直木賞作家・佐木隆三氏の小説「身分帳」を原案とした『ディア・ドクター』『永い言い訳』の西川美和監督最新作『すばらしき世界』が2021年2月11日(木・祝)より全国ロードショーとなります。
10月25日に終了した第56回シカゴ国際映画祭 インターナショナル コンペティション部門に出品されている本作。主演の役所広司が、最優秀演技賞にあたる〈ベストパフォーマンス賞〉を受賞するという快挙を成し遂げたばかりの本映画祭で、新たに〈観客賞〉を受賞、見事 W 受賞となりました!(10 月 28 日(現地時間)発表済)(※本映画祭に出品されている全ての外国語映画作品の中での選出となります。) 今回の観客賞の受賞発表時には本作の“思いやり深くも鋭いストーリー”が絶賛されたことに触れ、西川監督が作り上げた役所広司演じる三上という人物が 13 年ぶりに出所し、久々の社会に悪戦苦闘し、挫折を味わいながらも懸命に生きようとする姿と丹念に練り上げられた脚本が海を越えた人々にも広く受け入れられ、大絶賛されました。この度、この朗報を受けた西川美和監督の観客賞受賞の喜びのコメントが到着いたしました! |
|
◆観客賞発表時の映画祭コメント
【日本語訳】 |
|
西川美和監督 コメント とても驚いています。初めて海外の映画祭で賞をいただきました。しかも観客賞。嬉しいですねえ。 11 年前にシカゴ映画祭でもらったマグカップを卓上で使い続けてきたご利益がありました。 今年はシカゴ市内の劇場での上映はなく、代わりに全米に住む人が自宅でオンライン鑑賞することができたと聞いています。 コロナや貧困や分断や自然災害など、さまざまに混乱するアメリカに住む人々が、社会の片隅で生きる人間の小さな「やり直し」の物語に、何かを感じて票を入れてくれたのだと思うと、感慨深いものがあります。全ての俳優とスタッフとたくさんの取材協力者に、心からの感謝をしています。 |
|
国内外からその新作が切望される西川美和監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ本作。生きづらい社会の中で、一度レールを外れても懸命にやり直そうと悪戦苦闘する実在の男を通して「社会」と「人間」の今をえぐる問題作です。主演に、国内外でその演技力を高く評価され続ける名優の役所広司。人生の大半を刑務所で過ごし、社会から“置いてけぼり”を食らいながらも、まっすぐ過ぎるその性格と、そのどこか憎めない人間味で周囲の人々とつながっていく三上正夫役を情感豊かに演じています。そのほか、共演に仲野太賀、長澤まさみ、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、安田成美らが名を連ね、名実ともに豪華なキャスト陣が西川監督のもとに集結しました。
『すばらしき世界』 <ストーリー> |
役所広司 仲野太賀 六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子 長澤まさみ 安田成美/ 梶芽衣子 橋爪功
脚本・監督:西川美和
原案:佐木隆三著「身分帳」(講談社文庫刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
subarashikisekai-movie.jp