12月12日(土)より公開となります、山田洋次監督の83作目となる最新作『母と暮せば』。

吉永小百合さんと二宮和也さんの共演で話題ですが、本作の音楽を手掛けたのは坂本龍一さん。山田洋次監督とは今回が初タッグです。昨年より療養中だった坂本氏にとって、今作が復帰第一作となります。

この度、9月14日(月)に、東京オペラシティ コンサートホールにて、レコーディングが行われました。東京フィルハーモニー交響楽団演奏による、坂本龍一の本作へ向けた音楽は、より感動へと導くあたたかなものとなっています。

坂本さんレコーディングW

坂本氏:今の日本で山田洋次さんと吉永小百合さんに何かをお願いされて断る勇気のある人はいないでしょう(笑)。光栄です。

と、オーケストラはあたたかい笑いに包まれました。

会場には山田監督も訪れ、レコーディング前、オーケストラに向けて、

山田監督:この映画の音楽はどうしても坂本龍一さんにお願いしたかった。長崎、広島の原爆の犠牲者を含めて戦争の犠牲者への鎮魂の思いをこめて、そんな気持ちでどうぞみなさん演奏なさってください。

と、作品や音楽へ込めた熱い想いを語りました。

また演奏後には奏者も「坂本さんの復帰第一弾のお仕事にご一緒できて、感無量でした。いつもより思いの籠った演奏ができたと思う」と語りました。

それではあらためてレコーディング冒頭、オーケストラへ向けてのご挨拶をどうぞ!

山田監督:
映画監督の山田です。皆さんどうぞ宜しくお願いします。この映画は『母と暮せば』というタイトルです。井上ひさしさんの「父と暮せば」という大変有名な戯曲を皆さんご存知だと思いますが、あれは広島の原爆でお父さんが死んで残された娘と亡霊になったお父さんとの会話という、面白くて不思議な、そして非常に深いドラマでしたけれども、その井上さんの原案をいただいて、『母と暮せば』を撮影をしたわけです。
今度は、お母さんが長崎の原爆で生き残って、息子は原爆で死んでしまい、亡霊になってお母さんのところに現れるという物語です。
もう撮影は終わりましたが、この映画の音楽はどうしても坂本龍一さんにお願いしたかった。
吉永小百合さんと相談して、坂本さんにお願いして、こうして今日この日を迎えられたわけです。
長崎、広島の原爆の犠牲者を含めて戦争の犠牲者への鎮魂の思いをこめて、そんな気持ちでどうぞみなさん演奏なさってください。どうぞよろしくお願いいたします。

坂本龍一氏:
よろしくお願いします。長い一日になると思います。みなさんと一緒にやるのは1年と4か月ぶりです。
さっきお話された山田監督と吉永小百合さんがお見えになって、この音楽を頼まれたのがちょうどツアー中でした。今の日本で、山田洋次さんと吉永小百合さんに何かを頼まれて断れる勇気のある人はいないと思います(笑)。もちろん断るつもりはなかったですけど。ご一緒できて光栄です。

物語・・・
1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。
「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこられなかったんだよ」。
その日から、浩二は時々伸子の前に現れるようになる。
二人はたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子のことだった。
「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。
そんなふたりの時間は、奇妙だったけれど、楽しかった。
その幸せは永遠に続くようにみえた―。

母と暮せば

公式サイト:http://hahatokuraseba.jp/
公式Facebook:https://www.facebook.com/hahatokuraseba
公式Twitter:https://twitter.com/hahato_kuraseba

12月12日(土)より全国ロードショーです。

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吉永小百合 二宮和也
黒木華 浅野忠信 加藤健一
広岡由里子 本田望結 小林稔侍 辻萬長 橋爪功

監督/山田洋次 
脚本/山田洋次・平松恵美子
音楽/坂本龍一
制作・配給/松竹株式会社 
(C)2015「母と暮せば」製作委員会

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