![]() |
公開記念トークイベント1990年代、細眉、リップライナー、光と影を駆使して立体感を出す「コントゥアリング」などその⾰新的なモードメイクによって世界を席巻したケヴィン・オークインの生涯を追ったドキュメンタリー『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』の公開を記念して、リップだけで100 本以上も持っているというゆうたろう(俳優/モデル)がトークイベントに登壇し、本作やご自身について語りました! |
![]() |
ゆうたろうトークイベント“ジェンダーレス男子”とも呼ばれるゆうたろうはメイクとの出会いについて、「15 歳位のとき、まだ自分の中でもメイクは女性がするものという認識でした。姉が二人いて、(メイクする)二人を見ているのが楽しな、面白いなというのが最初の出会いです。地元・広島のファッションショーに初めて出させてもらった時に、お姉ちゃんにメイクしてもらって、『自分がこんなに良く見えるんだ』と衝撃で、そこから姉のコスメを借りたり、薬局にコスメを買いに行ったりしました。『自分はどういうメイクが似合うんだろう』と考える時間が楽しかったです。服に合わせてポイントメイクを足したり、毎日色んな自分に変身できるのが服とメイクで、10 代の時はそれが楽しかったです」と話した。 注目しているメイクアップ・アーティストとして、小田切ヒロを挙げた。「ご自身のことを”アンドロジナス”とおっしゃっていて、男性的な主観もあれば、女性的な主観もあって、人に合わせていらっしゃる。一つ一つの言葉に納得させられます」とオススメした。 コスメを買うのに抵抗はなかったかという質問には、「デパートに買いに行くのは最初は緊張したけれど、店員さんが当たり前のように優しく接してくれたから、『僕もここにいていいんだ』という気持ちになれた」と感謝の意を示した。 劇中、ケヴィンがブルック・シールズらに男装させる性差をも超えるメイクで、美の固定観念に挑戦していた姿も紹介されている。ゆうたろうは、「女性を男性的なメイクにしたりだとか、同じ人とは思えないほどガラッと変えていた。それを当時からやってるケヴィンをすごいなと思いました。もし生きていればいつかメイクして欲しかった」と残念そうに話した。 |
![]() |
『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』 原題:Larger Than Life: The Kevyn Aucoin Story ![]() 公式サイト: @aucoin/
1990年代、細眉、リップライナーが流行、そして光と影を駆使して立体感を出す「コントゥアリング」が爆発的に広まった。その革新的なモードメイクによって世界を席巻したのは、21才の若さでレブロンのULTIMAのクリエイティブ・ディレクターとして起用され、資生堂ブランドINOUIの全盛期のクリエイターだったことでも知られる天才メイクアップ・アーティスト――ケヴィン・オークイン。しかし、頂点を極めた彼は、頭痛と共に精神的苦痛に長年悩まされ、鎮痛剤の中毒で2002年に40際の若さで突然の死を遂げる。 本作では、時代を作ってきたケヴィンが、飾りすぎることを認めない風潮だった時代につけまつげを使ったり、極細眉を流行らせたり、全世界で2000万枚を売り上げたジャネット・ジャクソンのアルバム「Janet.」のジャケットの撮影をした際の裏話を紹介するほか、ケヴィンが多様性を意識し、”典型的な若い美人”とは違ったライザ・ミネリのメイクや、ブルック・シールズらに男装させる性差をも超えるメイクで、美の固定観念に挑戦していた姿も紹介。 CFDAファッションアワードのベスト・メイクアップ・アーティスト賞を史上初めて受賞したほか、著書がベストセラーになったり、「セックス・アンド・ザ・シティ」に本人役で出演するなど輝かしい功績を残した一方、保守的なルイジアナで同性愛差別に遭ったり、末端肥大症による鎮痛剤中毒で苦しんでいた影の部分にも迫る。 |
監督:ティファニー・バルトーク
出演:ケイト・モス、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベル、シェール、イザベラ・ロッセリーニ、ブルック・シールズ、ほか
アメリカ/2017年/102分/英語/字幕翻訳:額賀深雪
©2017 Mr. Valentine LLC