ティーチイン付きトークイベントVシネクスト「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」のティーチイン付きトークイベントを2月24日(土)に実施いたしました。 上映後となる本イベントは監督の田﨑竜太、監督の一番弟子とご挨拶をしたプロデューサーの白倉伸一郎、プロデューサー補佐の松浦大悟がMCとなり行われました。 |
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監督ら登壇お客さんからの前に松浦から「公開から約3週間経っての感想や反響などはありますか?」と質問すると田﨑は「喜んでいただいている感想が耳に入ってきています。嬉しいです」と喜びを伝えお気に入りのシーンを質問されると「ラストのお好み焼きのシーンが高く評価していただけているようですが、(東映特撮ファンクラブオリジナル作品)『仮面ライダー555殺人事件』と一緒に撮っていて結構バタバタでした。でもバタバタな雰囲気ではなくほんわかしてよかったです」と撮影秘話を明かし「海堂(唐橋充)さんのアドリブとかね」と白倉が言うと「それはないと思います」と否定をし会場を笑わせながらもラストのシーンの海堂が深爪の話をするシーンはアドリブであったことも明かされました。 続いてお客さんからの質問で白倉に「どことなくマイルドになっているかと思いますが、何かきかっけはありますか?」と白倉は「ないですよ(笑)ワイルドな人が牙を抜かれてマイルドになったってことかと思いますが、元々マイルドな人間で(笑)「ドンブラザーズ」などもやっているけれど「仮面ライダーBLACK SUN」もやっているし殺伐とした人生を送っています。今回の作品でラストで生命線が伸びてハッピーエンドで終わっているのは監督のおかげです。台本上の並びだと草加スマイルで終わるってなっていましたが、これはいくら何でもいかんと思ったらしく、監督の判断で一家団欒、和気あいあいとしたシーンで締めるってことになりました」とコメントすると田﨑が「さすがに草加スマイルで終わると後味が悪いなと…」と伝えると松浦が思わず「みんな好きですよね、草加!」と会場にも同意を求め笑いが起こりました。 劇中のとあるシーンに当時の仮面ライダーファイズのスーツアクターであった高岩成二が出演している話になると白倉と高岩が当時の思い出話をしていた時に「当時から(キャストの個性が)濃かったなって話して、変身前のキャストをたくさんみているけど特に「555」は濃かったなって話になりました。その時、現場にいたのは唐橋だったけど(笑)」と高岩との思い出話もありました。 真理の靴下が赤ったり、玲菜の洋服が赤いことから衣装のこだわりについて質問されると「赤を際立たせるならここぞという時に使うのが映画の常套手段だけど、玲菜の赤い服は巧とのマッチングを考えました。二人並んだ時にいい感じになるようにって思って、玲菜のテーマカラーは青だけど水筒くらいかな」と明かし、さらに水筒は現場にかわいいものがなかったため田﨑の私物であるのが明かされ「(巧に)フーフーしたいところに玲菜の女心が出るかなと思って」と玲菜の女心を水筒で表現したことを明かしました。 北崎(藤田玲)のキャラクターなどの話も質問されTVシリーズで肩を出した衣装は石田秀範監督が決めたかな?!と振り返りながらも北崎はかっこよかったなと口にし「アクション監督の(和田)三四郎さんからの寵愛を一心に受けて北崎専用の変身も三四郎さんが考えて、あの時は北崎無双の日にしますって生身のアクションもよくて藤田さんもかっこよかったから当時とは違った魅力が出たかな?」と白倉が撮影を振り返りました。 木場勇治役の故・泉政行について質問されると「ここに泉がいたらな~などは話したりもした西洋洗濯舗 菊池のリビングのシーンで泉くんに黙とうをささげて撮影を始めました。生きてたら参加していただろう」と田﨑が話しました。 さらに白倉から「仮面ライダー」という作品について「仮面ライダーってものは初期のころから石ノ森章太郎イズムで石ノ森先生ワールドが「サイボーグ007」も含めて、敵味方同士が異星人とかではなくて人間が改造されたりあるいはロボットだったりしても人間を模して造られたもの同士が戦う人間と人間が戦うメタファーだったりとか構造があるのが世界観だと思っています。仮面ライダー作品というのは「555」だったりしても「BLACK SUN」だったとしても、どんな作品もどういうクリエイターが手掛けるにしてもどっかで人間とはなんのか、人間と人間の関係性だったり差別っていうテーマを隠し持っていたりします。ヒーロー的な勝った負けたではない現実社会、凡人が生きていく中で直面せざるを得ないような困難や人間関係をテーマとしてもつのが仮面ライダーである以上必要なんだと思います」と白倉は語りました。 さらに、本作に幻のプロット案はありますか?という質問に白倉は「最初の段階では菊池啓太郎って名前がストーリーの中核にいました。溝呂木君が出演できなかったので話を組み替えないといけないとなり、啓太郎のポジション的な流れを継ぐ者が必要になって条太郎役が発生しました。俳優事情とかにもよって叶わないこともあるので話を組み替えないといけないけど(俳優の)みなさんお忙しい中やっているので、パズルゲームのようになって今回も3日間だけの方などもいました」と語りました。 オルフェノクの世界設定についても質問されると「延長戦で「パラダイス・ロスト」の逆パターン人間の支配は続いてオルフェノクは少数派TVシリーズに戻していて迫害が強くなったということ。ただスマートブレイン社のスタンスがTVシリーズとは真逆で元の井上大先生の設定ではスマートブレインの中で内紛が起こって、かつてとは企業理念が真逆になってしまった。スマートブレインの内部抗争が背景にあるのを書いてこられたけど描けないので…北崎社長によって一本化、一枚岩になっている風じゃないと伝わりづらいから、そういうことになりました」と今回のオルフェノクの設定を説明しました。 最後に観客に御礼とご挨拶。 白倉は「3連休の貴重な中日にありがとうございます。「555」にしては珍しく女性が多いらしく。(本作)9対1が男性らしいので、その10パーセントを超えると女性がいっぱいいます!ということになってます(笑)我々にとって20周年というのは、他にも東映は周年ってやっているけれど、(周年を)真剣に考えて我々が生きていく中では結婚何周年とかを除けばあんまり周年を意識しないと思うので劇中でも巧とか真理も意識して生きているわけではないので周年は作品の外にあるものなんだけど、タイトルの外にあって内容とタイトルとの整合性は何だろうって考えていて、今もこういう場にいて20周年って座席の方(お客さま)に20周年ってあるんだなと、改めて見せていただいたと思います。質問されるマイクを持った方々が「20周年おめでとうございます」って言われていますがこちら側から「おめでとうございます」って気持ちです。これからも「555」は続きます。多分、25周年30周年はやらないけれど愛してもらえるとうれしいです。明日も9時から「仮面ライダーガッチャード」、「王様戦隊キングオージャー」そして「爆上戦隊ブンブンジャー」も始まりますのでこちらもよろしくお願いします」とご挨拶をしイベントは終わりました。 |
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『仮面ライダー555』2024年 期間限定上映開始2024年 Blu-ray&DVD発売 ツイッター 仮面ライダー555 20th 公式サイト:
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CAST:
半田健人 芳賀優里亜 村上幸平 唐橋充 ほか
STAFF:
原作:石ノ森章太郎
脚本:井上敏樹
監督:田﨑竜太
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配給・発売:東映ビデオ