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初日舞台挨拶

 
杉田雷麟・寛一郎主演、春の東北・マタギの伝統を受け継ぐ山間の町を舞台に、ふたりのマタギの若者が禁じられた熊撃ちに挑む『プロミスト・ランド』が、6月29日(土)ユーロスペースで初日を迎え、杉田雷麟、寛一郎、飯島将史監督が登壇しての初日舞台挨拶がおこなわれました。
『プロミスト・ランド』
 

初日舞台挨拶

日時:6月29日(土) 
登壇:杉田雷麟、寛一郎、飯島将史監督
会場:ユーロスペース

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杉田雷麟、寛一郎&監督登壇

 
映画上映後、ステージに登壇した杉田は「こんなに多くのお客さまに来ていただいてうれしいです。この映画を発信できるよう頑張っていきますので、今日はいろいろと話せたらいいなと思います」とあいさつ。『プロミスト・ランド』さらに寛一郎が「撮影は約1年くらい前でした。今日、ようやく公開することができました」と続けると、
『プロミスト・ランド』
飯島監督が「山形では先行公開されていたんですが、僕は東京出身なので、自分の地元というかホームで上映できてうれしく思っています」と感慨深い様子をみせた。

劇中で、禁じられた熊撃ちに向かうふたりの姿はバディのようであり、兄弟のようにも見える。「実際に僕もお兄ちゃんのように慕っていました」と語る杉田に対して、「うそですよ。ナメられてました」と返して会場を沸かせた寛一郎。まさに気心知れた様子のふたりであったが、杉田が「セリフがないシーンでも、寛ちゃんはきちんと監督と話をしていて。僕はそれを聞きながら、役者としての現場でのあり方というか、そういうのがすごく勉強になりました」と語るなど、全幅の信頼を寄せている様子だった。
マタギの役を演じるにあたり、実際のマタギ衆に話を聞いたという寛一郎。「山での処世術や過ごし方はもちろん、登り方などもふくめて教えてもらいましたけど、自然に対する向き合い方、考え方というのは、教えてもらったというよりは肌で感じたと思います」と語った。
『プロミスト・ランド』
そんな本作で印象深かったシーンとは? と聞かれると、「映画のなかで、僕が演じる礼二郎が熊を発見するシーンがあるんですけど、そのシーンの時に本当に熊を見つけたんです。双眼鏡を見ていたら本物の熊がいて。撮影の本番直前なのに『熊だ!』と言ったら、映画のマタギ監修を担当してくれていた猟友会の方が奮い立っちゃって。撮影の監修をしなきゃいけないのに、ずっと熊ばかり見てて。僕も本当にビックリしましたけど、猟友会の方たちはもっと興奮していました」と報告すると、「撮影中だから行かれても困るけどね」と笑った飯島監督。
杉田も「そのシーンは僕もすごく覚えてて。本番前のテストの時に寛ちゃんが立ち上がって『熊だ!』と言い始めて。『どんな芝居?』と思いながら振り返ったら『熊がいる! 熊がいる!』と言ってて。僕自身、実際に熊がいるのを見たのがはじめてだったので、ちょっと現実離れした気持ちになりましたが、ちゃんとした生命がいるんだなと思って。感動しましたね」としみじみ振り返った。

この日は本作のタイトル『プロミスト・ランド』にちなみ、登壇者たちに「今、果たしたい約束は?」という質問を。まずは杉田が「僕は3、4年前からずっと監督になりたいと言ってたんです。ただ映画をやればやるほど、そんなに簡単に言える話じゃないなと思っていたのですが、いろんな俳優さんから「若い世代が撮った方がいい」と言われて。やるなら本気でやらないといけない」と思いを語り、「映画を撮って皆さんにお見せする、というのを、ここで約束したいと思います」と決意を表明。その思いに意気を感じた会場からは大きな拍手がわき起こった。『プロミスト・ランド』
続いて寛一郎が、「今、行きたい島があって。スペインのマヨルカ島なんですけど。そこにご縁があって、行ってみたいなと。何をするわけでもなく、ただ過ごすというだけなんですが……杉田くんの後だとパンチが弱いですね」と苦笑いしつつも、「杉田くんの映画に出してもらえないかなと思います」と呼びかけるひと幕があった。
そして飯島監督は「僕は今日が映画監督デビューで、そして彼らはこれから日本映画界を背負って立つ俳優だと思うんですが、10年後にわれわれが、もっとビッグになって、今日の『プロミスト・ランド』の初日舞台あいさつを見たよということが自慢になるように、これから頑張りたいと思います」と宣言。会場からは大きな拍手が送られた。

最後に・・・

舞台あいさつもいよいよフィナーレ。最後のメッセージとしてまずは寛一郎が「率直に言うと、この映画は好みの分かれる映画だと思いますが、僕自身はとても好きな映画で。マタギ文化をが継承されていくように、この『プロミスト・ランド』が、古き良き日本映画と、これからつくられる新しい映画との架け橋となる映画になってくれたらいいなと思っています」と呼びかけると、杉田も「これは映画館で体験する映画だなと思っていて。見終わって東京の街に出た時に、少しでもこの映画の自然などが思い起こされるような、何かが心に残っていたらうれしいなと思います」とメッセージ。
『プロミスト・ランド』
そして最後に飯島監督が「助監督をやっていた時は、映画が完成すると気持ちは次の作品に行ってたのですが、こうして完成したあとに皆さんに観てもらうということを初めて経験しています。劇場で映画を見たお客さまの感想を聞くと、『プロミスト・ランド』という映画自体が育っていく感じがしています。これから全国順次公開なので、ぜひ応援よろしくお願いします」と観客に呼びかけた。

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『プロミスト・ランド』

 
ユーロスペースにて公開中 全国順次公開
 
映画公式サイトURL:
https://www.promisedland-movie.jp
 
公式Xアカウント:
@promisedlandmov
 
公式サイトURL:
https://yoihi-project.com
 
公式Instagram
@yoihi_project
#マタギの日常 配信中
 
原作は第40回小説現代新人賞を受賞した飯嶋和一「プロミスト・ランド」。主演には若き実力派、杉田雷麟と寛一郎の強力なタッグが実現。共演には三浦誠己、占部房子、渋川清彦、小林薫ら円熟のベテラン俳優陣が勢揃いした。監督の飯島将史は、本作の舞台となる山形県庄内地方のマタギ衆に密着したドキュメンタリー『MATAGI-マタギ-』(03)に続く本作で劇映画デビューを飾る。
【ストーリー】春の東北、マタギの伝統を受け継ぐ山間の町。高校を出て親の仕事を手伝う20歳の信行(杉田雷麟)は、この土地の閉鎖的な暮らしに嫌気が差しながらも、流されるままに日々を送っていた。そんなある日、役所から今年の熊狩りを禁止する通達が届く。違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。皆が落胆しながらも決定に従うなか、信行の兄貴分の礼二郎(寛一郎)だけは、頑なに拒み続ける。後日、礼二郎から呼び出された信行は、二人だけで熊狩りに挑む秘密の計画を打ち明けられ…。
「プロミスト・ランド」
「プロミスト・ランド」

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出演:杉田雷麟 寛一郎
三浦誠己 占部房子 渋川清彦/小林薫 
脚本・監督:飯島将史  
原作:飯嶋和一「プロミスト・ランド」(小学館文庫「汝ふたたび故郷へ帰れず」収載)
製作:FANTASIA Inc. / YOIHI PROJECT 制作プロダクション:ACCA /スタジオブルー
配給:マジックアワー/リトルモア
©︎飯嶋和一/小学館/FANTASIA
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