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巨匠ロマン・ポランスキー監督最新作

歴史的冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化

巨匠ロマン・ポランスキー監督最新作『オフィサー・アンド・スパイ』が、6月3日(金)より全国公開となります。

歴史的冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化した本作。
ドイツに機密を漏洩したスパイ容疑で終身刑となったユダヤ人大尉ドレフュス。彼の無実を示す衝撃の証拠を発見した対敵情報活動率いるピカール中佐が、スキャンダルを恐れ証拠の捏造や文書の改竄などあらゆる手で隠蔽をもくろむ国家権力に抗いながら真実と正義を追い求める姿を描く。巨大権力と闘った男の不屈の信念と壮絶な逆転劇を描く歴史サスペンス。

エミール・ゾラの誕生日

本日4/2はドレフュスを救った影の救世主、エミール・ゾラの誕生日
劇中、ドレフュスの無実を晴らすため奮闘するも軍の中で孤立していく主人公ピカールに救いの手を差し伸べるのが、世界的な作家エミール・ゾラ。
ゾラのもとを訪れた失意のピカールに「私ならドレフュスを救える」と語り、なんと、当時の一大メディアである新聞に「私は告発する」と題した大統領宛の公開状を掲載。事件の揉み消しを命じた将軍、誤判定を下した筆跡鑑定士などを次々と名指しで激しく弾劾したのだ。この記事は当時の世論に大きな衝撃を与え、ドレフュス再審を求める動きを活発にし、のちの無罪のきっかけとなった。

本日4月2日は、そんな正義を信じる者たちの救世主!エミール・ゾラの誕生日。自然主義を提唱し、「居酒屋」や「ナナ」をはじめとする名作生み出し、多くの読者に愛され続け、映画化もされている。また、ゾラ自身の半生を描いた『ゾラの生涯』は、第10回アカデミー賞作品賞ほか3部門を受賞しており、文学界のみならず映画界からも多くの支持を得ている。近年でも、2009年のパク・チャヌク監督『渇き』は、彼の著書「テレーズ・ラカン」をモチーフにしており、2017年には、画家ポール・セザンヌとの友情が描かれた『セザンヌと過ごした時間』も公開されるなど、作品と彼自身が世紀を超えて愛され続けている。

ポランスキー監督は、「ゾラの半生を描いたアメリカ映画で、ドレフュス大尉が失脚するシーンを見て打ち震えました。その時、いつかこの忌まわしい事件を映画化すると自分に言い聞かせました。」と製作のきっかけはエミール・ゾラの映画だと語る。
ゾラは、ドレフュスを救う契機を果たすものの、この告発がきっかけで、誹謗中傷の罪で告発されてしまい、イギリスへの亡命を余儀なくされる。事件を通して、当局を強く批判したことから国家主義者たちの怒りを買い、敵視される存在となる。劇中にも、ゾラの著書を炎の中に投げ捨てたり、ユダヤ人が経営するお店の窓ガラスを割ったりするなど、激しい暴動の様子が描かれている。
当時の世論を大きく動かすスキャンダルを巻き起こし、後のシオニズム誕生のきっかけとも言われる歴史的な大事件で、まさに救世主のごとく身の危険も顧みず、国家権力に抗いながら真実と正義のために闘った男。本作ではそんなゾラの勇姿を垣間見ることができる。

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新場面写真10点コメント解禁!

このたび解禁された新場面写真では、ゾラの公開文書が掲載されたオーロール紙を、世紀のスキャンダルだと言わんばかりに売り子が力強く訴える様子や、アンドレ・マルコン演じるエミール・ゾラと、メルヴィル・プポー演じるラボリ弁護士の2ショットをはじめ、逆転劇の展開が気になる場面が描かれている。『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』『オフィサー・アンド・スパイ』
場面写真クレジット©️ Guy Ferrandis-Tous droits réservés

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内田樹コメント

また、本作の日本語字幕監修をつとめ、フランス現代史を専門とし、反ユダヤ主義関連の研究でも知られる内田樹からもコメントも到着した。

内田樹(思想家・武道家)コメント
「ポランスキーは大戦中のフランスでユダヤ人狩りから逃げ回るという痛ましい少年時代を過ごした。彼はそのトラウマからついに自由になれなかった。彼の映画に”底知れず邪悪なものへ”の恐怖が伏流しているのはそのせいだと思う。この映画も例外ではない。」

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『オフィサー・アンド・スパイ』

原題:J’accuse

公式サイト:
longride.jp/officer-spy/

フランス国家を揺るがした!
あなたが知らない国家隠蔽スキャンダルをその目で確かめよ!

<STORY>
1894年、フランス。ユダヤ系の陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を流したスパイ容疑で終身刑を宣告される。ところが新たに情報局長に任命されたピカール中佐は、ドレフュスの無実を示す衝撃的な証拠を発見。上官に対処を迫るが、国家的なスキャンダルを恐れ、隠蔽をもくろむ上層部に左遷を命じられてしまう。全て失っても尚、ドレフュスの再審を願うピカールは己の信念に従い、作家のゾラらに支援を求める。しかし、行く手には腐敗した権力や反ユダヤ勢力との過酷な闘いが待ち受けていた……。
『オフィサー・アンド・スパイ』

<ドレフュス事件>
1894年、フランス。ユダヤ系のドレフュス大尉がドイツのスパイとして終身刑に処せられる。1896年に真犯人が現れるが軍部が隠匿。これに対し小説家ゾラや知識人らが弾劾運動を展開し政治的大事件となった。1899年、ドレフュスは大統領の恩赦により釈放。1906年に無罪が確定した。2021年10月には本国で、その生涯に敬意を表するドレフュス博物館が開館。マクロン大統領も来訪し「記憶伝承の場」と世界に訴えた。

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監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ロバート・ハリス、ロマン・ポランスキー
原作:ロバート・ハリス「An Officer and a Spy」
出演:ジャン・デュジャルダン、ルイ・ガレル、エマニュエル・セニエ、グレゴリー・ガドゥボワ、メルヴィル・プポー、マチュー・アマルリック他
2019年/フランス・イタリア/仏語/131分/4K 1.85ビスタ/カラー/5.1ch/原題:J’accuse/日本語字幕:丸山垂穂 字幕監修:内田樹
提供:アスミック・エース、ニューセレクト、ロングライド
配給:ロングライド
©️ 2019-LÉGENDAIRE-R.P.PRODUCTIONS-GAUMONT-FRANCE2CINÉMA-FRANCE3CINÉMA-ELISEO CINÉMA-RAICINÉMA
場面写真クレジット©️ Guy Ferrandis-Tous droits réservés

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