池井戸潤の大ベストセラー「空飛ぶタイヤ」が待望の映画化。 主演に長瀬智也を迎え、ディーン・フジオカ、高橋一生ら日本を代表するオールスターキャストが集結。 公開から1か月半たった今もなお、Yahoo! 映画レビュー4.08点の高得点を維持。 その大ヒットの感謝の気持ちを込めて、本作を作り上げた本木克英監督と、映画を企画した矢島孝プロデューサーによるスペシャルティーチインが行われ、公開1.5か月の今だから言える、舞台裏のトークや、お客さんからの質問に答えました。 |
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本木監督と矢島プロデューサー(以下矢島P)の二人は本木監督のデビュー作「てなもんや商社」から始まり「超高速!参勤交代」シリーズなど、長らく一緒に松竹映画に関わってきたバディだそう。
上映直後の満席の会場は熱気にあふれ、大きな拍手で二人を迎え入れた。 昨日までで動員130万人、興行収入16億9300万円突破の大ヒットを受けて、 とコメント。 矢島P:この企画が始まったときは、それほど周りから期待されておらず、中々キツいスタートを切ったわけですが、このような結果が出せまして、本当に皆さんのお陰だと思っております。 と続いた。 |
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早速質疑応答に移ると、「今日で5回目」「9回目」などリピーターからの質問が続出!
会場には19回目、最多で24回も見に来ているお客さんも!「ホープ自動車にある“WE HAVE HOPE”のコピーの“HAVE”は、 本作のキーアイテムとなる自動車の部品の“ハブ”をかけているのか?」など、コアな視点からの考察や鋭い質問に、本木監督と矢島Pがたじろぐ場面も! Q.赤松徳郎役に長瀬智也さんをキャスティングされた決め手は? 矢島P:下に信頼される社長像を思い浮かべたときに、ふっと長瀬さんが浮かんだんです。“この人に付いていきたい”と思えるような方だったので、長瀬さんにオファーをさせていただきました。クランクインに入る前に何度も役作りのディスカッションをし、熱く語る長瀬さんの姿をみて、“そのまま演じてくだされば、赤松です。”と言いかかってました。 本木監督:長瀬さんは素直に、率直な感性で役をとらえてくれたので、とてもよかったです。 Q.沢田課長(ディーン・フジオカ)の身に起きていることが自分自身に重なって、勇気づけられる映画だなと思いました。主題歌がとても合っているなと思ってたんですが、劇中に主題歌を入れなかった理由はあるんでしょうか。 矢島P:“色々あったけど、希望も持って生きていきましょう”という内容なので、ドラマの中には入れずラストに持っていこうという考えに至りました。 Q.この作品を観て、大好きな野村芳太郎監督の『事件』『疑惑』『砂の器』の片鱗を感じました。今まで監督はコメディー路線だったのが、なぜ野村芳太郎系列のような作品を作られたのですか? 本木監督:私は松竹に助監督として入社した最後の世代でした。その時は社会派の映画を志していましたが、先輩監督たちからは『演出で一番難しいのは人を笑わせることだから、コメディーに挑戦した方がいい』と言われ、最初に『てなもんや商社』という映画を作りました。お客さんに笑ってもらえてやりがいを感じ、その後『釣りバカ』シリーズや『超高速!参勤交代』シリーズなどコメディーを作り続けながら“いつかは社会派作品を”と思っていたところ、矢島Pから本作の提案がありました。かつて松竹映画ではかなり作られていた、松本清張原作からの野村監督による『疑惑』や『事件』など、社会派だけど娯楽作品というのを、そろそろやらないとな、と思っていたところで機会をいただけたので、ありがたいです。 矢島P:『空飛ぶタイヤ』をどういった映画にしようか、脚本の林民夫さんと話していたときに、“かつての野村芳太郎作品のようなものを作ろう”と、挙がった作品が『事件』『疑惑』でした。 制作意図が観客にも伝わっていることを知り、 本木監督:まさしく映画というのは、作り手と、観ている人が作り上げていくものなのだと感じました。 と感激した様子。 その他、会場内だけに留めておきたい裏話や、装飾に関するマニアックな質問まで飛び交い、イベントは幕を閉じました。 |
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『空飛ぶタイヤ』
大ヒット上映中 公式サイト: 物語・・・ |
長瀬智也
ディーン・フジオカ 高橋一生
深田恭子 岸辺一徳 笹野高史 寺脇康文 小池栄子 阿部顕嵐(Love-tune/ジャニーズJr.) ムロツヨシ 中村蒼
原作:池井戸潤「空飛ぶタイヤ」(講談社文庫、実業之日本社文庫)
監督:本木克英 脚本:林民夫 音楽:安川午朗
主題歌:サザンオールスターズ「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(タイシタレーベル/スピードスターレコーズ)
企画・配給:松竹
(c)2018映画「空飛ぶタイヤ」製作委員会