天才作家・太宰治が死の直前に完成させた「人間失格」は、累計1200万部以上を売り上げ歴代ベストセラーのトップを争う、“世界で最も売れている日本の小説”。その小説よりも遥かにドラマチックだった<誕生秘話>を太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実をもとにしたフィクションとして初めて映画化となった『人間失格 太宰治と3人の女たち』が公開しました。 いよいよ公開を迎えた9月13日(金)初日、公開記念イベントとして【オトナ限定!】ヤバい恋の赤裸々トークショー&パーティーを開催しました。監督の蜷川実花、公私ともに監督と親交のあるデザイナーの丸山敬太、編集者の軍地彩弓の3人が登壇し、映画の内容についてはもちろん、”3人の女”の生き方を参考に、女性が逞しく美しく、幸せを手に入れるためには?といった赤裸々トークをとことん語りつくしました。 『人間失格 太宰治と3人の女たち』公開記念【オトナ限定!】ヤバい恋の赤裸々トークショー&パーティー R-15+作品ですので、15歳以上の方のみの閲覧でお願いいたします。 |
|
いよいよ初日を迎えたこの日の夜、華やかな会場に『オトナ限定!】 ヤバい恋の赤裸々トークショー&パーティーと題し、監督の蜷川さんに丸山さん、軍地さんと気心の知れた3人が登壇。 蜷川監督:死ぬような思いで撮った映画なので、こうしていろんな方に見ていただけて本当にうれしい。 とまずはあいさつ。 蜷川監督:観たら(誰かと)話さないと気が済まない」という軍地は「本当に最高傑作!ここまで女性のことを描ける人は世界中にいないし、今までにありそうでなかった女性の内面を描いてくれて、最後スカッとするのがすごい! とテンションが上がっている様子。 印象に残ったシーンについて 蜷川監督:竜也が演じた坂口安吾の『バカにもわかるように』というセリフは作っていてすごく自分に返ってきた言葉。興行的にも作品的にも成功するのは針に穴を通すくらい難しいことだけどこの映画はそれをやらなきゃいけないと思った。 と振り返ると、 丸山さん:商売は当然必要で、物作りをしたい欲求とお客さんのニーズにどう応えるかを日々悩みながらやっているからすごく響いた。 と大きくうなずいた。丸山さんは続けて小栗旬さんと二階堂ふみさんのラブシーンに触れ 丸山さん:富栄が脱いだパンツを自分ではくシーン、あれはものすごく切ないことを表現していた。 と挙げると、 蜷川監督:自分で脱いでもらうのだけは決めていた、それから(二階堂さんは)どうするのだろう?と思ってたらまた自分ではいたので『履いたよふみちゃん!』と思いました。 と明かすと会場からはドッと笑いが起きていた。 続けて小栗旬さん演じる太宰の魅力について、 蜷川監督:起きた事柄だけを描くと本当にひどい男だけど、女性が見たときに抗えない魅力だったり色気のある体でないといけないし、すごく難しかったと思う。さらに男性からも慕われるって計算じゃできないと思うし、それが成功したのは本当に小栗くんの力。 と絶賛。 軍地さん:日常的にモテてないとこの役はできない。小栗くんはそういう人だし、あとシンプルにラブシーンがエロい(笑) とべた褒めだった。 |
|
本作では、正妻・美知子を宮沢りえさん、作家志望の愛人・静子を沢尻エリカさん、最後の女・富栄を二階堂ふみさんが演じているが、3人とも一見太宰に振り回されているように見えて実は自分の意志で力強く生きている姿が印象的。
蜷川監督:『さくらん』を撮ったときも、もうちょっと女の人はたくましいんじゃないかって思っていて、映画を作るときはいつもその目線を意識しています。幸せの定義って難しくて、自分で幸せって思ったら幸せで。本妻で家庭を守った美知子、赤ちゃんが欲しい、小説家になりたいという夢をかなえた静子、最後の女になりたいと言った富栄の3人はそう思うと幸せだったんじゃないかと。それを証明していくような本の作り方をしていましたね。 と明かすと、 軍地さん:すごく今的だなと思ったのは、女性が3人とも前向きで幸せなところ。女性が自分でダメな男を選んで、昔なら捨てられたら不幸と言われたけど、そうじゃなくてこれは女性謳歌。 と監督の描く女性像に共感した様子。 セットやファッションでも蜷川ワールドを存分に堪能できる本作。 丸山さん:すごいなと思ったのは、実在した人物を描くときってちょっと微妙になりがち。でもすべてがモダンに昇華されているのは実花ちゃんが目指して作ったんだろうなと。特に(宮沢)りえちゃんは着物姿でもすごくスタイリッシュ。ファッション的に見てもすごく今的というのは見どころ。 とした。 また太宰のようなスキャンダラスな男性について、 軍地さん:つまらないまじめな男より、太宰のような男がいいと思うし太宰を愛した3人も愛ある正義を持ってる。 と切り込むと、 丸山さん:好きになっちゃったらもうしょうがない! と賛同。2人の軽妙なトークに、 蜷川監督:私はいろいろ経験もあるけど、この作品を描くための道筋だったのかも(笑) と自虐気味に語った。 |
|
最後に監督は本作について、
蜷川監督:映画って奇跡の連続で、公開するまでも長い道のりだし、その時点で奇跡。今回これだけのキャストやスタッフが集まったのもだしいろんな奇跡が集まってるけど、今回は特にその奇跡度が高かったと思う。 とあらためて振返った。 『人間失格 太宰治と3人の女たち』 公式HP: 公式Twitter:
<ストーリー> |
監督:蜷川実花
出演:小栗旬 宮沢りえ 沢尻エリカ 二階堂ふみ
成田 凌 / 千葉雄大 瀬戸康史 高良健吾 / 藤原竜也
脚本:早船歌江子 音楽:三宅純 プロデューサー:池田史嗣
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ「カナリヤ鳴く空feat.チバユウスケ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
製作:2019「人間失格」製作委員会
企画:松竹
配給:松竹 アスミック・エース
© 2019 『人間失格』製作委員会
R-15+