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暑気払い舞台挨拶

 
『劇場版モノノ怪 唐傘』が現在全国公開中です。
『モノノ怪』は、2006年に異例の高視聴率を記録した『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、2007年に放送されたテレビアニメシリーズで、謎の男・薬売りが、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪が引き起こす怪異を鎮めるため、諸国を巡る物語。
 
CGと和紙テクスチャを組み合わせた斬新な手法で生み出された絵巻物のような唯一無二の世界観と、主人公・薬売りのミステリアスな魅力は視聴者を惹きつけ、放送以来根強く愛されている。コミカライズやノベライズ、近年では舞台化など新たなファンを獲得し続けている『モノノ怪』が、17年の時を経てついに劇場版となり、男子禁制・豪華絢爛な大奥を舞台に新たな物語が誕生した。
 
8月15日には都内映画館で“暑気払い”舞台挨拶が実施され、声優の黒沢ともよ、甲斐田裕子、ゆかなが参加しました。
『劇場版モノノ怪 唐傘』暑気払い舞台挨拶
 
暑気払い舞台挨拶
日付:8月15日
登壇:黒沢ともよ、甲斐田裕子、ゆかな

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黒沢ともよ、甲斐田裕子、ゆかな登壇

 
この日の舞台挨拶回には映画公開以降10回以上本編を鑑賞したというリピーターも詰めかけ、黒沢も「凄い!」とその熱量に大感激だった。
 
改めて本作の魅力について歌山直属の部下・淡島役の甲斐田は「和紙の上で繰り広げられる、まるで万華鏡のようなカラフルな映像美を持つ作品」と評して「テレビシリーズから拝見していたファンなので、今回の劇場版に参加できて嬉しい」と念願叶った出演に喜色満面。
甲斐田裕子『劇場版モノノ怪 唐傘』暑気払い舞台挨拶
アサとカメの教育係を任された先輩女中・麦谷役のゆかなは『怪〜ayakashi〜』の中村健治監督作「化猫」から出演していることから「一度見ただけではすべてを理解できない、いい意味で難解な作品。『化猫』も今までの世の中になかったテイストの作品だったことを思い出しました。当時もキャスト・スタッフ一丸となって試行錯誤しながら、パズルのピースを埋めるように作っていた思い出があります」と懐かしむと同時に本作にも中村監督イズムが宿っていることを実感していた。
ゆかな『劇場版モノノ怪 唐傘』暑気払い舞台挨拶
 
そんなゆかなの貴重な思い出話に甲斐田は「それこそが本当の作品作りであり、そんな作品が増えてほしいと思う。本作のエンドロールを見ても、これだけの人たちがこの作品ならではの雰囲気を作り上げるのにどのような意思疎通があったのかと思う」とクリエイターたちのイマジネーションをリスペクト。クラウドファンディングの協力者に触れて「薬売りを愛する者がたくさんいる!」と甲斐田がニヤリとすると、すかさず黒沢も「財布を解き放つ者たちもたくさんいますね!」と加えて笑いを取っていた。
黒沢ともよ『劇場版モノノ怪 唐傘』暑気払い舞台挨拶
 
役どころについて甲斐田は「淡島は日常にいるタイプの人間。大奥というしきたりの中で這い上がって来て、新人に立場を奪われそうになり右往左往する。ある意味、観客が共感を得やすい、その中に自分を見出しやすいキャラクター」と分析。一方、ゆかなは麦谷について「実際に私は彼女のような方に出会ったことがあり、当時は戸惑い悲しかったけれど、それがここに来て活かすタイミングが訪れるとは…。麦谷を演じることで、そんな人に対する理解が深まればいいと思ったので、いい経験をさせてもらいました」と自身の経験を基にした役作りについて振り返っていた。
 
大奥でキャリアアップを図る新人女中・アサを演じた黒沢は、アサとしての大奥での職場環境は「最悪です!」とぶっちゃけるも「黒沢としては、御二方の役は台本で読んだ時から作中で一番魅力的でドラマを背負った人間味のあるキャラクターだと思っていました」と共演を喜んでいた。
 
甲斐田とゆかなは、カメ役の悠木碧とアフレコに臨んだそうで、アフレコ時の思い出を聞かれたゆかなは、「悠木さんも私と同じで全力で演技するタイプだと思ったので、私のケアグッズでちょっとだけでも底上げが出来ればと思いました。彼女が素直に反応することで物語が動いていくので、頑張ってもらいたいとの応援の気持ちを込めました」と現場でのサポートについて語った。その様子を目撃していた甲斐田は「ゆかなさんの四次元ポケットからあらゆるケアグッズが出てきました…!」と思い出し笑いだった。
 
