終戦70年―。山田洋次監督が作家・井上ひさしさんに捧げて、長崎を舞台に描く映画『母と暮せば』。母と原爆で亡くなった息子との日々を、儚くも優しく描いた山田監督初のファンタジー作品。
ついに12月12日(土)、公開初日を迎え、吉永小百合さん、二宮和也さん、黒木華さん、浅野忠信さん、山田洋次監督が登壇しての舞台挨拶が行われました。 また最後には、公開初日まで様々なプロモーション稼働を誰よりこなし、座長として引っ張ってきた母(吉永さん)へ、息子(二宮さん)から感謝を込めた手紙を読まれました。 『母と暮せば』初日舞台挨拶 概要 |
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山田監督:準備が始まった日から封切りになる今日を心待ちにしてきました。映画を観たばかりの方々の前に立つのは法廷で判決を聞くような思いでもあります。胸がドキドキします。 吉永さん:大変な思いでチケットをおとりになってお越しいただきありがとうございます。山田丸と言う大きな船に乗って、心を合わせて長崎を出港し、今日東京に上陸しました。お楽しみいただけましたでしょうか?(大拍手) 二宮さん:今日の日が嬉しくもあり寂しい気持ちもあります。テレビや雑誌などの取材で綺麗な服、髪の毛をセットしていただいていた日々がなくなってしまうのがなくなるのが寂しいです。皆さんの力でこの作品を広めていただければと思います。 黒木さん:初日を迎えられて嬉しいです。多くの方々にこれから観ていただけると思うと幸せです。 浅野さん:多くの方々が感動していただいたのが、こちらからでもうかがえます。何度でも観てください。 |
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MC:戦争を知らない世代として難しかったところは?
二宮さん:戦争を知らないということですね。監督はその時代にいたわけですから素直に聞きました。 山田監督:あの頃の子供たちはいつもおなかがすいてましたからね。難しいよね。その言い方がね。 MC:黒木さんも卵のシーンでは監督から指導があったそうですが。 黒木さん:卵がどれだけ大事かを教わりました。 MC:亡霊役は? 吉永さん:亡霊ですが会話は普通なんです。でも、触れないんです。そこが難しかったですね。 二宮さん:私も消えたくないんですけどね。ある触れ合えるシーンがあって。そこは生きてるなと感じました。生きている所と亡くなってからの距離感を作っていただけましたね。 ここで、浅野さんと黒木さんから山田監督に花束が贈られ、二宮さんから吉永さんに花束が贈られました。
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最後に、二宮さんが座長:吉永さんにスタッフ一同からの感謝のお手紙を代読
二宮さん:今日母と暮せばの初日を迎えました。1年間我々は充実した日々を過ごさせていただきました。誰よりも気遣いの人でした。現場を過ごしやすい空気を作ってくださいました。小百合さんと同じ船に乗って本当に幸せな時間を過ごせました。小百合さんとまた一緒に素晴らしい作品を創りたい。今日からの我々の目標です。 『母と暮せば』 12月12日(土)より全国ロードショー中! 公式サイト:http://hahatokuraseba.jp/ |
1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。
「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこられなかったんだよ」。
その日から、浩二は時々伸子の前に現れるようになる。
二人はたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子のことだった。
「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。
そんなふたりの時間は、奇妙だったけれど、楽しかった。
その幸せは永遠に続くようにみえた―。
出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華 浅野忠信 加藤健一
監督:山田洋次
音楽:坂本龍一
脚本:山田洋次・平松恵美子
製作:「母と暮せば」製作委員会
制作・配給/松竹株式会社
(C)2015「母と暮せば」製作委員会