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『犬王』無発声“狂騒”応援上映

湯浅政明監督による劇場アニメーション『犬王』が、5月28日(土)より絶賛上映中です。

湯浅政明(監督)×野木亜紀子(脚本)×松本大洋(キャラクター原案)×大友良英(音楽)といった常に新作が期待されるクリエイターが集結し、室町の知られざるポップスター【犬王】から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描く“狂騒のミュージカル・アニメーション”。

「平家物語 犬王の巻」(古川日出男著/河出文庫刊)を原作に、個性的な舞と歌でスターダムを駆けあがる主人公・犬王を人気バンド「女王蜂」のボーカル担当・アヴちゃんが演じ、その相棒となる琵琶法師・友魚(ともな)を実力派俳優・森山未來が演じています。

5月28日(土)に公開初日を迎え、早くも12万人以上が熱狂!

そして、ついに本作初の無発声“狂騒”応援上映の開催!!上映中に手拍子や限定特典のクラップ扇子での音出し、ペンライト・うちわなどの応援グッズが使用できる限定のイベントには、音楽を担当した大友良英と琵琶監修の後藤幸浩の生演奏で音楽を語るトークイベントも開催され、チケットも即日完売となった一夜限りの特別なイベントは大いに盛り上がりました。
『犬王』狂騒上映
『犬王』無発声“狂騒”応援上映
日付:6月13日(月)
場所:新宿バルト9
登壇:大友良英、後藤幸浩

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大友良英、後藤幸浩ライブ!

異形の子として生まれた犬王(アヴちゃん)と、盲目の琵琶法師の友魚(森山未來)が出会い、常識をぶち破るパフォーマンスを次々と披露していく様を描く本作。

この日、大友はギター、後藤は琵琶を掲げて登場。
熱い雰囲気の中イベントは幕を開けた。
『犬王』狂騒上映
まずは、サウンドトラック収録曲の中からそれぞれ特に思い入れのある楽曲を発表することになった2人。大友は「『邂逅』です。このメロディが、本作の音楽を作る際の足がかりになった」と犬王と友魚が出会うシーンの曲をセレクトし、後藤とのセッションが始まった。『犬王』狂騒上映ギターと琵琶によるクールなセッションに会場もノリノリで、口笛を交えながらギターを弾いた大友は「このシーンには笛が出てくるので、なんだか吹きたくなっちゃった。初めて人前で口笛を吹いた」と照れ笑いをのぞかせていた。続いて後藤が選んだ楽曲は、『犬王 壱』。こちらも2人で生演奏を披露し、後藤は「今日は弟子の友魚の代わりに歌います」とその歌声を響かせつつ、背中で琵琶を弾いてみせる一幕も!『犬王』狂騒上映会場は手拍子に包まれ、ライブのようにリズムに合わせて手を振って応援する人の姿も見られ、フェスさながらの盛り上がりを見せていた。

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トークイベント

楽曲制作の過程では、「かなり悩んだ」という大友。大友と後藤で音楽制作について話をすることも多くあったそうだが、大友は「琵琶をついつい神聖な楽器だと思ってしまっていたから」と湯浅監督にも「エレキギターと琵琶の音色を重ねること」について60回ほど質問するほど、当初は迷いもあったという。しかし後藤から琵琶の歴史を根掘り葉掘り聞いた大友は「明治や大正時代はかなりポピュラーな楽器だったそうです。NHKの最初期のラジオ番組表を見たら、琵琶番組がトップだった」と琵琶の意外な歴史を知り、「(『犬王』の音楽は)こうじゃないといけないものはない」と思い直したことを明かすと、後藤も「当時、琵琶は大衆的なものだったんです。琵琶演奏家の人気投票とかもあった。自分の“推し”の琵琶奏者に投票したりする。今でいうアイドルみたいな…」とにっこり。最終的に琵琶だけでなく、中東の民族楽器ウードや韓国の打楽器ケンガリなども活用した楽曲を作り上げた大友は「琵琶が庶民のものだったと知ったことは、本作の音楽を作る上でのベースになっています」と明かした。

