2016年スイス映画賞において<最優秀作品賞>ノミネート<最優秀脚本賞>受賞し、スイスで絶賛を浴びた、衝撃の問題作『まともな男』が、本⽇11⽉18⽇(⼟)より 新宿Kʼs cinemaにてロードショー!
本作の配給は、業界初参⼊の“カルチュアルライフ”。Vimeoオンデマンドをはじめとする「オンライン限定 公開」のインディーズ映画に字幕翻訳を提供する業務で⼀気にシェアを拡⼤しているカルチュアルライフは、⼆階堂峻⽒が代表を務める個⼈事業の団体。そんなベンチャービジネスの中でたまたま ⽇本語字幕の依頼があったという本作は、その衝撃的な内容に同⽒が⼼動かされ、配給元と半年以上にも渡る交渉の末に晴れて<⽇本初上陸>に⾄ったという執念の⼀作です。 『まともな男』 ミヒャ・レビンスキー監督登壇、初⽇舞台挨拶&ティーチイン |
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公開を記念して、新宿の会場には、スイスから来日した本作の監督・ミヒャ・レビンスキー登壇の初⽇舞台挨拶イベントが開始!
観客らとのティーチインを交え、嬉しそうに笑顔で答えていく監督。 劇場で観客とともに鑑賞した後、ミヒャ・レビンスキー監督が客席から登壇。埋め尽くされた会場に拍⼿が起こり レビンスキー監督:日本で初めて披露する作品が本作で、とても嬉しく思ってます。何より、批判でも 共感でもいいので、みなさんが本作をどう思ったか?が⼀番気になります。 との挨拶からイベントはスタート。
レビンスキー監督:もしも、ある⽇突然、映画のような重⼤な事件が起きて ⾃分は被害者でも加害者でもないのに責任を追うという⽴場に追い込まれてしまった時、どうするか?について考えてましたね。 と淡々と説明、頷く観客ら。 本作で⼀番気に⼊っているシーンについては、主⼈公トーマスの夫婦が雪⼭のコテージで⾏われたコンサートに参加していたシーンをあげ、監督ご⾃⾝の経験に基づいたのでしょうか?という質問に微笑みながら レビンスキー監督:もちろん、結婚しているからね!ははは… と会場に笑い声が。 レビンスキー監督は脚本家出⾝であり、本作でも脚本と監督のどちらも務めている。 レビンスキー監督:当初はコメディ映画に仕上げるつもりで、所々コメディチックな場⾯も⼊れていたが、撮影をしながら、この映画はコメディではないかもしれないと気づき、あえて笑いのシーンは排除していった。今までラブコメディのような 映画を⼿がけていたこともあり、今回は新しいことに挑戦してみたかった。 とスイス国内の今までの評価やイメージとは180度違った内容に、当時の上映時には驚いた反応が多かったという。続いて、本作の結末についてはいろんな解釈が分かれており、スイスの本国でもいろいろ議論されたという現状について レビンスキー監督:物語が完結してしまうと、そこで物語は終わってしまうんですよね。それを完結せず、 あえて物語の外に向けたかった。 と答えました。 |
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作品を観終えた観客からのティーチインでは「 (舞台挨拶も含めて)楽しい2時間でした」「主⼈公の⼩市⺠っぷりがすばらしかった」と感想を交えながら積極的に⼿が上がった。本作で象徴的な ⼩物として登場する”ザラの⽇記”は、⽇記そのものは映されるも、中⾝についての描写はない、その⽇記には何が書かれているか?という質問に対し
レビンスキー監督:私もわからないです。何が書いてあるのか。 (会場に笑いが)でも、おそらく、ものすごく具体的にザラに起きた事件の詳細が書かれていたと思われる。 と、観客に答えを委ねる。 そして、主⼈公・トーマスを演じていた、デーヴィト・シュトリー ゾフには、どこまで演技指導をしたのか?アドリブを許していたのかという質問については レビンスキー監督:デーヴィト・シュトリーゾフは、ドイツでとても有名な俳優で、別の件でレビンスキー監督に電話が来たのだが、 その際、この作品の話をしてたら、とても興味があるから脚本送って!と⾔われたんだ。ところが、実は実はその時点では脚本がなかったんで、急いで2週間ほどかけて書き上げて送って、実現した 経緯がある。なので、脚本の段階から、彼が演じることを想定して書いているし、ずっとディスカッションを続けていたこともあって、現場ではほとんどご⾃由に任せていたんだ。トーマスになりきるために、 実は10キロも増量していたので、撮影が始まってからは何も指導というのはなかった。本当に素晴らしい俳優だと思う。 と、本作は主⼈公・トーマス役を熱演したデーヴィト・シュトリーゾフにお礼のコメントを。 続いて、本作のタイトルについての質問が。原題の意味と邦題の意味に相違がある部分について監督の考えを尋ねると、 レビンスキー監督:本国&ドイツ圏以外の国では『まともな男』というタイトルでよく 知られているが、原題『Nichts Passiert』の意味は、本国&ドイツ圏以外国ではニュアンスが伝わらないと思う。というのも、この⾔葉の意味は2つがあって、”本当に何も起こっていない”という意味、そして、何かが起こった時に”⼤丈夫、⼤丈夫!”という場⾯でも使う⾔葉である。例えば、何か物を落として壊れたしまった時、すでに物が壊れてしまっていたにも関わらず、”⼤丈夫、⼤丈夫” という意味で使われているので、両⾯的な意味を持つ⾔葉は伝わりにくかったと思うので、今の邦題で妥当だと思ってます。 と答えた。 |
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最後は、⽇本の観客との出会いを祝して⾃らも記念写真を撮りたいというリクエストで、来場した観客らを背景に記念写真を⾏い、熱々と盛り上がったイベントは終了となりました。
『まともな男』 11.18 [⼟] より新宿Kʻs cinemaほか全国公開中! |
監督・脚本:ミヒャ・レビンスキー 『Der Freund(原題)』 2008年スイス映画賞 最優秀⻑編映画賞受賞
出演:デーヴィト・シュトリーゾフ(『ヒトラーの贋札』『厨房で逢いましょう』)
マレン・エッゲルト、アニーナ・ヴァルト、ロッテ・ベッカー、ステファヌ・メーダー、マックス・フバッヒャー、ビート・マルティ、オリアナ・シュラーゲ、テレーゼ・アフォルター
2015年/スイス/ドイツ語/92分
⽇本語字幕:⼆階堂峻
配給:カルチュアルライフ
後援:スイス⼤使館
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