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初日舞台挨拶

 
河瀨直美監督の最新作『たしかにあった幻』が、2月6日よりテアトル新宿他にて公開となります。“愛のかたち”と“命のつながり”をモチーフにして、日本の失踪者と心臓移植の現実を重ねて描く、珠玉の人間ドラマです。
主人公コリーを演じたのは、『ファントム・スレッド』(17)『蜘蛛の巣を払う女』(18)などで知られるルクセンブルク出身のヴィッキー・クリープス。聡明な大人の女性であると同時に、時には少女のような無邪気さや脆さをうかがわせ、孤独と向き合う繊細な心の揺らぎとそれゆえの限りない優しさを全身全霊で演じ切る。コリーが屋久島で運命的に出会う謎めいた青年・迅に寛一郎、さらに尾野真千子、北村一輝、永瀬正敏ら、実力派キャストが顔を揃えております。
 
この度、2月6日(金)の公開を記念して、初日舞台挨拶を実施。
河瀨組初参加となった出演者の寛一郎、河瀨直美監督をはじめ、岡本玲、松尾翠、そして岡本演じる由美の息子・久志役を演じた中村旺士郎と、松尾演じる裕子の娘・瞳役を演じた中野翠咲らが登壇しました。
『たしかにあった幻』
 
初日舞台挨拶
日時:2月6日(金)
場所:テアトル新宿
登壇:寛一郎、岡本玲、松尾翠、中野翠咲、中村旺士郎、 河瀨直美監督

映画情報どっとこむ ralph キャスト&監督登壇
 
“愛のかたち”と“命のつながり”をモチーフに、日本の失踪者と心臓移植の現実を重ねて描く映画『たしかにあった幻』本作の公開初日となる2月6日、テアトル新宿にて公開初日舞台挨拶が実施され、出演者の寛一郎、岡本玲、松尾翠、中野翠咲、中村旺士郎、そして河瀨直美監督が登壇した。
主人公のコリー(ヴィッキー・クリープス)が屋久島で出会う謎めいた青年・迅を演じた寛一郎は「撮影は1年半前ですが、遠い昔のような気がします。その作品が今日公開できた事を嬉しく思います」と挨拶。初の河瀨組参加となったが「思い返すとこの仕事を初めて今年で10年くらいですが、そこで培ってきたものを捨てなければいけない時もあったし、裸のままでいる、ではないけれど、デビュー作のような気持ちで挑ませてもらいました」と新鮮な気持ちを抱いて参加した撮影だったこと明かした。
 
これに河瀨監督が「三國連太郎さんが観たらどう思う?」と聞くと、孫である寛一郎は、真剣に悩みながらも「ちょっとその無茶ぶりは難しい…」と苦笑い。さらに河瀨監督が「佐藤浩市さんが観たら?」と質問を重ねると、息子の寛一郎は「オヤジが見たら…『大変だな』くらいじゃないかな」と照れていた。
 
河瀨監督はそんな寛一郎の起用について「佐藤さんに雰囲気が似ているなと思ったけれど、まったく違うものを持っている。この人に賭けてみようと思った」と決め手を回想。クランクイン前に一緒に蕎麦を食べたそうだが、河瀨監督が「私が“東京の店知らんのやけど”と言ったら“予約しておきますよ!”って言ってくれて」と明かし、登壇者からは、そのスマートなやりとりに「カッコイイ!」といったの声が上がる一幕も。しかし寛一郎は「LINEですよ?そんな言い方かどうかはわかりません!」と恥ずかしそうに大慌て。河瀨監督が「その感じは大人だなと思いました。麻布の蕎麦屋を“佐藤”で予約してくれた」と詳細を語ると、寛一郎は「そりゃそうですよ!佐藤だし。蕎麦屋の予約くらいできるでしょう(笑)!」と予想外のエピソードを暴露されて大笑いだった。
  一方、久志くん役を演じた中村旺士郎は「セリフのある役を演じた初めての作品です。僕にとって特別な作品の特別な日に、皆さんの前でご挨拶できるのを嬉しく思います。」と挨拶。さらに、瞳役の中野翠咲も「瞳がどんな想いをもって闘病しているか、想いを馳せながら撮影に臨みました。本日はどうぞよろしくお願いいたします」とコメント。大人顔負けの素晴らしい挨拶を口に、思わず河瀨監督は「この二人は尾野真千子超えしているのではないかと思うくらい凄い。大人顔負け」と大絶賛!!「200人以上の候補から選ばれた子たちですが、流石だなと。堂々と魂をぶつけてくれたと思う」と劇中でみせた見事な演技にも太鼓判を押していた。
 
演じたキャラクターについて中野は「瞳は心の中に不安や辛い事があったと思うけれど、周りにはそれを見せない子。そこを隠しつつもちょっとだけ辛いところを表現できればいいなと思いました」と紹介。瞳の母親・裕子役の松尾は、河瀨組ならではの“役積み”の過程で家族役の俳優たちと一泊二日の京都旅行をしたそうで「そのような時間をカメラの外で過ごさせていただき、撮影中も役名でお互いを呼び合うのはもちろん、病室にずっと一緒にいました」と本物の家族になったかのような撮影期間を振り返った。
 
心臓病を患う少年・久志の母親・由美役の岡本も“役積み”を経験。「(中村と)撮影前に動物園に行って、二人で観覧車に乗って私のスマホで写真を撮ったんです。思い出に、と思って撮っただけだったんですが、それが劇中の病室に飾ってあったりして。撮影前にも二人の時間を沢山作ることが出来ました」とニッコリ。中村は「その写真は今僕の家に額に入れて飾っています。岡本さんとは仲良しだからずっと一緒に遊んでいました」と嬉しそうだった。
 
