彷徨う愛と孤独 ロウ・イエ監督特集上映決定 現在絶賛公開中の『シャドウプレイ【完全版】』のヒットを記念し、東京・京都の3館にて、ロウ・イエ(婁燁)監督旧作の特集上映を開催することが決定しました。 カンヌ、ベルリンはじめ、世界の映画祭で数々の賞を受賞、ロウ・イエ監督の、現在上映可能な全4作品を特集上映! 現在公開中の『シャドウプレイ【完全版】』で、中国の30年を、息もつかせぬ見事なネオノワール・サスペンスで描き切ったロウ・イエ監督。『シャドウプレイ【完全版】』で描かれたこの年月を、ロウ・イエ監督自身の過去作で振り返ります。今回は、現在日本で上映可能な全4作品を、新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺、アップリンク京都で上映。そして、新宿K’s cinemaで上映される『ふたりの人魚』『天安門、恋人たち』『スプリング・フィーバー』の3本は、公開時と同様に35㎜プリントでの上映となり、アップリンク吉祥寺でのDCP上映と見比べてみるのも、ロウ・イエ作品のファンには堪らない魅力となっている。世界で評価を得た代表作から、 記念すべきTOKYO FILMeX2000第1回グランプリ獲得の傑作で、上海に流れる蘇州河を舞台に描いたロウ・イエの代表作『ふたりの人魚』をはじめ、中国国内では公開禁止処分となったが海外で評価を得た『天安門、恋人たち』、そのために制作当時、国内での映画製作を禁じられていたロウ・イエがゲリラ撮影により作りあげ、カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した渾身の作品『スプリング・フィーバー』、ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞した『ブラインド・マッサージ』の選りすぐりの4作品を上映。『シャドウプレイ【完全版】』を観た後に、または観る前でも、この機会にロウ・イエの傑作をぜひ堪能してほしい! |
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「彷徨う愛と孤独 ロウ・イエ監督特集」上映作品: ※『シャドウプレイ【完全版】』のメイキング作品『夢の裏側』も特集期間中に上映 上映日程: |
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ロウ・イエ監督Profile1965年、劇団員の両親のもと上海に生まれる。1983年に上海華山美術学校アニメーション学科卒業後、上海アニメーションフィルムスタジオにてアニメーターとして働く。1985年、北京電影学院映画学科監督科入学。 1995年、ほかの第6世代の監督らと共にテレビ映画のプロジェクト「スーパーシティ・プロジェクト」を企画。彼自身が手掛けたサイコミステリードラマ『危情少女 嵐嵐』(1995年)はテレビ用の長編映画だが、ナレーションなしで作られ、その演出は中国のテレビ映画界に衝撃を与えた。 1998年、自らの会社ドリーム・ファクトリーを設立。中国初のインディーズ映画製作会社となる。第2作目の上海の通りで密かに撮られた『ふたりの人魚』(2000年)は、中国国内で上映を禁止されながらも、2000年のロッテルダム国際映画祭と東京フィルメックスでグランプリを獲得。続く『パープル・バタフライ』(2003年)ではチャン・ツィイーと仲村トオルを起用し、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された。そして天安門事件にまつわる出来事を扱った『天安門、恋人たち』(2006年)がカンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映された結果、5年間の映画製作・上映禁止処分となる。 禁止処分の最中に、中国では未だタブー視されている同性愛を描いた『スプリング・フィーバー』(2009)が、カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。パリを舞台に、北京からやってきた女教師とタハール・ラヒム演じる建設工の恋愛を描いた『パリ、ただよう花』(2011年)はヴェネツィア国際映画祭のヴェニス・デイズ、およびトロント国際映画祭ヴァンガード部門に正式出品された。2011年に電影局の禁令が解け、中国本土に戻って撮影された『二重生活』(2012年)は、カンヌ国際映画祭ある視点部門に正式招待。さらにアジアン・フィルム・アワードで最優秀作品賞ほか3部門を受賞した。 中国現代文学の代表的作家でありロウ・イエと親しい友人でもあるピー・フェイユィの小説を原作にした『ブラインド・マッサージ』(2014年)は、ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出され銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞。台湾金馬奨で作品賞を含む6冠を受賞。総計19賞、15部門ノミネートに輝く。日本では2014年9月にアジアフォーカス・福岡国際映画祭にて先行上映された。 |
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『シャドウプレイ』(完全版)2023年1月20日(金)より新宿K’s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開 |
(c) DREAM FACTORY, Travis Wei
配給・宣伝:アップリンク