公開記念舞台挨拶第18回大阪アジアン映画祭 インディ・フォーラム部門「JAPAN CUTS Award」を受賞した映画『朝がくるとむなしくなる』が、12月1日(金)より渋谷シネクイントで公開を迎えました。 この度、12月2日(土)、本作の公開記念舞台挨拶が開催され、主演の唐田えりか、共演の芋生悠、そして石橋夕帆監督が登壇しました。 |
|
キャスト&監督登壇主演の唐田えりか、共演の芋生悠、そして石橋夕帆監督が登壇。今回の舞台挨拶では、製作経緯や撮影中のエピソードを交えながら、唐田が「背中を押してくださった石橋監督。そして大好きな芋ちゃんと共演できた時間は、宝物になりました」と語る本作への熱い想いを明かした。 会社を辞め、コンビニでアルバイトとして働く希(唐田)は、肩身の狭い思いをしながら、単調な日々を過ごしている。ある日、中学時代のクラスメイト・加奈子(芋生)がバイト先にやって来る。何度か顔をあわせるうちに加奈子と距離を縮めていく2人。この再会を機に、希の日常がそっと動き出す――。本作は、人生に諦めを感じている女性が自分らしさを取り戻していく「再生の物語」。大人になってから少しずつ育まれる友情に静かに胸を打たれる、爽やかな感動作だ。 満席となった上映後の舞台挨拶では、唐田えりか、芋生悠、石橋夕帆監督が客席の大きな拍手で迎えられ始まった。撮影から2年を経て、劇場公開を迎えた本作。唐田は、「石橋監督とのこの作品が公開されてとても嬉しいですし、以前からお友達だった“芋ちゃん”(芋生悠)と共演できて、自分にとって、とても大切な作品になりました」と感慨深く語った。実は、唐田と芋生は本作が初共演なものの、8年来の親友。芋生は「“唐ちゃん”(唐田えりか)“芋ちゃん”と呼び合っています。この作品で会うことができて、自分にとって特別な作品になっているので、お客さんに観ていただけるのがほんとうに嬉しいです」と応えた。 唐田と芋生が友達同士になったきっかけは、友人の友人繋がりだったそうで、初めて出会ったときからすぐに打ち解け、その後、週に複数回、多いときには1日に2回も会うなどプライベートで頻繁に過ごすようになったという。その仲の良さから撮影で苦労する場面も。石橋監督が「希と加奈子が再会して間もない、仲良くないはずのシーンで仲良すぎるときがあって。『まだ早い』とダメ出しすることもありました」と撮影エピソードを明かすと、場内は笑いに包まれた。 心に残っているシーンを訊かれると、「加奈子の実家に行ったシーン」と3人の回答が一致。過去のトラウマを打ち明け、涙する希を優しく加奈子が受け止める感動的なこのシーンについて、石橋監督が「最初はそこで唐田さんが泣くということは想定していなかったんですが、助監督とも相談して、これでいこうとなりました」と撮影秘話を明かすと、続けて「唐ちゃんが震えながら涙を流していて、それを目の当たりにすると、私ももらい泣きしちゃいました。でもそれだとなんか違うねっていうことになって、夕帆さんにお願いして、このシーンだけは何テイクも重ねました」と芋生。それを受けた唐田は、「自分のことを信じてもらったような瞬間でもあったので、このままでいいんだって思えましたし、加奈子のセリフが自分にとってとても心に響くものだったので、自分にとっても大事なシーンになりました」と振り返った。 終盤、フランスで配給が決定したことが発表されると、石橋監督はその喜びを語り、「8月にニューヨークのJAPAN CUTSでも上映していただきましたが、日本人の感覚ではわからないところで、お客さんがゲラゲラ笑って見てくださるんです。国によってこんなにも受け取り方が違うんだなってことを感じました。フランスでもどのようなリアクションがあるのか楽しみにしています」と期待を込めた。 |
|
映画『朝がくるとむなしくなる』渋谷シネクイントほか全国順次公開中。 公式サイト: 公式X: 物語・・・ |
唐田えりか
芋生悠 石橋和磨 安倍乙 中山雄斗 石本径代
森田ガンツ 太志 佐々木伶 小野塚渉悟 宮崎太一 矢柴俊博
監督・脚本:石橋夕帆
主題歌:「PHEW」ステエションズ 作詞・作曲:CHAN
プロデューサー:田中佐知彦 ラインプロデューサー:仙田麻子 撮影:平野礼 照明:本間光平 録音:柳田耕佑
美術:藤本楓 畠智哉 スタイリスト:小宮山芽以 ヘアメイク:赤井瑞希 助監督:内田知樹 編集:小笠原風
企画協力:直井卓俊 音楽:CHAN(ステエションズ) スチール:岩澤高雄 ビジュアルデザイン:鈴木美結
配給・宣伝:イーチタイム
配給協力:FLICKK
宣伝協力:平井万里子
製作:Ippo
2022年/日本/カラー/76分/アメリカンビスタ/5.1ch