納涼にちなんで、それぞれが怖いと思った劇中シーンを発表。黒沢は「色々なものが沈んでいる水を飲むのが怖い。中に入っているのがそうそうたる面々ですから」、甲斐田は「北川さんの人形が怖い。日本の怪談的部分がゾゾッとする。画面をよく見れば見るほどそんな感覚が強まります」、ゆかなは「あの水を飲むこと=理不尽なことに慣れてしまうということ。…それって普段の生活の中でも感じませんかぁ~!?」と急に怖い声を出して会場をひんやりさせていた。
 
大ヒットを受けて第二章が目下製作中。黒沢は「次回も物語の舞台が大奥ならば、アサはまた出てくるのでしょうか?アサとしては三郎丸(cv:梶裕貴)さんにきつく当たってみたものの、最後は手紙を託しているわけですから。その三郎丸さんがどう動くのか!?私自身も期待しています!」と乞うご期待とした。
 
最後にゆかなは「当初からずっと関わって来た人間として、これからも作品に関わることが出来たら嬉しい」と願い、甲斐田も「お客様あっての作品なので、この先のシリーズも同じような思いで一緒に作り上げていきましょう」と宣言。黒沢は「今日は先輩お二人とお話が出来て、熱い思いを直に聞けて良かったです。長く続いている作品であればあるほど情念が積み重なっているものなので、それを踏まえつつ新しく見てくださる方にもどんどん広まっていけば嬉しいです」とさらなるヒットを祈願していた。
 

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『劇場版モノノ怪 唐傘』

 

 
物語
大奥とは、世を統べる“天子様”の世継ぎを産むために各地から美女・才女たちが集められた“女の園”であると同時に、重要な官僚機構でもある特別な場所。独自の掟が敷かれた“社会”でもあるこの異質な空間に、新人女中のアサ(黒沢ともよ)とカメ(悠木碧)が足を踏み入れる。
キャリアアップを図る才色兼備のアサ、憧れの大奥に居場所を求めるカメ。正反対の二人は初日から、大奥で信仰される“御水様”に「自分の大切なもの」を捧げるという、集団に染まるための“儀式”に参加させられる。そこで起きた出来事をきっかけに、二人の間には絆が生まれてゆく。
御年寄の歌山(小山茉美)は、大奥の繁栄と永続を第一に考え女中たちをまとめあげるが、無表情な顔の裏に何かを隠している。
そんな中、少しずつ、彼女たちを覆っていく“何か”。夜ごと蓄積されていく女たちの情念、どこからともなく響いてくる唐傘がカラカラと回るような異音、取り憑かれたように理性を失っていく女中…。
ついに決定的な悲劇が起こり、薬売り(神谷浩史)はモノノ怪を追って大奥の中心まで進むが、モノノ怪を斬り祓うことができる退魔の剣は「形」「真」「理」の三様が揃わなければ、封印を解き抜くことが叶わない。薬売りが大奥に隠された恐ろしくも切ない真実に触れるとき、退魔と救済の儀が始まる──。
 
『劇場版モノノ怪 唐傘』本ポスター

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キャスト
薬売り:神谷浩史
アサ:黒沢ともよ カメ:悠木碧
北川:花澤香菜 歌山:小山茉美
大友ボタン:戸松遥 時田フキ:日笠陽子
淡島:甲斐田裕子 麦谷:ゆかな
三郎丸:梶裕貴 平基:福山潤 坂下:細見大輔
天子:入野自由 溝呂木北斗:津田健次郎
 
主題歌
「Love Sick」アイナ・ジ・エンド(avex trax)
 
スタッフ
監督:中村健治
キャラクターデザイン:永田狐子
アニメーションキャラデザイン・総作画監督:高橋裕一
美術設定:上遠野洋一 美術監督:倉本章 斎藤陽子 美術監修:倉橋隆
色彩設計:辻田邦夫 ビジュアルディレクター:泉津井陽一
3D 監督:白井賢一 編集:西山茂 音響監督:長崎行男 音楽: 岩崎琢
プロデューサー:佐藤公章 須藤雄樹 企画プロデュース:山本幸治
配給:ツインエンジン ギグリーボックス
制作:ツインエンジン EOTA
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