熊本ピカデリー内覧会　中村獅童舞台挨拶

「超歌舞伎」は歌舞伎俳優の中村獅童とバーチャルシンガーの初音ミクが共演する、日本の伝統文化・歌舞伎と最新テクノロジーが融合した全く新しい未来型の歌舞伎です。「3面スクリーン版超歌舞伎『今昔饗宴千本桜2020夏』」上映後には主演の中村獅童が舞台挨拶に登壇。

熊本は、「八千代座」など歌舞伎とゆかりがある土地柄であることや、特に自身の病気復帰後の2017年公演で、お客様から温かく迎えて頂いたとてもご縁のある思い出深い場所であると語りました。

続いて「超歌舞伎」の魅力について聞かれた獅童は、「歌舞伎のアナログと初音ミクさんのバーチャルのデジタルがどうやって融合するのかと多くの方に言われましたし、自分でも「やってやるぜ！」という気持ちと「本当出来るのかな」いう気持ちがありました。試行錯誤しながら大変な思いをしながら作っていたもの、そういった思いが若者に通じて爆発した瞬間に、超歌舞伎というものは若者が育ててくれたんじゃないかな、と思います。超歌舞伎の現場に来ると毎回魂が震える経験をさせてもらっています。今まで歌舞伎を観たことのない若者が一生懸命になってくれたというのが、我々の心を突き動かしてくれているんですね」と語りました。

昨年の8月には、新型コロナウィルス感染拡大により、本作品が無観客の双方向オンライン公演として生配信され、視聴者数が23万人超えを記録するなど大評判となりましたが、無観客の舞台に立ったことについて「コロナ禍で我々もずっと歌舞伎の舞台が中止になっていきました。裏方もそうですがお弟子さんたちも先行きに不安があったのではないかと思います。このような機会を通して若手たちの希望の光になればいいなという思いが強かったです。」と当時を振り返ると共に、いよいよ今月4月24日（土）、25日（日）には2年ぶりに幕張メッセで、9月には京都南座でお客様を迎えての超歌舞伎の舞台公演が行われることに関して「去年京都で上演する筈だったのが中止になりましたが、一方で一年温めることができたわけです。前回は京都のお客様に受け入れて頂けるか心配でした。京都には歌舞伎を昔からご覧になっている長年のファンの皆様が大勢いらっしゃるわけですから。そこでペンライトをもって声援する若者たちが、年配のお客様たちにペンライトを貸してあげて、友情が芽生えている風景を見ることができて一番うれしかったです。皆さん楽しんでくださっておりました。今年、2回目の京都公演なので満を持して精一杯勤めさせていただきます。大変な日常の中ではありますが、皆様に一瞬でも夢を見て頂けたら、という思いです」と意欲を語りました。

熊本ピカデリーは、4月23日（金）よりグランドオープン。オープン記念作品「3面スクリーン版超歌舞伎『今昔饗宴千本桜2020夏』は～5月6日まで2週間限定公開されます。

【3面ライブスクリーンについて】
熊本ピカデリーに導入される日本
初となる上映システム。通常のスクリーンでは再現が難しかった、映画以外の音楽ライブや
ミュージカルなどの舞台演劇、サッカーをはじめとするスポーツなど、会場全体を余すことなく映し出すことが可能。1面３００インチのスクリーンを3面配置することで多彩な表現を可能とし、上映の最初から最後まで常時映し出される迫力の映像、カスタマイズされたデジタル音響システムであたかもライブ会場にいるかのような臨場感を体感できる新しいシアター。

オープニング作品３面スクリーン版超歌舞伎『今昔饗宴千本桜2020夏』
歌舞伎と最新技術が融合した「超歌舞伎」の代表作、『今昔饗宴千本桜』。2020年8月に「夏祭版」として無観客ライブ配信され、23万人以上の視聴数となった本作品を、超ワイドの撮り下ろし映像も交え、日本初の「３面ライブスクリーン」のオープニング作品として新たに製作した。中村獅童、初音ミク他の出演。
公開：2021年４月23日より熊本ピカデリーにて２週間限定公開