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プレミア試写会舞台挨拶

この度、2018年に『ファーストラヴ』で第159回直木三十五賞を受賞し、これまでにも『ナラタージュ』『Red』などの著作が映画化されてきた作家、島本理生の傑作恋愛小説『よだかの片想い』(集英社文庫刊)の映画化。2022年9月16日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国公開となります。
 
この度、主演の松井玲奈、共演の中島歩、脚本の城定秀夫、監督の安川有果を迎え、本日8月22日にキャスト・スタッフが登壇した舞台挨拶付きのプレミア試写会を行いました!
 YodakaKataomoiよだかの片想い
『よだかの片想い』プレミア試写会舞台挨拶
日程:8月22日(月)
会場:新宿武蔵野館
登壇:松井玲奈、中島歩、城定秀夫、安川有果監督

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松井玲奈、中島歩、城定秀夫、安川有果監督

以前から直木賞作家・島本理生の大ファンだと公言している松井。中でも「よだかの片想い」は、島本作品と出会ったきっかけの作品であり、それゆえ何年にもわたって映画化を熱望してきた思い入れの強い作品となる。「本当に長い時間をかけて映画という形になったので。やっとひとつの夢がかなったような気持ち。うれしくありながらも、本当に大好きなこの作品、そして大好きなキャラクターのアイコという人を演じきれるのか、とても不安な気持ちの中にいたと思います」と語る松井は、「お話を知りすぎているというか。何度も読んでいる作品だったので、物語に自分を合わせにいってしまいすぎないだろうかとか。いろいろなことを考えていたなと思います」と振り返る。

アイコの半生を映画にしたいと思い、アイコの前に現れる映画監督・飛坂を演じた中島は「松井さんとは撮影で毎日会っていたんですけど、でも空き時間にそんなに話したわけでもないので、松井さんがどういう方なのかは分かっていないんですけど」と冗談めかしつつも、「でもできあがった作品を観て、松井さん自身がお持ちの繊細さのようなものが、非常にアイコに反映されていて。生々しいアイコ像ができているなと思いました」と述懐。

さらに松井が「はじめましての瞬間から飛坂さんがいるという感じでした。本当にナチュラルなトーンのまま、映画の世界に中島さんがいてくれた。今でも飛坂さんといるような気持ちでいます」と語ると、「良かったです」とホッとした様子の中島。「やっぱり松井さんの思い入れのある作品ですし、映画化されるとなったら(誰だろうと)いろんな人を思い浮かべたと思うんですけど。だからなんだと思われたら嫌だなと思っていたので。その言葉を聞くことができて、泣きそうです」と付け加えた。

そしてこの日は本作のテーマにちなみ、「初めての片想い」というテーマでトークを。まずは松井が「わたしは『ファイナルファンタジー X』が好きで。そこに出てくる主人公のティーダが初恋です」と切り出すと、「今はそんなに熱はあげていないですが、二次元で片想いをしていました。ヒロインであるユウナという女の子を守ってくれる人という意味で、好きな人を守ってくれる人が好き、という屈折した片想いでしたね」と述懐。

さらに中島が「僕はずっと片想いをしています」と語ると、「電車のホームの向こうの人とか、道路にいる人、喫茶店のお姉さんとか。1日に2、3回はしているんじゃないですかね。それが僕の片想いです」と冗談めかし、会場を沸かせる。

そんなイベントもいよいよ終盤。まずは城定が「この映画を観て、恋愛映画というのもそうなんですけど、すごくすてきな恋愛映画になっているなと思っていて。やはり松井さんの念願の企画ということで、その思いを無駄にしないように頑張って(脚本を)書きました。とてもすてきな作品になっていると思うので、感想をおねがいします」と語ると、中島も「コンプレックスは誰しもが持っているものだと思うので。だから男女問わず、みんなが自分に重ね合わせられる映画かなと思います。気に入ったら広めていただけたら」と続ける。

そして松井が「わたしがずっとこの作品が好きだと言い続けていたら、たくさんの方が協力してくれて。素敵な1本の映画にしてくださいました。そんな自分の思いを抜きにしても、本当に誰かに寄り添える優しい映画になったと思います。ぜひ楽しんでいただけたら」と語ると、最後に安川監督が「撮影で印象に残っているのは、シーンについて松井さんに相談しに行くときに、そのかたわらにはいつも原作小説があって。その小説にはおびたただしい数の付箋が付けられていたということ。それを目にした時に、その熱量に負けないようにわたしも頑張らなきゃいけないなと思いました」とコメント。

