映画情報どっとこむ ralph 君は知っているか 敗戦の虚脱と混乱を、そして平和到来の歓喜を昭和から平成を超え、令和に問いかけてくる、何を裁き、何が裁かれなかったのかを“東京裁判”と呼ばれ、戦後日本の進路を運命づけた極東国際軍事裁判。
東京裁判
太平洋戦争敗戦後の1946年(昭和21年)、市ヶ谷の旧陸軍省参謀本部にて開廷された裁判の模様を、判決から35年の後の1983年(昭和58年)に公開された日本映画史上に残る、ドキュメンタリーの傑作。

アメリカ国防総省によって撮影された50万フィートに及ぶ膨大な記録フィルムをもとに、『人間の条件』『切腹』の名匠、小林正樹監督が5年の歳月をかけて編集、制作した巨編が、平成の終わりと新しい時代の幕開けに4Kフィルムスキャン、2K修復版によるデジタルリマスターで鮮やかに蘇ります。

そして、その予告編が完成しました!

映画情報どっとこむ ralph さらに!コメント到着

■ちばてつや(漫画家)
刮目すべき記録
「今後の世界平和のために」という美名のもと日本人たちを裁いた、その国々はそれまで何をして大国になり得たのか。その後少しでも世界を平和に導くことが出来たのか。欺瞞に満ちた裁判に憤りながら、では日本が歩むべき道筋とは、どんな形だったのだろう、と深く考えさせる記録。

■保阪正康(現代史研究家・ノンフィクション作家)
鎖国を解き、国際社会に勇んで出た日本。一等国にまで登りつめ、そして崩壊する。
その崩壊から新しい出発へ、東京裁判は節目にあたる「史実」である。
この史実を理解することは、次世代が歴史に生きるということだ。

■麿赤兒(大駱駝艦主宰・舞踏家・俳優)
凝縮された、たった4時間の映像の密度に息もつけない!
人類はこの宿題に解を得ることができるのか、
その苦悩のうちに滅亡するのか。
そして私は遂に哄笑してしまうのだ!

■伊藤俊也(映画監督)
『プライド 運命の』を作る時、私は本作を反面教師とした。
構想や壮大、東京裁判を通観しつつも戦前史から戦後の動向までを一つの歴史解釈として提示する試み。だが、ドキュメントというには説明過多、解釈先行が惜しまれる。私は劇映画ながら、弁論証言場面は裁判記録に拠り事実をもって事実のみを語らしめようとした。

■原一男(映画監督)
真に偉大なドキュメンタリーである。日本は戦争に負けて民主主義が導入されたものの、戦後史の中でその民主主義の魂・精神が崩壊して行くが、そもそもの源が、極東国際軍事裁判に存在することが良くわかる。
日本の民主主義が未曾有の危機にある今こそ我々は、この作品=歴史から学ぶべきことが山ほどある。

■森達也(映画監督・作家)
人はどこからきてどこへゆくのか。そしてこの国はどこでどう変わってどこへゆくのか。リマスター版『東京裁判』を観ながら考える。僕たちが暮らすこの国の原点のひとつが、まさしくここにある。

■坂手洋二(劇作家・演出家・燐光群主宰)
『東京裁判』は二度観るべし。
封切りの年、二番館の三軒茶屋中央で、観た。もう一度観ることができて、よかった。今この時代に、重く響く。
「戦争犯罪人」とは、何か。それを思うだけで、眩暈がする。「歴史の一ページ」ではない。そこには、具体的な、各々の価値観を生きた人間たちがいる。戦争という形で他者を蹂躙することを、当然のこととして、選択した者たちがいる。
「人間宣言」をした昭和天皇が免罪されたという経緯の胡散臭さ。天皇の責任を追究する判事ウエッブに、もうひと頑張りしてもらいたかったと思う。
様々な「都合」によって、戦時も、戦後も、当事者にとっては極めて重大なことが、いとも軽々と、決定されていく。「法廷の椅子が二十八しかないために罪を免れた者もいる」というナレーションには、戦慄する。
被告どうしの「なすりあい」の醜さ。そして、「これは日本軍隊の組織の中に育まれた非人間性の表れであった」というナレーション。私たちは、その「非人間性」が現在の日本に温存されているという事実を、認めざるを得ない。
それにしても、この国が、歴史に学ばない国であるということを、あらためて、とことん思い知らされる。

映画情報どっとこむ ralph 『東京裁判』

令和元年8月3日(土)よりユーロスペース他全国順次公開!

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総プロデューサー:足澤禎吉、須藤 博
エグゼクティブプロデューサー:杉山捷三(講談社)
プロデューサー:荒木正也(博報堂)、安武 龍  
原案:稲垣 俊  
脚本:小林正樹、小笠原 清(CINEA-1)
編集:浦岡敬一(CINEA-1)  
編集助手:津本悦子、吉岡 聡、佐藤康雄  
録音:西崎英雄(CINEA-1)  
録音助手:浦田和治  
音響効果:本間 明  効果助手:安藤邦男
資料撮影:奥村祐治(CINEA-1)  撮影助手:北村徳男、瓜生敏彦  ネガ編集:南 とめ ネガ編助手:大橋富代
タイトル美術:日映美術  現像:東洋現像所  録音:アオイスタジオ  協力:博報堂
史実考査:一橋大学教授 細谷千博(現代史)、神戸大学教授 安藤仁介(国際法) 
翻訳監修:山崎剛太郎  監督補佐:小笠原 清  助監督:戸井田克彦  製作進行:光森忠勝
ナレーター:佐藤 慶
音楽:武満 徹  指揮:田中信昭  演奏:東京コンサーツ
監督:小林正樹

デジタル修復補訂版2018
デジタルリマスター監修:小笠原 清、杉山捷三  アーカイブコーディネーター:水戸遼平  フィルムインスペクション:千陽裕美子
デジタルレストレーション:黒木 恒、高橋奈々子、森下甲一  カラリスト:阿部悦明  音調調整:浦田和治
協力:独立行政法人国立映画アーカイブ 株式会社IMAGICA Lab.  サウンドデザイン ユルタ 豊国印刷 バーミンガム・ブレーンズ・トラスト
特別協力:芸游会  企画・製作・提供:講談社  配給:太秦
1983年/日本/DCP/5.0ch/277分   (C)講談社2018

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