015年4月4日(土)より、全国公開!
公式HP:http://www.jinuyo-saraba.com/

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ストーリー
銀行マンとしての資質がなかったのか、深刻な<お金恐怖症>に陥ったタケ(松田龍平)は過疎化が進む小さな村“かむろば村”
へ逃げるようにやってきた。財産は100万円で手に入れた空き家だけ。
ガスも水道も携帯電話も要らない!現金は使わない!と宣言したものの、暖房の無いボロ家で暮らし始めた初日に風邪をひく始末。
農業を始める気なら田舎暮らしこそ現金や携帯電話が必要なのに、と村人たちにあきれられる毎日だ。
田舎暮らしを甘くみていたタケだが面倒見のいい村長・与三郎(阿部サダヲ)が経営する村唯一のスーパーで雇ってもらうことになりバイト代は食糧の現物支給で。田んぼや畑の仕事を村人たちに教えてもらいつつ、なんとか物々交換と自給自足生活になじみ始めたある日、怪しい男(松尾スズキ)が村に現れ……。

監督・脚本・出演/松尾スズキ
原作/いがらしみきお「かむろば村へ」(小学館 ビッグコミックス スペシャル刊)

出演/松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、片桐はいり、中村優子、村杉蝉之介、伊勢志摩、オクイシュージ、モロ師岡、荒川良々、皆川猿時、西田敏行

特別協力/福島県柳津町 特別協賛/福島民報社  
配給/キノフィルムズ
(C) 2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
  
 

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