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早大の人気講義:前田哲監督

数々のヒット作を生み出しているベストセラー作家・浅田次郎のノンストップ時代小説「大名倒産」(文春文庫刊)が、ついに実写映画化!6月23日(金)より全国公開となります。

この度、 公開を前に、早稲田大学の人気講義<マスターズ・オブ・シネマ>に前田監督が登壇!『ロストケア』、『水は海に向かって流れる』、そして最新作『大名倒産』。立て続けに話題作のメガホンをとる前田監督が学生たちの質問に答えました。
大名倒産
日程:6月17日(土)
授業名:マスターズ・オブ・シネマ 授業内容:4月から7月までの間の全12回にわたり、映画・映像に携わるゲストをお招きして、学生との対話を織り交ぜながら創作についてお話を伺う授業
場所:早稲田大学早稲田キャンパス8号館106教室(階段教室)
登壇:前田哲監督 
聞き手:谷昌親

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早稲田大学の講義に前田哲監督

 このたび 6月17日(土)に実施された、早稲田大学の講義「マスターズ・オブ・シネマ<第10回>」に『大名倒産』のメガホンをとった前田哲監督が登壇した。本授業は、学生と対話しながら、映画制作にまつわる様々な事柄を語る人気講義で、聞き手は早稲田大学の谷昌親教授。集まった学生たちを前に、小学生の頃から映画誌を好んで読み、生粋の映画好きだったという幼少期から、撮影所バイトを経て、助監督の道へと進み現在に至るまでの前田監督の経歴、さらに最新作の見どころを語った。
 「時代劇を撮るのは、自分の中で夢だった」と話す本作は、前田監督にとって初めての時代劇。幼い頃から歴史書が身近にある環境で育ったという歴史好きな監督は、「時代劇は自由度が高いと思った」と印象を明かした。原作は浅田次郎の時代小説だが、本作を観た浅田に「これくらい振り切れば気持ち良い」とコメントをいただくほど、笑いあり涙ありの痛快ストーリーとなっている本作。そんなコメディについてのこだわりを問われると、「“エンターテイメント”ということでお客さんに楽しんでもらいたい、観に来た人がハッピーになって映画館を出てもらうというのを大事にしています」と明かした。時代劇でありながらコメディ要素もある本作は、「上の世代である先代藩主・一狐斎(佐藤浩市)が次の世代の若殿(神木隆之介)にいろんな借金を押し付ける点が、今日の日本の現状である“今さえよければいい”みたいな状況が非常にトレースされている」と、現代にも通じるテーマが含まれていることを指摘し、「時代設定は江戸時代だが、未来に向けた映画だと思っている。誰もが幸せになるような世界になっていってほしい、そのためにはどうしたらいいのか、少しでも意識を持ってもらえれば嬉しいです」と、若い世代に向けて本作の見どころを伝えた。

続いて学生からの質問で「原作の実写化の難しさ」について問われると、「原作者は思いを持って作っていらっしゃるので、それを失わないように、映像でどう伝えることが出来るか、ということを考えます。そして、それは役者の力であり、それこそが人間を描くということだと信じています」と監督の信念を語った。さらに数々の話題作のメガホンをとる前田監督の抱負を聞かれると、「自分が過去に作った作品が毎年日本中のどこかで上映されている、それが“映画が生き続けている”ということであり、1番の目標。自分は生み出すだけで、映画を育ててくださっているのは観客の皆さんだと思っています」と抱負と共に、楽しみにしてくれている観客への感謝の思いを述べた。
 
東北芸術工科大学で教鞭をふるっていた経験もある監督は「 “得意なことより好きなことをやれ“と今までの教え子に伝えてきた」と話し、「勝手にレッテルが貼られる世の中で、人に決められる必要は全くない。若いみなさんは自分をこれから作っていける年齢なので好きなことをしてほしい。人と比べることなく自分のスピードで、人生を歩んでほしい」さらに「(みなさんのような若い頃に)もっと映画を観るべきだった、本を読むべきだったと後悔しています。今は、質より量。将来きっと自分の血と骨になるので、たくさん見てください!そして何が面白いと思ったのかを具体的に書き残していくことが”感性を磨くこと”につながると思います」と学生たちに熱いアドバイスを送り、講義は終了した。

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『大名倒産』

いつの時代も我々の生活に縁深い“お金”をテーマに、巻き込まれ系プリンスと仲間たちが贈る
愉快痛快!人生逆転エンターテインメントは2023年6月23日(金)公開。

公式サイト:
@daimyo-tosan/

公式Twitter:
@daimyo_tosan

物語・・・
越後・丹生山藩の鮭役人の子、間垣小四郎(神木隆之介)は、お人よし過ぎて商売上手とは言えないが、皆に愛され平和に暮らしていた。そんなある日、大勢の役人たちが家にやってくる。驚く小四郎に父・作兵衛(小日向文世)が衝撃の事実を告げる。なんと彼は、<松平>小四郎――徳川家康の血を引く、丹生山藩主の跡継ぎだったのだ!
さらに、実の父・一狐斎(佐藤浩市)は小四郎に国を任せ、さっさと隠居。庶民から殿様へと突然、幸運を手にしたかのように見えた…のもつかの間、実は丹生山藩は25万両(およそ100億円)もの借金を抱えるワケあり藩!困り果てる小四郎に、一狐斎は「大名倒産」を命じる。返済日に藩の倒産を宣言し、借金を踏み倒せば皆助かるというのだ。
しかし・・・実は一狐斎は、息子に全ての責任を押し付け、切腹させるつもりだった!
小四郎に残された道は、100億返済か切腹のみ!人生最大のトラブルに巻き込まれた若きプリンス、一体どうする――!?
「大名倒産」ティザービジュアル

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原作:浅田次郎「大名倒産」(文春文庫刊)
主演:神木隆之介
出演:杉咲花 松山ケンイチ
小日向文世 / 小手伸也 桜田通 / 宮﨑あおい
キムラ緑子 梶原善 髙田延彦 藤間爽子 ヒコロヒー / 勝村政信 石橋蓮司
浅野忠信 / 佐藤浩市 ほか
監督:前田哲
脚本:丑尾健太郎、稲葉一広
プロデューサー:石塚慶生、西麻美
製作:『大名倒産』製作委員会
配給:松竹
©2023映画『大名倒産』製作委員会 

※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

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