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第2回大島渚賞は「なぜ該当者なしなのか」黒沢清・大島新登壇
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【第一部:黒沢清監督、荒木PFFディレクターによる審査員トーク】
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【第二部:大島新監督をゲストに迎え、大島渚監督作品の魅力を語る】
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【審査委員長・坂本龍一から寄せられたメッセージ】去年の一回目は『セノーテ』があった。実は 『セノーテ』も、もともとは候補作に入っていなくて、ぼくが推薦したものだった。それはともかく、『セノーテ』は全く大島渚が作っていた映画とは異なるものだけど、その質、実験精神、思想からみて、充分に大島渚賞にふさわしいものだったと思う。 さて今回の二回目であるが、ぼくは個人的に候補作を、いつも以上の好意の目をもって観た。「該当作なし」を避けるために、ギリギリこれか?!という作品もないではなかった。実際に、審査の話し合いの時に、そのタイトルも出した。しかし、全員の了解として、それはギリギリだし、無理しているし、大島渚の名前を冠した賞にふさわしいかと問われれば、答えは明らかだという空気が蔓延した。腰をひいて無理やり一作決めるか、それとも肚を据えて、敢えて「該当作なし」でいくか。当然後者の方が大島渚の名前にふさわしいだろう。 「該当作なし」は、一つの強烈なメッセージだと思う。来年こそは、大島渚の名前にふさわしい豪胆で、深い思想をもった、切れ味の鋭い候補作を観られることを、大いに期待している。 |
@PFF