映画情報どっとこむ ralph 32歳の若さで命を絶った歌人・萩原慎一郎による初の歌集にして遺作となった「歌集 滑走路」を映画化した『滑走路』が11月20日(金)より全国公開中です。いじめや不正規雇用を経験しながら、苦難
の中、それでも生きる希望を託した萩原氏の歌は、多くの共感を集め、歌集として異例のヒットを記録。その原作歌集をモチーフにオリジナルストーリーとして紡がれる映画『滑走路』には、水川あさみ、浅香航大ら実力派キャストが集結。“心の叫び”を抱える現代人の不安や葛藤、それでもなお希望を求めて、もがき生きる姿を鮮烈に体現しています。

この度、11月28日(土)に映画の公開を記念し、主題歌を担当した Sano ibuki、本作の出演者である寄川歌太、木下渓。そして、本作で商業映画デビューを飾った大庭功睦監督が登壇し、トークイベントを行いました。

『滑走路』公開後トークイベント
日時:2020 年 11 月 28 日(土曜日)
会場:テアトル新宿
登壇:Sano ibuki、寄川歌太、木下渓、大庭功睦監督

映画情報どっとこむ ralph 本編上映に続き、大庭監督が演出を手がけ、寄川&木下が出演した主題歌 MV『紙飛行機』がこの日初めてスクリーンで上映されると、客席からは大きな拍手が。

その後、ステージにあがった大庭監督は「今日は舞台挨拶ということで、やる気満々だったんですが、皆さんと一緒に(客席後方で)MV を見て、感動してしまって腑抜け状態です。すみません、自分で作っておきながら(笑)」と感無量の面持ち。また、木下は本作の舞台挨拶に初めて登壇し「めちゃくちゃ緊張している」、Sano にとっては人生初の舞台挨拶だといい「手汗が止まらず、マイクが落ちそう」とそれぞれ緊張を隠せない様子だった。

映画の封切り後、周囲からさまざまな声が聞こえているといい、

寄川は、「自分で結構エゴサするんですけど、見てくださった皆さんの心に残るものがあったり、演者さんのお芝居がすごく良かったと(レビューなどで)書いてくださる人も多くて。社会派の映画なので、見るのに一歩踏み出す勇気が必要かもしれませんが、見終わって、感じたことを発信してもらえるのは、すごくうれしい」とし、

木下は「私もネットなどで映画のレビューを見るんですが、たくさんの方々に見ていただきたいという気持ちがあったので、(さまざまな反響があり)うれしい」と揃って誇らしい表情を浮かべていた。

共演した印象については、寄川が「そうですね、(木下は)天然なんで(笑)。何を考えているか分からないというか、思ったことをすぐ発信する」と明かすと、当の木下は思わず「えっ?」と声をあげ、「私にとっては勉強になることばっかりで、寄川さんとお話するのも楽しかったですね」と振り返っていた。

映画情報どっとこむ ralph 実は、寄川(幼馴染を助けたことからをきっかけにいじめの標的になってしまった中学二年生の学級委員長役)と木下(一枚の絵をきっかけに学級委員長とささやかな交流を始めるクラスメイト・天野役)は、ともに約 500 人が応募したオーディションでの起用。

起用理由について、大庭監督は「歌太くんは最初からズバ抜けて芝居がうまかった。体全体を使って、目の奥まで芝居していて、この子は間違いないと思った」「渓ちゃんは、最初に会ったとき、声が枯れていて(笑)。『声枯れているの?』って聞いたら、『あっ、そうっす、すみません』って帰っていって…。こいつ大物だなと(笑)。第一印象から決めていました」と語った。

映画情報どっとこむ ralph 主題歌を担当した Sano は映画について「すごくいい意味でやるせない気持ちになり、希望や絶望をパンと突きつけるだけじゃなく、じんわり香ってくるものを感じて、リアリティに胸打たれる瞬間が多かった」と回想。大庭監督との対話を通して、主題歌『紙飛行機』は生まれたといい「自分と映画の接点を追求しながら、完成した曲。監督とお会いしてお話をしながら“紙飛行機”という題名にしようとその場で決めました」と誕生秘話を披露した。

大庭監督が「柔らかさ、憂い、温かさが同居している。声の質が、この映画に合っている」と絶賛すると、Sano は「自分の声はむしろ苦手で。なので、自分の声は曲を邪魔せず、曲を際立たせることに徹したいと思っている。映画に合っていると言われるのはうれしい」と喜びのコメント。自身も出演している MV については「大庭さんがアットホームな撮影環境を作ってくれた。ストーリー性があり、自分でも知らなかった『紙飛行機』の一面を知ることができてうれしい」と話していた。撮影現場では、ギターの弾き語りに挑戦した木下に Sano が手ほどきをする一幕があったというエピソードも。また、
MV に登場するダンスは、一部寄川が自ら振付を考案したのだという。監督からの要望を受け「出来ますよ」と豪語した寄川の振付に、大庭監督が「悔しいけど良かった」と漏らす場面もあり客席からは温かい笑いが起こった。

映画情報どっとこむ ralph 舞台挨拶の締めくくりとして、寄川は「人それぞれ感じることも考え方も違うと思うんですけど、(映画を通して)何百通りの考えが浮かんでくると思うんです。それを希望に変えて、余韻を味わっていただければ」と真摯に挨拶。木下は「辛い思いをして、立ち直れないと思っても、それがいつか『自分の滑走路だった』と思える時が来ると思います。見てくださった皆さんにも、そう感じてもらえれば」とメッセージを送った。

また、Sano は「今、僕は 24 歳なんですが、きっと 30 歳、40 歳、はたまた80 歳、100 歳になったとき、見え方が変わってくると思いますし、そういう作品に参加できてうれしい」。大庭監督は「ご覧くださった皆さんが、それぞれ自分の問題として捉えてくださり、とてもうれしいです。作り手としての責任も生じる一方、見ていただくことで、自分にもいろいろなものがもたらされた。この場を借りて、改めて感謝を申し上げたい」と本作への強い思いを吐露。客席からも歓声に代わり、大きな拍手が沸く中、舞台挨拶は幕を閉じた。

『滑走路』

全国公開中
公式 HP:
kassouro-movie.jp

<STORY>
厚生労働省で働く若手官僚の鷹野は、激務の中で仕事への理想も失い無力な自分に思い悩んで
いた。ある日、陳情に来た NPO 団体から非正規雇用が原因で自死したとされる人々のリストを持
ち込まれ追及を受けた鷹野は、そのリストの中から自分と同じ 25 歳で自死した青年に関心を抱き、
その死の理由を調べ始めるが──。

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水川あさみ 浅香航大 寄川歌太 / 木下渓 池田優斗 吉村界人 染谷将太 / 水橋研二 坂井真紀
原作:萩原慎一郎「歌集 滑走路」(角川文化振興財団/KADOKAWA 刊) 監督:大庭功睦 脚本:桑村さや香
主題歌:Sano ibuki「紙飛行機」(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
配給:KADOKAWA
©2020 「滑走路」製作委員会 PG12

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