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名匠ジャンフランコ・ロージ監督作品『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』と『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島~』でベルリン、ヴェネチアをドキュメンタリー映画で初めて制した名匠ジャンフランコ・ロージ監督最新作『国境の夜想曲』が2月11日(金・祝) よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国順次公開となります。 本作はジャンフランコ・ロージ監督が3年以上の歳月をかけて、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影されました。この地域では2001年の9.11アメリカ同時多発テロ、2010年のアラブの春に端を発し、最近ではアメリカのアフガニスタンからの撤退と、今に至るまで侵略、圧政、テロリズムにより、数多くの人々が犠牲になっている。 |
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谷川俊太郎、ブレイディみかこ、丸山ゴンザレス、一青窈…からコメント中東の今を詩情豊かに描き出した本作を、一足先に体感した著名人たちからコメント・イラストが到着! ライターのブレイディみかこは「映画というより詩のような、映像というより絵画のような、静かな祈りに満ちた作品。」と映画の枠を飛び越えた本作を「祈り」と語る。自身も辺境地域での取材を行うジャーナリストの丸山ゴンザレスは「戦火に巻き込まれた人たちの苦悩の欠片を丁寧に集めた本作。(中略)この映画の意義は大きい。」と現地を知るからこその重みある言葉を寄せる。詩人の谷川俊太郎や作家の池澤夏樹、歌手の一青窈、漫画家の沖田×華、俳優のサヘル・ローズのほか、日本のドキュメンタリー界をけん引する新世代の映画作家たちからも称賛の声が寄せられ、イラストレーターの長崎訓子からは印象的な場面をちりばめたイラストも到着! 「目に見えない真実」「静かな祈り」「未来を見せる」「美しい映画」 国境地帯を撮ることで、人間の暮らしや情には国境はないことを描き出す。 人の世には不幸がある。政治と分断、迫害と逃避。 観終わった後に始まる映画だ。 映像を見ていると。武者小路実篤の「進め、進め」が浮かんできた。 「無言のポエム」のような映画だ。 まったく新しい作風に日本のドキュメンタリー作家たちも舌を巻く 少年が見つめる先に私たちは確かに暮らしている。今、世界に対する態度が問われている。 少年がソファで毛布に包まる。 これはどこなのか、彼らは誰なのか、そこで何が起きているのか…… 国境地帯の暮らしに差し込む一条の光、それはジャンルを超えて、人々の心に突き刺さる。 空は広くて、不自由。母の嘆き、届かぬ悲痛。 戦火に巻き込まれた人たちの苦悩の欠片を丁寧に集めた本作。 今もなお傷を抱えながら、でも毎日を生き続けている人間の美しさを、静かに、確かに見せてもらえて、助けられたと感じました。 ドキュメンタリー映画なのに“物語”の中に迷い込んでしまったみたい。 夜明けの美しさに予期せぬ哀しみが込み上げるような、切ない映像でした。 ざらりとした手触りの紙に、夜は丁寧に塗り重ねられて朝は粒子まで描き込まれている。 |
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『国境の夜想曲』原題:NOTTURNO 2022年2月11日(金・祝)、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー |
監督・撮影・音響:ジャンフランコ・ロージ
配給:ビターズ・エンド
イタリア・フランス・ドイツ/2020年/104分/アメリカンビスタ(1:185)/アラビア語・クルド語
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