「帰らない日曜日」トークショー付き試写会第74回カンヌ国際映画祭をはじめ、世界中の映画祭に出品され高評価を獲得し、第88回アカデミー賞6部門にノミネートされた「キャロル」のプロデューサーが贈る最新作「帰らない日曜日」が2022年5月27日(金)に日本公開いたします。 この度、5月27日(金)の公開を記念し、トークショー付き試写会を開催いたしました。 |
|
登壇:村上リコ、森直人アカデミー賞6部門にノミネートされた「キャロル」などを手掛けたイギリスの敏腕プロデューサーが手がけ、カンヌ映画祭などで絶賛された本作。この映画の魅力について、村上は「原作よりさらに女性の視点が大事にされている。時代の移り変わりが繊細に描かれている点がよかった」と語り、森は「『バハールの涙』のフランス人女性監督、エヴァ・ユッソンがイギリス映画を制作したということで、意外だったのですが、社会的にも奥行がある作品でした。」と続けた。 本作の舞台は、第一次世界大戦後の1924年のイギリス。村上は当時のイギリスについて、「イギリス労働党が政権を取った時代。上流貴族が牛耳っていた過渡期ということで、ここに焦点を当てています。」と解説。 森は、ポールが抱える絶望感が本作のポイントになっていると語り、上流階級に属しているポールも弁護士を目指していたことから、貴族も戦後困窮している姿が描かれ、時代背景と戦争が残した爪痕が明らかとなった。 オデッサ・ヤングとジョシュ・オコナ―の瑞々しい演技、そして、脇を固めるアカデミー賞受賞俳優のコリン・ファースとオリヴィア・コールマンの重厚感ある演技が見所のひとつ。キャストの魅力について、森は「コリン・ファースが演じるニヴン氏ら、親側の視点もよく描かれている」と語り、村上も「オリヴィア・コールマンの演技も息子を亡くした母親の感情を表していて、物語に奥行きが足されていた。」と豪華俳優陣の演技を絶賛した。 アカデミー賞受賞スタッフの一人であるサンディ・パウエルが手掛ける煌びやかな衣装も魅力の一つだが、村上がとくに感銘を受けたシーンがあると言う。「当時のメイドの制服が堪能できるのは魅力的。映画の衣装は実際のものよりカラフルかもしれないけど、駅で大勢のメイドが色とりどりの衣装を着ているシーンは原作にはなく、ぐっときました」とお気に入りのシーンを明かした。 最後に森は「色々掘っていくと時間がなくなりますが、今日は楽しかったです。ありがとうございました。」と締め、貴重なエピソードが満載で観客も大満足のイベントは大盛り上がりで幕を閉じた。 |
|
『帰らない日曜日』2022年5月27日(金) 公式サイト: 原作は、ノーベル賞作家のカズオ・イシグロ、ニューヨーカー誌、タイム紙などに絶賛された小説「マザリング・サンデー」。舞台は1924年、第一次世界大戦後のイギリス。天涯孤独なメイドのジェーンは英国名家の跡継ぎのポールとの秘密の恋に身も心も捧げるが、たった一日のある出来事が、すべてを変えてしまう。 ストーリー |
監督:エヴァ・ユッソン(「バハールの涙」)
原作:グレアム・スウィフト「マザリング・サンデー」(新潮クレスト・ブックス)
プロデューサー:エリザベス・カールセン、スティーヴン・ウーリー(「キャロル」)
出演:オデッサ・ヤング、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、オリヴィア・コールマン
2021年/イギリス/104分/英語/カラー/5.1ch/原題:Mothering Sunday/日本語字幕:牧野琴子/R-15
後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:松竹
© CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021 All rights reserved.