直木賞作家・角田光代の『月と雷』小説を安藤尋監督の手により実写映画化。 10月7日よりテアトル新宿ほか全国順次公開となります。 そして、完成披露試写会が行われ、主要キャストの初音映莉子さん、高良健吾さん、草刈民代さん、藤井武美さん、木場勝己さん、安藤尋監督が登壇して舞台挨拶が行われました。 一か所に定住しない根無し草のような女・直子(草刈民代)とその息子の智(高良健吾)、そして、その母子と過去に一緒に住んだ男の娘・泰子(初音映莉子)の物語。「親と子」、「家族」、「生活」の意味を根源から問いかける角田光代の真骨頂ともいえる作品。 『月と雷』完成披露試写会 |
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20年ぶりに泰子と智が再会するシーンが印象的だったと話す初音さん。 初音さん:再開のシーンは、(台本を読んで)想像していた智が現れて感動。そして迫ってくる恐怖感と、興奮でワーってなってガーって逃げました(笑)。『泰子ちゃーん』という声が、撮影を重ねるにつれて、心地よいものに変わっていきました。 と、語ると、 |
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智の母親で、男の間を渡り歩く直子を演じた草刈さんは、 草刈さん:夫の周防正行監督の作品以外の映画出演はこれが初めて。安藤監督が声をかけて下さって。いくつかの取材で『汚れ役に躊躇は?』と聞かれたんですが、私自身は汚れ役と思って受けていなくて…。メイクも“汚しメイク”と言われるけど、何もしてないんです(苦笑)。そんなに酷く見えたのかな?とちょっと傷つきました… と、目の前にいるマスコミにチクリと笑顔。続けて 草刈さん:素の自分が見えたら失敗なので、いままでの役とかけ離れて見えるのなら、よかったです。スナックでの歌も、飲むと、楽しくなる人のイメージで、木場さんが喜んでくれますし・・・。 と、言われた木場さんは と照れながら満面の笑みを浮かべていました。 安藤監督は直子役への草刈さんの起用について と絶賛の監督。 泰子の異父妹で、少しずつ泰子や直子、智らと関係を深めていく亜里砂を演じた藤井さんは |
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最後に・・・ 初音さん:この映画を観て、如何に人生が短いかを感じました。生命と過去とか未来を抱きしめてくれるような作品になっていると思います。 高良さん:普通とは何ですかとインタビューされることが多いのですが、智も康子もちゃんと自分たちの普通を認められるようになったのかなと。この映画を観て大切だなと思いました。 安藤監督:生きるとは大変だよなと。でも何とか生きていけるんだよと考えていただけたら嬉しいです。 『月と雷』 公式サイト: |
初音映莉子 高良健吾
藤井武美 黒田大輔 市川由衣 / 村上 淳 木場勝己
草刈民代
原作 角田光代(中公文庫) 監督 安藤 尋
脚本 本調有香 音楽 大友良英 製作 東映ビデオ 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ エー・チーム 日本出版販売 パラダイス・カフェ
制作プロダクション アグン・インク
配給 スールキートス
(C)2012角田光代/中央公論新社 (C)2017「月と雷」製作委員会