映画情報どっとこむ ralph 『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化する最新作『永い言い訳』が大ヒット公開中です。

この度、ブロードウェイシネマが主催する「香港アジアン映画祭(Hong Kong Asian Film Festival 2016)」(10月13日~10月31日)に西川美和監督が『永い言い訳』を引っ提げ参加しました。
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厳選されたアジアの映画作品を映画ファンに届けるイベント。

本年のDirector in Focus部門では、西川美和監督の長編監督作品全5作(『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』『永い言い訳』)を上映。過去には、2007年にイ・チャンドン監督、2009年に園子温監督なども特集上映を組まれた実績はありますが、本年度の監督特集としては西川監督が唯一。

映画情報どっとこむ ralph 現地時間10月24日(火)の夜、ブロードウェイ・シネマテークで行われた『永い言い訳』の上映後Q&Aに西川美和監督。
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香港で公開された西川映画は『夢売るふたり』のみにも関わらず、現代日本を代表する映画監督として西川監督の知名度・注目度は抜群。

さらに日本のテレビドラマもよく見られていることもあってか、本木雅弘・深津絵里のファンも多く、130席の客席は20代~60代の男女と幅広い客層で満席。冒頭に西川監督は「大家好(ダイカハオ)」と広東語で挨拶し、温かい拍手を受けました。

映画情報どっとこむ ralph Q:小説と映画の違いは? なぜ小説を先に書いたのか?
A:両者のどこが違うのかを探るために、先に小説を書いてみました。映画は映っている俳優の動きを通してしか伝わらないのが、小説はほんの数行でも登場人物の考えていることを伝えられるという点で、制約なく思う存分心情を書けるというメリットがありました。

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A:2011年東日本大震災で、ごく当たり前の日常が一瞬にして消え去ってしまう経験をしました。
震災をテーマに物語を書くこともできなかったし、人のためになるようなことができない自分に無力さを感じていた。そんなとき、テレビで家族を失った悲しみを語る人々の姿を観て、こんな風に泣けずにいる「突然の苦い別れ」を迎えた人もいたんじゃないだろうか、という想像をしてこの物語を書き始めた。

Q:主人公の幸夫くんと本木雅弘さんは本当に似ているのですか?(※是枝監督から本木さん本人が幸夫に似ているからとキャスティングを薦められたという情報を知っている観客から)
Aそのまま、まったく同じです(笑)。本木さんの人間らしいパーソナリティに現場が引っ張られて進んでいたように思います。

Q:物語の中の子どもとの関わりによって変化してゆく様子というのは、監督の実感?
A:中年になって子どもがいない不安感を実感しています。その不安感を描いてみようというのも今回の大きな目的の一つでした。

Q:監督は今回本映画祭で全作品上映されていますが、どの映画が一番好きですか?
A:監督というのは、常に最新作が一番最良の出来であるはずだと信じたい生き物。あんまり過去の作品ばかり褒められると、過去に大切な何かを置き忘れてしまったのだろうかとか、才能が枯渇してしまったのではないかと感じてしまうものなのです。なので皆さん、嘘でも「『永い言い訳』が一番良かった!」とほめてください!

最後はサインと写真攻めに合いました。
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映画情報どっとこむ ralph 永い言い訳』が大ヒット公開中です。

永い言い訳人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)(本木雅弘)は、妻・夏子(深津絵里)が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。まさにその時、不倫相手と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。そんなある日、妻の親友の遺族――トラック運転手の夫・陽一(竹原ピストル)とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。子供を持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝きだすのだが・・・

主人公の幸夫役に『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』での演技が高い評価を得て、昨年度日本アカデミー賞最優秀助演男優賞等を受賞した本木雅弘。その他ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里など、屈指の実力派俳優が脇を固め、ひとときも見逃したくない緊張感と豊かさにあふれた映画空間を創り上げます。

公式サイト:
nagai-iiwake.com/ 

公式twitter:
@nagai_iiwake

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出演:本木雅弘/竹原ピストル 藤田健心 白鳥玉季 堀内敬子/池松壮亮 黒木華 山田真歩/深津絵里

原作・脚本・監督:西川美和 原作:『永い言い訳』(文春文庫刊) 
製作:「永い言い訳」製作委員会(バンダイビジュアル株式会社、株式会社AOI Pro.、株式会社テレビ東京、アスミック・エース株式会社、株式会社文藝春秋、テレビ大阪株式会社) 
制作プロダクション:株式会社AOI Pro. 
配給:アスミック・エース  
©2016「永い言い訳」製作委員会
  

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