最後に河瀨監督は「この作品の中には皆さんへの質問のようなものが組み込まれています。皆さんのそれぞれの人生の局面において、自分だったらそこでどう考えるのか、どんな愛を手渡していけるのか、本当の繋がりとは何なのか。それをほんの少しでも考えるきっかけにしていただけると嬉しいです」とアピール。恩師からは「最高傑作」、第60回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『殯の森』の助監督からは「同じ空気感を感じた」と言われたそうで「これまで河瀨映画を支えてくれた人たちからそういう言葉をもらえる作品をこの世に誕生させた自分に、今日は拍手を送りたい」と、映画公開初日の喜びをしみじみと噛みしめていた。
 
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映画『たしかにあった幻』

 
2月6日(金)テアトル新宿ほかロードショー
 
イントロダクション 
フランスから来日したコリーは、日本における臓器移植への理解と移植手術の普及に尽力するが、西欧とは異なる死生観や倫理観の壁は厚く、医療現場の体制の改善や意識改革は困難で無力感や所在のなさに苛まれる。また、プライベートにおいても屋久島で知り合った迅と同棲を始めるが、お互いが使う時間のズレからくるコミュニケーションの問題に心を痛めていた。そんな中、心臓疾患を抱えながら入院していた少女・瞳の病状が急変するが・・・。
 
 「幻」とは実在しないものがあるかのように見えること、あるいは存在自体が疑わしいもの、の意に相当する。それを修飾する言葉として「たしかにあった」という表現は、論理的には成立しない。にもかかわらず、相反するワードを敢えて同義的に並べたタイトルは、二項対立を超えてゆく新しい思想を提案する本作の内容を知らしめている。また、この映画は、河瀨直美監督にとって6年ぶりとなる劇映画の最新作でもあり、オリジナル脚本としては8年ぶりである。物語を支えるテーマは二つ。一つは、先進国の中でドナー数が最下位という日本の臓器移植医療について。もう一つは年間約8万人にのぼる日本の行方不明者問題だ。河瀨監督は『あん』(15)で差別と偏見の果てに生きる歓びを人々に与えたハンセン病患者の生き様、『光』(17)で失われゆく視力に翻弄される人生の中で気づかされた新たな愛を獲得したカメラマンの人生、『朝が来る』(00)では特別養子縁組で救われた命の尊さと二人の母の絆など、旧来の常識や血縁とは異なる、他者との関係性の中に存在する「愛」を描いてきた。「死」が終わりではないという気づきの先に、移植医療が人の命を繋いでゆき、「生」の意味を問いかける本作は、第78回ロカルノ国際映画祭でのワールドプレミア上映にて、河瀨監督のマスターピース(傑作)と評された。
 
 
あらすじ 
フランスから来日したコリーは、神戸の臓器移植医療センターで働きながら、小児移植医療の促進に取り組んでいたが、西欧とは異なる日本の死生観や倫理観の壁は思った以上に厚く、医療現場の体制の改善や意識改革は困難でもどかしい思いを抱えていた。そんなコリーの心の支えは、屋久島で運命的に出会った恋人の迅だったが、彼の誕生日でもある7月7日の七夕に突然、姿を消してしまう。一年後、迅が失踪するはるか前に彼の家族からも捜索願が出されていたことを知ったコリーは、迅の実家である岐阜へと向かう。そこで明かされた事実から迅との出逢いが宿命的だったことがわかり愕然とするコリー。一方、心臓疾患を抱えながら入院していた少女・瞳の病状が急変するが・・・。
 
『たしかにあった幻』

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ヴィッキー・クリープス 寛一郎
尾野真千子 北村一輝 永瀬正敏

中野翠咲 中村旺士郎 土屋陽翔 吉年羽響
山村憲之介 亀田佳明 光祈 林泰文 中川龍太郎

岡本玲 松尾翠 早織
小島聖 平原テツ 利重剛 中嶋朋子

監督・脚本・編集:河瀨直美
製作: CINÉFRANCE STUDIOS 組画 プロデューサー: DAVID GAUQUIÉ et JULIEN DERIS 河瀨直美
音楽:中野公揮 / 撮影:鈴木雅也 百々新 / 照明:太田康裕 / 録音:Roman Dymny 森英司 / 美術:塩川節子 小林楽子 橋本泰至 / 編集:Tina Baz / サウンドデザイナー:Roman Dymny Arnaud ROLLAND / サウンドミキサー: Emmanuel DE BOISSIEU / スタイリスト:望月恵 / ヘアメイク:寺沢ルミ / スチール:山内悠 / 監督補:北條美穂 / 助監督:甲斐聖太郎 
制作プロデューサー:齋藤寛朗 / アソシエイトプロデューサー:平川晴基
制作プロダクション: CINÉFRANCE STUDIOS 組画 / 制作協力:カズモ
日本宣伝・配給: ハピネットファントム・スタジオ /フランス配給:advitam / インターナショナルセールス: CINÉFRANCE STUDIOS
© CINÉFRANCE STUDIOS – KUMIE INC – TARANTULA – VIKTORIA PRODUCTIONS – PIO&CO – PROD LAB – MARIGNAN FILMS – 2025
公式サイト:https://happinet-phantom.com/maboroshi-movie/  公式X:@maboroshi_film 公式Instagram:@maboroshi_movie

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