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公開記念舞台挨拶サンダンス国際映画祭でワールドシネマ・ドキュメンタリー審査員特別賞を受賞した、ドキュメンタリー『プレジデント』ですが、本日の公開記念舞台挨拶には、デンマークよりZOOMでカミラ・ニールセン監督が登壇。元宝塚歌劇団星組の汐月しゅうが池袋シネマ・ロサで司会を務め、本作に込めた想い、8月23日に迫ったジンバブエでの大統領選の展望と、7月23日に総選挙の投票が行われ、与党が圧勝したカンボジアとジンバブエの共通点、ジンバブエに対し、民主主義の定着及び法の支配の推進のために選挙支援や情報へのアクセス支援を推進するために2億円無償資金協力した日本に期待することなどについてお聞きしました。 |
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監督ZOOMで出演本作が日本で昨日公開された感想を聞かれ、監督は、「今回日本で映画が公開されるのは、大変いいタイミングなんです。来月ジンバブエでは選挙が行われます。映画を見ていただいて、来月の選挙に注目していただけるという意味で、ベストタイミングでの公開となりました。」とその意義を話した。 製作経緯本作を作った経緯については、「『プレジデント』の前に、”Democrats”というドキュメンタリーを3年かけて作った中で、ジンバブエの方々との信頼関係、情報へのアクセスなどができ、危険な場面にもカメラにいさせていただくことできました。」と貴重な映像を撮影できた裏側について語った。 次の大統領選について8月23日に行われる次の大統領選については、「(本作で描かれている)前回と全く同じことが繰り返されるだろうと考えています。違いは、(本作の主人公の)チャミサが前回の2018年よりももっと人気を集めていることです。公平な選挙が行われるのであれば、75-80%の得票を獲得すると思いますが、残念ながら与党は権力へのこだわりが強いので、本作で描かれてたようなズルをしようとしているようです。 この映画で描かれていることは、ジンバブエだけで起こっていることではない。7月23日に総選挙の投票が行われ、与党が圧勝したカンボジアとジンバブエの共通点について聞かれた監督は、「カンボジアはよく似ていると思います。カンボジアに限らず世界各国同じようなことが起こっていると思います。例えばモルディブやウガンダも選挙管理委員が支配を受けていて、選挙不正が行われている現状があります。EUでさえも疑問がある選挙が行われることがあります。 私たちが投票して誰が権力につくのかというのは、最も大事にされるべきことだと思うんですが、アメリカのトランプとバイデンの選挙でも、トランプが選挙の後に「不正選挙だった」と述べましたが、あれも危険な行為だと思います。プロセスを管理して守っていかないと危険に晒されるので、独裁者が生まれたり、投票者の数が下がってしまう危険が大きくなっていくと思います。不正選挙を防ぐためには、民主主義の中で生きている私たちが、公正な選挙が行われているかについて注意してみていくべきだと思います。上下院に誰を送り込むかにも注意していくべきだと思います。」と持論を展開した。 日本に期待することジンバブエに対し、日本は、民主主義の定着及び法の支配の推進のため、選挙支援や情報へのアクセス支援を推進するために2億円無償資金協力した。 |
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『プレジデント』公式サイト: 公式ツイッターアカウント:
物語・・・ |
キャスト:
ネルソン・チャミサ、エマソン・ダンブゾ・ムナンガグワ、ロバート・ガブリエル・ムガベ、ジャスティス・プリシラ・チグンバ、モーガン・ツァンギライ
監督:カミラ・ニールセン
2021年/デンマーク・ノルウェー・アメリカ・イギリス/115分/カラー/シネマスコープ/英語、ショナ語/配給:NEGA