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公式上映Q&A

 
東京・渋谷で開催中の第33回フランス映画祭2026にて、アニメーション映画『Marcel et Monsieur Pagnol(原題)』が3月22日(日)にBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下に公式上映された。上映後には来日中のシルヴァン・ショメ監督と声優を務めたアナイス・プティがQ&Aを行った。
『Marcel et Monsieur Pagnol』
 
公式上映・シルヴァン・ショメ監督Q&A
日付:3月22日(日)
会場:Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下
登壇:シルヴァン・ショメ(監督)、アナイス・プティ(声の出演)
 

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シルヴァン・ショメ監督来日!

 
『ベルヴィル・ランデブー』以来約22年ぶりの来日となるショメ監督は「日本はとても暑いな」とジャケットを脱ぎ、笑わせつつ「日本はアニメ大国。アニメ作家である私の事を受け入れてくれる気がするし、そんな日本で私の最新作を御披露目出来て光栄です」とニッコリ。
『Marcel et Monsieur Pagnol』
初来日のプティも「多くの方に御覧いただき、本当に嬉しいです。そして初来日も光栄です」と満席の会場に笑顔を向けると、ショメ監督は「彼女には6役もの声を務めていただきました」と紹介した。
 
本作を製作する上では『ベルヴィル・ランデブー』『イリュージョニスト』などとは違うスタイルで臨んだというショメ監督。「これまでの私のアニメーション映画にはセリフはありませんでした。しかしマルセル・パニョルはセリフを活かした作家です。本作を製作する上ではセリフがないことなどありえないわけで、今回はこれまでとは違う作り方をしています」と新境地に胸を張った。
 
本作のテーマになっているフランスの国民的作家マルセル・パニョルとの出会いについて、ショメ監督はこのように回想した。「出会いは私が10歳の頃、学校の授業の教材として彼の作品に触れたのが始まりです。それはマルセル自身が実父について綴った自伝的作品。そこでは南フランスの風土や景色などが鮮やかに描かれており、当時北フランスに住んでいた私にとっては非常にエキゾチックに感じられました」
 
またショメ監督は、本作を製作する上で様々な光の表現を意識したという。「光を一つのテーマにして、南部のマルセイユと北部のパリを対比して描いています。どちらも大きな町ですが800キロほど離れており、気候も風土もまるで違う。マルセイユの場面は太陽が燦燦と降り注いで陰影がくっきりしている。星空も満点でランプの光はいりません。一方、パリの場面は雨が降っていて空は灰色でランプの光が必要です。光の演出で北フランスと南フランスの違いを出すとともに、マルセイユはオレンジ、パリはブルーや緑にするなど色も工夫して変化させています」と照明や色彩のこだわりを明かした。
 
一方、アフレコなどの舞台裏についてプティは「まずはグリーンバックの前で衣装を着て俳優たちで演技をしました。その映像を基にコンテを作ってアニメーターたちが絵を作ります。その後に私たち俳優はアフレコ収録をするわけですが、私は6人分もの声を演じました」などと紹介した。
『Marcel et Monsieur Pagnol』
 
画面の隅々まで注意深く観ていくと『イリュージョニスト』に関わるキャラクターが登場している事もわかる。それを日本の観客から指摘されたショメ監督は「よくぞ見つけましたね!」と喜びながら「私は前の映画から次の映画に行く時には、前作を断ち切るのではなく一部が次回作に繋がる様にするのが好きなんです。今回は『イリュージョニスト』から手品師を出演させています。アニメではありますが、彼を俳優としてデビューさせたからにはたった一作でキャリアを終わらせてはならないと思って起用しました」とユーモアを交じえて解説。ショメ監督作の中で、鳩も象徴的に登場するが「私のどんな作品にも鳩は登場しています。初めての監督作が『老婦人とハト』である事が理由でもあり、今回はパリが舞台。パリと言えば鳩だからです」と説明して「ちなみに日本に鳩はいるの?」と気になっている様子だった。
『Marcel et Monsieur Pagnol』
また「自分の伝記映画を撮るなら?」との問いに、プティは「社会性を持たせたコメディに仕上げたい」と答えて、ショメ監督は「私は作らないと思う。なぜならこれまでの監督作に自分というものを入れているから。それらを全部混ぜたら、自然と私の自伝になる」とロマンチックな回答で会場を盛り上げていた。
 
会場は若い観客も含め満席となり、ショメ監督のファンが集まった。Q&A後のサイン会には監督の熱心なファンの姿も見られ、日本でのショメ監督の人気をあらためて実感させる上映となった。
 

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第33回フランス映画祭 2026関連企画

「オリヴィエ・アサイヤス 2026 映画の現在形 Olivier Assayas 2026 Le temps présent du cinéma」
会期:2026年3月18日~4月5日
会場:東京日仏学院エスパス・イマージュ
※詳細は東京日仏学院のイベント情報サイトをご覧ください
https://culture.institutfrancais.jp/
映画祭 開催概要
■名称:第33回フランス映画祭 2026(*映画祭と2026 の間は半⾓空け)
■期間:2026年3⽉19⽇(⽊)〜3⽉22⽇(⽇) 全4⽇間
■会場:Bunkamuraル・シネマ 渋⾕宮下、ユーロライブ
■チケット発売:
3⽉1⽇(⽇)午前8:00より電⼦チケットサービス「teket(テケト)」にて発売開始。
座席指定券2,200円(税込)
※3/19(⽊)舞台挨拶回のみ座席指定券:2,500円(税込)
詳細および注意事項は映画祭公式サイトをご確認ください。
主催 :ユニフランス
共催 :在⽇フランス⼤使館 アンスティチュ・フランセ
特別協賛 :アニエスべー
オフィシャルパートナー :東急ホテルズ
特別協⼒ :Bunkamura
協⼒:ユーロスペース、⼀般社団法⼈渋⾕MICE 協会、⼀般財団法⼈渋⾕区観光協会
後援:渋⾕区
 
公式HP :
https://www.unifrance.jp/festival/2026/
 
X :
@Unifrance_jp
 
Instagram :
@unifrance_jp/
 

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映画『Marcel et Monsieur Pagnol』(原題)

 
2026年公開予定
1956年パリ。61歳の作家マルセル・パニョルは雑誌連載の執筆を依頼され、最初のページを書き始めると、幼い頃の自分マルセルが現れる。筆が進むにつれ、故郷のプロヴァンスや初恋の思い出、トーキー映画の到来やメジャー映画のスタジオなど、鮮やかに蘇る記憶の数々。やがて、自らの人生という伝記の主人公になっていく、事実に基づく物語。
『Marcel et Monsieur Pagnol』

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監督:シルヴァン・ショメ『ベルヴィル・ランデブー』『イリュージョニスト』 声の出演:ロラン・ラフィット、ジェラルディーヌ・ペラス、ティエリー・ガルシア
2025年/フランス=ベルギー=ルクセンブルク/91分/ユニビジウム/5.1ch/原題:Marcel et Monsieur Pagnol/英題:A Magnificent Life/字幕翻訳:原田りえ
配給:クロックワークス
© 2025 WHAT THE PROD – MEDIAWAN KIDS & FAMILY CINÉMA – BIDIBUL PRODUCTIONS – WALKING THE DOG
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