映画情報どっとこむ ralph 本日 3 月 20 日(水)21:00 から、“映画を語る”番組「活弁シネマ倶楽部」第 20 回特別番組が放送。

今回は取り上げるのは・・・
2人の兄妹が世の中に存在する様々な混沌に触れて人生を狂わせていく衝撃作『岬の兄妹』。

ゲストには、本作の監督・片山慎三、主演を務めた松浦祐也、和田光沙が出演。
MC を森直人が務め、本作を徹底分解した。

本番組は、毎回映画に携わるゲストを招き、制作の裏側や作り手のこだわりについてほぼノーカットでトークすることで、“映画を語る”楽しさを提供し、映画業界を新たな側面から盛り上げていくことをテーマにしている。

『岬の兄妹』は、片足が不自由で仕事をクビになった兄・良夫と自閉症の妹・真理子が犯罪に手を染め、ふたりぼっちになった彼らの人生が動きだす物語。妹が売春していることを知った良夫が罪の意識を感じつつも売春の斡旋をしていくことからストーリーが進んでいくが障がいや貧困をはじめ、世の中に潜む様々な苦しみを描いた衝撃作である。

映画情報どっとこむ ralph ゲスト 3 名を迎えた今回の配信は、終始にぎやかなトークで進行され、作品についてざっくばらんに語られた。MC の森さんは、

森さん:『岬の兄妹』自体が今の日本映画の状況全体の批評になっている。

と作品を絶賛し、熱量の高いトークからどれだけ『岬の兄妹』に惚れ込んでいるかが伺える。

制作の経緯について、企画段階から主演の松浦さんは片山組として動いていたと語った。当時を振り返って、

松浦さん:(片山監督は)その時は一切僕なんかには目もくれず、演出もしてくれず。

と拗ねて見せるなど、仲の良い雰囲気を感じさせた。

元々脚本を書いていたところから制作部へと入ったという松浦さんのキャリアにも触れられており、キャスティングに関して、

片山監督:(松浦さんが)制作側の人間だったことで、制作サイドの視座があることが大きい

と話した。すると

松浦さん:芝居のことを褒められると思ったのに・・・・。

と冗談を言い、スタジオを笑わせた。片山監督と MC の森からは、この人柄で若手にも慕われる松浦は大器晩成型だと称賛された。

映画情報どっとこむ ralph 映画の中に出てくる“うんこバトル”について、必要な“うんこ”は監督自ら作ったという珍エピソードを語っている。その材料は「合わせ味噌、赤味噌、バナナ、ピーナッツバターと練乳を混ぜて形つくって、8 時間天日干しした」とレシピを公開した。また、このシーンの着想の源は、戦国時代の戦略の1つであることが明かされ、MC の森は“生命力を感じさせる名シーンだった”と絶賛した。


片山監督:見返して一番悪いのは肇だと思うようになった。兄妹の面倒は観るけど一線は越えないようにしている。だから、肇に共感できる人は今の日本の代表的なメンタリティを持っている。今の日本の人たちはみんな“傍観者”なんです。

と自らの作品を分析した。 完成した映画を観て

和田さん:“片山さんが言いたかったことって、もしかしたらすごいことなのかも”って受け取った。

と、実際に演じた演者でありながら、作品のメッセージをヴィヴィッドに受け取ったことを話している。

番組内では、長期間に渡った撮影での裏話やラストシーンだけを城ヶ島で撮影したことなど、作品に関する様々なエピソードが飛び出しただけでなく、主演の2人が俳優を志したきっかけから、それぞれの今後の展望までたっぷりと語られている。

httpvh://youtu.be/9TaIM h_40

映画情報どっとこむ ralph 「活弁シネマ倶楽部」
は、映画の制作陣がゲストに登場する貴重な番組であり、ネタバレの縛りもなく想いを吐き出せる場として制作側の支持が熱いそうだ。独自の目線で作品を 選定し紹介しているため、まだまだ視聴者に知られていない作品やその内容について十分に語られていない作品にも出会えるチャンスかもしれない。

WEB 配信での特別番組だが、引き続き定期的に配信され、今後は生配信の可能性もあるとのことで、映画好きにとっては、必見の番組だ。

「活弁シネマ倶楽部」公式ツイッター:
@katsuben_cinema

映画情報どっとこむ ralph 『岬の兄妹』

公式:
misaki-kyoudai.jp


韓国のポン・ジュノ監督の元で研鑚を積んだ片山慎三監 督は、これまで『TOKYO!』(08)※ポン・ジュノ監督パート、『母 なる証明』(09)、『マイ・バック・ページ』(11)、『苦役列 車』(12)などに助監督として携わり、本作が長編初監督作 となります。本作では脚本・編集も自身でこなし、一年間、 季節ごとの撮影を繰り返し完成まで二年以上かけた、まさ に心血を注いだ妥協なき骨太な傑作となっております。 SKIP シティ国際 D シネマ映画祭 2018 国内コンペティショ ン部門・優秀作品賞&観客賞 W 受賞、ヨーテボリ国際映画祭 2019 イングマール・ベルイマン賞に正式出品。

物語・・・

港町、仕事を干され生活に困った兄は、自閉症の妹が町の男に体を許し金銭を受け取っていたこと を知る。罪の意識を持ちつつも互いの生活のため妹へ売春の斡旋をし始める兄だったが、今まで理解のしよう もなかった妹の本当の喜びや悲しみに触れ、戸惑う日々を送る。そんな時、妹の心と体にも変化が起き始めて いた…。ふたりぼっちになった障碍を持つ兄妹が、犯罪に手を染めたことから人生が動きだす。地方都市の暗 部に切り込み、家族の本質を問う、心震わす衝撃作。

過去記事:初日舞台挨拶の模様
松浦祐也、和田光沙、片山慎三監督 登壇!業界で話題の『岬の兄妹』初日舞台挨拶
http://eigajoho.com/143524

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出演:松浦祐也 和田光沙 北山雅康 中村祐太郎 岩谷健司 時任亜弓 ナガセケイ 松澤匠 芹澤興人 荒木次元 杉本安生 風祭ゆき(特別出演)

監督・製作・プロデューサー・編集・脚本:片山慎三

撮影:池田直矢 春木康輔
美術:松塚隆史 録音:西正義 日高成幸 大塚学 植田中 藤丸和徳 加藤大和
配給:プレシディオ
配給協力:イオンエンターテイメント/ デジタルSKIPステーション
宣伝:太秦 宣伝協力:NEWCON
協力:≪最速・最短 全国劇場公 開プロジェクト≫ 埼玉県/SKIP シティ彩の国ビジュアルプラザ デジタル SKIP ステーション/プレシディオ/イオンエンターテイメント/バップ/WOWOW/ NEWCON)

【2018 年/シネマスコープ/89分/5.1ch SURROUND SOUND】
©SHINZO KATAYAMA
   

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