さらに「一緒に撮影をしていく中で、意見が違った時もありましたが、それでも松井さんが、わたしの意見と、ご自身の考えるアイコ像をうまく融合させてくれて。松井さんがもつ凛とした部分や所作が、まったく嫌味なくアイコという人物に落とし込まれていて。本当に思い入れのある役を演じるって、俳優さんにとってすごくすてきなことなんだなと。そういう作品にたずさわれて、ありがたい機会となりました」と晴れやかに付け加えた。

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『よだかの片想い』

2022年9月16日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国公開

公式HP:
https://notheroinemovies.com/

公式Twitter:
@NotHeroineM

公式Instagram:
@notheroinem/

本作のメガホンをとるのは、長編映画監督デビュー作の『Dressing Up』(12)で第14回TAMA NEW WAVEのグランプリや第25回日本映画プロフェッショナル大賞 新人監督賞を受賞した新鋭・安川有果。さらには、『性の劇薬』、『アルプススタンドのはしの方』(ともに20)の2作品で第42回ヨコハマ映画祭監督賞を受賞し、今年6月には今泉力哉監督(『愛がなんだ』『街の上で』など)とのコラボレーション企画として、互いに脚本を提供し合ってR15+指定のラブストーリーとなる劇場映画を監督する企画「L/R15(えるあーるじゅうご)」を発表するなど、脚本家としても精力的に活動する城定秀夫が今作の脚本を手掛けています。
主演は元々島本作品のファンであり念願叶っての映画化と主演を務めることになった松井玲奈。共演に『偶然と想像』(21/濱口竜介監督)などの話題作に出演する中島歩。映画は、遅い「初恋」を通して成長する女性の内面を瑞々しく描き、彼女が一歩前に踏み出すその姿は観る人の心をそっと押してくれるはず。恋愛映画だけど、恋愛だけじゃない。様々なものを抱えて日々を生きる全ての人の心に響く作品が完成しました。

あらすじ
物語の主人公は、理系女子大生の前田アイコ(松井玲奈)。彼女の顔の左側にはアザがある。幼い頃から、からかいや畏怖の対象にされ、恋や遊びはあきらめていた。大学院でも研究一筋の生活を送っていたが、「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受けて話題となってから、状況は一変。本が映画化されることになり、友人の編集者・まりえ(織田梨沙)の紹介で、監督の飛坂逢太(中島歩)と会う。話をするうちに彼の人柄に惹かれ、作品にも感動するアイコ。飛坂への片想いを自覚してから、不器用に距離を縮めていくが、相手は仕事が第一で、女性にも不自由しないタイプ。アイコは飛坂への想いを募らせながら、自分のコンプレックスとも正面から向き合うことになる・・・。

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(not) HEROINE moviesとは

『勝手にふるえてろ』『寝ても覚めても』『愛がなんだ』『本気のしるし』を手掛けたメ〜テレと、制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけど私らしく生きる”、等身大の女性のリアルをつむぐ映画シリーズであり、次世代を担う映画監督と俳優たちを組み合わせ、それぞれの感覚と才能を思う存分発揮できる場を生み出し、輩出するプロジェクトです。何ドンもされない。胸キュンもしない。恋とか愛とか生きるとか自意識とか、考えすぎてこんがらがって。それでももがいて生きている“ヒロイン”になりきれない“ヒロイン”たちの物語。
第1弾「わたし達はおとな」(公開中)、第3弾「そばかす」(2022年12月16日公開)

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原作:島本理生「よだかの片想い」(集英社文庫刊)
監督:安川有果
脚本:城定秀夫
出演:松井玲奈、中島歩
藤井美菜、織田梨沙、青木柚、手島実優、池田良、中澤梓佐 三宅弘城
企画協力:グリック、SPOTTEDPRODUCTIONS
制作プロダクション:ダブ / 配給:ラビットハウス
©島本理生/集英社
©2021映画「よだかの片想い」製作委員会
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