友魚役の森山が、役作りにおいて琵琶の演奏にも挑戦したことに対して、後藤は「本当にうまくなっていた」と森山の腕前を絶賛。「琵琶の協会で年に3回くらい大会があるんです。出ていただけたら、すごいんだけどな…」とさりげなく熱望しながら「森山さんは『友魚が、歌を歌う時のグルーヴ感を体得したい』とおっしゃっていました。さすがだと思いました」と森山の徹底した役作りに舌を巻く。大友は「(森山に)歌ってもらって、目をつぶって聴いていたら、後藤さんが歌っているんじゃないかと思うくらいそっくりだった。びっくりした」、後藤も「声がよく通る」と歌声も琵琶奏者に重なるものだったと讃える。さらに歌唱シーンの指導について、大友は「僕は何もしていない。いいですね!と言っていただけで(笑)アヴちゃんのディレクションだよ」とアヴちゃんの才能にも驚いていた。

大友にとって、長編アニメーションの劇伴を手がけるのは本作が初めてのこと。大友は「実写ならば、この役者さんがこの役をやると想像ができる。今回はまだ出来上がる前の画を渡されて、ここに音楽をつけてくださいと。湯浅監督には『こんなんじゃつけられない』と言ってしまったんです」と振り返った。最終的には湯浅監督が先に動画を作り「画と一緒に、音楽を作っていく感じ。とても苦労しました」と新たな挑戦になったという。画の中の“ビートの揺らぎ”にも音楽を合わせて作ったそうで、「画の中でリズムが揺らいでいた(一定じゃない)部分があった。揺らぎにも合わせながら、それでいてグルーヴしないとダメ。打楽器担当の芳垣安洋を中心に、メンバー皆が神業のような腕前で寄ってたかって揺れてるリズムにカッコよく音をつけてくれました。」と参加ミュージシャンたちに感謝していた。

TVアニメ『平家物語』の琵琶監修&演奏も担当している後藤は、サイレント映画に音をつける経験はあったものの、「実写の役者さんがやるのと、アニメーションが動くのとではずいぶん違った」とアニメならではの苦労もあったという。「『平家物語』も『犬王』もどちらも個性的な琵琶演奏なので、“それぞれのキャラクターが弾きそうな琵琶”ということを考えて作った。『平家物語』のびわ(主人公)と『犬王』の友魚の音楽性は変えています。そうやって工夫したことは、自分にとって財産になりました」と振り返った。トークの最後には、すでに10回も見た観客がいることも明らかになり「何度も観てもらえてうれしい」と目尻を下げた大友が、「後藤さんは谷一役、僕は“平家の魂”役で、声優としても出ています」と楽しそうにアピール。リクエストされた大友は“平家の魂”の声を生披露し、周囲を笑わせるなどイベントは終始盛況に終わった。『犬王』狂騒上映

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応援上映

トークイベント後には、公開当初から口コミとともに要望の高かった「応援上映がしたい!」という声に応えて、無発声“狂騒” 応援上映が初めて開催された。音楽にまつわる貴重なトークを堪能した観客が、配布されたクラップ扇子だけでなく、自分たちで用意したペンライトやうちわなど思い思いの応援グッズを持ち込み、作中の室町時代の民衆と同じように犬王や友魚の演奏でリズムをとり、体を揺らすなどまさに『犬王』の世界にダイブ!平家の魂の登場シーンにはペンライトをイメージカラーの赤色にするなど、シーンや劇中歌に合わせてペンライトの色も変化し、最後の2人のステージでは拳を突き上げる人も現れるなど大いに盛り上がる様子が見られた。上映後にも興奮冷めやらぬ観客からは「最高の体験すぎた」、「あと10回くらいやってほしい」、「日本中で再演希望」と貴重な体験の余韻に酔いしれていた。映画『犬王』本ビジュアル

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第三弾入場者プレゼント

イベントでは第三弾入場者プレゼントとして「『犬王』フィルム風しおり」が配布が決定したことも発表!すでに多くの人を熱狂させてきた本作の物語を切り取ったフィルム風しおりは18日(土)~24日(金)までの限定配布となる。※数量限定、なくなり次第終了。
『犬王』第三弾入場者プレゼント
また、公式サイトではイベントに登場した後藤幸浩のインタビューが14日(水)正午に公開される。インタビューでは、イベントでも語られた湯浅監督や大友との制作エピソードや、実際に琵琶を指導した森山未來との練習についてなどが明かされている。

『犬王』

公式サイト:
https://inuoh-anime.com/
公式Twitter:
@inuoh_anime

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声の出演:アヴちゃん(女王蜂) 森山未來 / 柄本佑 津田健次郎 松重豊
原作:「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出文庫刊 監督:湯浅政明 脚本:野木亜紀子 キャラクター原案:松本大洋 音楽:大友良英
アニメーション制作:サイエンスSARU
配給:アニプレックス、アスミック・エース 
©2021 “INU-OH” Film Partners
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