中村淳彦著「名前のない女たち貧困AV嬢の独白」が、ピンク四天王のサトウトシキ監督×吹越満の最強タッグで、『名前のない女たち うそつき女』として完全映画化!
いまや社会問題化しているAV業界の中で生きる男と、企画AV女優として生きる女性。そこに関わる者たちの生々しい生き様を描く青春群像劇。 本日初日を迎え吹越満さん、城アンティアさん、円田はるかさん、笠松将さん、サトウトシキ監督。そして、原作の中村淳彦が登壇して舞台挨拶が行われました。 |
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主人公のルポライター・志村を演じた主演の吹越さんは、
吹越さん:所に死と言うことで沢山のお客さんで埋まってありがとうございます。楽しんでいただけましたか?と聞く映画ではないと思いますが、色々な感想を持っていただいたと思います。2度3度と観ていただければと。 城さん:色々な思いを抱えながら、この場に立っています。色々な感想をもって劇場を出られるとおもいますが、何か発見とか得て帰っていただけたらと。 円田さん:映画が初めてで葛藤しながら演じました。皆さんお感想が知りたいです! 笠松さん:いっぱい集まっていただいてありがとうございます。 中村さん:映画製作にはかかわっていないのですが、試写を見てこんな素晴らしい映画になっていて。監督ありがとうございました。 との挨拶からイベントはスタート。 |
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サトウ監督:『名前のない女たち』シリーズを初めて読んだのは、約10年前で、立ち上がっては消えた映画化企画なので、感慨深いです。ありがとうございます。」と挨拶したサトウトシキ監督。本作は、中村淳彦さんによるノンフィクション書籍『名前のない女たち 貧困AV嬢の独白』の映画化ですが、「当初はインタビューされている側の企画AV女優さんの一人を主人公と考えていて、『うそつき女』というタイトルは残っているんですが、『全体の世界を客観的に見せるには、(主人公に)ルポライターが必要だ』と思い、作っていきました。企画AV女優さんたちの過去の生い立ちやトラウマよりも、今彼女たちがどうしているか、これからどうしていくんだろうという“今”の話にしていこうと思いました。原作は中村さんの話ですがイコール中村さんではないです。 と映画の成り立ちについて説明しました。一方、ルポライター演じた吹越さんは と役作りについて語る一方、 吹越さん:一番最初に頂いた台本を読んだ時には、僕の絡みのシーンもありましたよね? と監督に不満を言う場面も! 吹越さん:なぜか撮影する段になって絡みのシーンがなくなっていました。僕はそのつもりだったんですけれど。(笑)ほっとしたような残念というか。 |
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監督と脚本家は原作者の中村さんにあえて取材をしなかったそうですが。。。。原作の
中村さん:(監督はイコール中村さんではないと語っていましたが・・・)この映画そのままなんですね。本当にこんな感じの日常で、決してやりがいのある仕事でもなんでもなくて(会場笑い)、取材して、原稿を入れて、嫌な気持ちになって。そんなことが映画になるんだなというのが本当にびっくりしました。普段言ってる言葉が台詞になっていて・・・僕のまんまなんです とビックリしていました。 司会に、「主人公が『底辺だよ』というシーンがありますよね?」と聞かれると、 中村さん:女性にはそういうことは言わないんですけれど、あんなことばっかり日常的に言っていて、ほんと、『これ自分だな』と思いました。同じような仕事をしている人が何人かいるんですけれど、『自分じゃなきゃいいな』と思っていたんですけれど、重なる部分が多く、『これは僕しかいないな』と思いました。 と話しました。 濡れ場にも初挑戦した企画AV女優の前田葉菜子役の城アンティアさんは、 と役作りについて話すと、その葉菜子のヒモである辻本将人役の笠松将さんはヒモと紹介されて苦笑い。 笠松さん:どうなんでしょう・・・チョットずれたら。ああなっちゃうかもですし。働いて、彼女をないがしろにするのもかっこよくないし、働かずに彼女のことをめっちゃ大事にするのもかっこよくないですけれど、今回はただ彼女のことを大切にして仕事をしていなかったというだけで・・・。 城さん:自分自身だったら嫌ですけれど、好きでした! と助け船。 司会が「慣れた手つきで料理されていましたけど?」と聞くと、 城さん:段取りとリハーサルで。 と回答。普段はしなていないそうです。 葉菜子の妹の明日香役の円田はるかさんは、 円田さん:ダメなやつですよね。見た目が自分とかけ離れていて、演じていて楽しかったです。でも、自分の意志をすごく持っているところが似ているなと思って、自分と重ねつつ役に挑みました。あるシーンの撮影の次の日は筋肉痛になりました。 と話しました。 最後に・・・ サトウ監督:描いているのも小さな世界ですし、規模的にも小さい映画ですが、この映画は、地方を回っていくので、応援してくださると嬉しいです。 と語り、会場は拍手に包まれ、舞台挨拶は終了しました。 |
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『名前のない女たち うそつき女』
新宿K’s Cinemaにて公開中 他全国順次 http://namaenonaionnatachi-movie.net ルポライターの志村篤(吹越満)は、主に AV 女優を専門に取材をしては本にしていた。AV 女優を「人前で裸になってセックス売ってるだけの社会の底辺」と内心バカにしつつも、彼女たちの前では「尊敬している」と言ってみたりしていた。自分が心底見下している対象であるはずの AV 女優たちに、なぜ彼は執着し、追い続け、そして取材し続けるのか。彼はある種の矛盾を抱えていた。彼をそこまで惹きつけて止まない AV 女優とは何なのか。 そんな中、企画 AV 女優である前田葉菜子(城アンティア)と取材を通して出会う。いつものパターンだと思った。惨めなくせに、そこを直視することなく、「充実している。」「幸せ」「AV女優は夢だった」等と言っては明るく振る舞い、空虚な嘘で作り固められた今までの AV 女優と同じだと思っていた。しかし、葉菜子は何かが違っていた。 一方で、葉菜子の妹の前田明日香(円田はるか)は、高校を中退し、若さも時間も持て余していた。実家に全く帰ってこない葉菜子に会いに、田舎から親に内緒で出てきてしまう。そんな時、ワケありのホストとして働き始めていたツバサ(小南光司)と出会う。 それぞれが、それぞれに、切ない人生を日々生きていて、心にある闇や、葛藤、矛盾、言いようのない何かを抱えて、それでも生きて……。 |
出演:吹越満 城アンティア 円田はるか 笠松将 小南光司 吉岡睦雄 不二子 クノ真季子 川瀬陽太
監督:サトウトシキ(「ジャイブ」「ちゃんこ」「モーニングセット、牛乳、春」)
原作:中村淳彦「名前のない女たち 貧困 AV 嬢の独白」(宝島社)
プロデューサー:森原俊朗・小林良二・橘慎
脚本:加瀬仁美
撮影監督・スティル・編集:小川真司(J.S.C.)
録音:岩間翼
助監督:大城義弘
音楽:入江陽
ラインプロデューサー:川上泰弘
制作会社:ソリッドフィーチャー
配給・宣伝:渋谷プロダクション
製作:「名前のない女たちうそつき女」製作委員会(オデッサエンタテイメント・渋谷プロダクション)
主題歌:アクメ『CALL MY NAME』
2018年/日本/DCP/カラー/ ステレオ/86 分
©「名前のない女たちうそつき女」製作委員会