エッセイスト・森下典子が、約25年に渡って通い続けた茶道教室の日々を綴った大人気エッセイ『日日是好日「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』(新潮文庫刊)を日本映画界屈指の実力派キャスト・スタッフで映画化。
黒木華、樹木希林、多部未華子の初共演で贈る、一期一会の感動作、『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)が10月13日(土)全国公開となります。 そして、この度、禅の心と茶の徳を伝える栄西禅師が開山した京都最古の禅寺建仁寺にて完成披露イベント(献茶式、記者会見)を実施し、その後、舞台をMOVIX 京都に移動して舞台挨拶を行いました! 実施概要 |
|
京都最古の禅寺である建仁寺を開山した栄西禅師は、日本に禅を伝え、中国から茶種を持ち帰って、日本で栽培することを奨励し、喫茶の法を普及した“茶祖”としても知られています。
今回、建仁寺にて、史上初、“お茶”の映画である『日日是好日』の出演者、黒木華(典子役)、樹木希林(武田先生役)と、大森立嗣監督、原作者の森下典子が、完成披露イベントとして、開山の栄西禅師に献茶、記者会見、フォトセッションに臨んだ。 4人が着物姿で勢揃い、中でも黒木の、大正時代の旧宮家から拝領された絽綴れに手刺繍の金魚の帯、それに合わせた大正時代の絽の振袖は、ひときわ目をひく格式高い豪華な装い。 まず、史上初の茶道のお稽古を描く映画『日日是好日』の完成を記念し、建仁寺内「方丈」にて献茶式を執り行った。建仁寺の和尚から、最初に森下典子先生が、お茶が入った茶碗を受け取り、栄西禅師を描いた掛け軸のもとにある焼香台の前で茶碗を回す。和尚に茶碗を戻し一礼。茶碗は4月20日の栄西禅師の誕生日に使用する天目茶碗を今回使用しているそう。 続いて黒木華さん、樹木希林さん、大森立嗣監督の順で同様に献茶、最後の大森監督の合掌と一緒に、映画関係者も合掌。 その後、和尚がお経を唱え、厳かな雰囲気の中、終了しました。 |
|
次に、「大書院」での記者会見。 映画が完成してここ京都で完成披露イベントをすることについて、 大森監督:着物を着てお経をきいて心が洗われた。映画の公開に身が引き締まる気がした。 黒木さん:建仁寺で会見をさせていただき嬉しいです。背筋が伸びます そして 樹木さん:私以外の3人は独身です。また新たな出会いがあればいいなと並ばせていただきました。 と、早速笑いをとる。京都で大学時代を過ごした黒木さんは、 黒木さん:京都で舞台挨拶をする機会があまりないので嬉しいですし、なつかしい気持ちになりました! と喜びのコメント。 原作者の森下先生は、映画化されることを聞いたときの気持ちを、 森下先生:60歳になったばかりで、盆と正月が一緒に来たというのはこういうことなんだと。神様から還暦祝いをいただいたのだと思いました。 と振り返りました。 本作で欠かせぬお茶の稽古については、 黒木さん:順番を覚えるのが大変でした。 先生役の樹木さんは 樹木さん:先生の役だから、やらなくちゃやらなくちゃと、ずっと負でした。一夜漬け、先延ばしでいたら、プロデューサーが一緒にやりましょうと。えらい出来の悪い先生になりました。千利休は辛抱強い人だったんだと。 と冗談交じりでコメント。それでも森下先生からは、お点前が実際の武田先生に似ていることがあったと言われ、 樹木さん:ただ年を取っているだけ・・・ と笑って返した。4人が揃って着物姿で登壇し、 黒木さん:鷺が飛んでいてそれがポイントです。刺繍もすごくきれいです。お見合い写真でも撮っておこうかな。 とつぶやくと、 樹木さん:この色合いは古くからのものならでは。素敵。お見合い写真を撮らなくては来ないようでは とキツイ突っ込みも。 |
|
お茶を通して幸せだなと感じたことについては、
大森監督:お茶室を出たときの爽快感。ビールがおいしい! 黒木さん:おいしいご飯をたべて、最後に飲むお茶が幸せ。 樹木さん:地球上に生まれてくることがあれば今度は、小さな茶室を建てて夫と静かに向き合う人生を送りたい、と思いました。 森下さん:五感が研ぎ澄まされます。季節を感じられることが幸せです。 黒木さん演じる典⼦は20歳でお茶をはじめ、就職に失敗したり、周りと⾃分を⽐べて悩みながら青春を送るが、いつもお茶が寄り添い、乗りこえてきた。20代女性へのメッセージとして、 「典子にとってのお茶がみなさんにあると思います。 と熱く思いを語る。 最後に・・・・ 樹木さんの健康について質問が及ぶと 樹木さん:やっと(質問が)来たわね。(昨年末の撮影時から)10キロ痩せて、7センチ縮んで、人間てこんなに縮むんだと面白くみております。みなさん、お気をつけて。 とユーモアを交えて話した。終始なごやかな雰囲気で質疑応答が進められ、樹木さんのヒネリのきいた答えは、会場を沸かせた。最後に栄西禅師の功績を讃えて建⽴された庭の茶碑の前でフォトセッションに応じました! |
|
そして、舞台挨拶へ。 MOVIX 京都にて完成披露試写会舞台挨拶を実施。 ◆実施概要 |
|
大森監督:みなさんと⼀緒に仕事ができたことを誇りに思っています! と感慨深げに振り返り、 黒木さん:大学時代を過ごした京都で見ていただけて嬉しいです。 樹木さん:京都あっての映画。 森下先生:盆と正月がきたような喜び! と述べました。大森監督は着物を着るのが初めてとのこと、 大森監督:5センチくらい浮いているような感じです。 と照れた。今回、黒木さんと樹木さんは初共演。黒木さんは樹木さんを 黒木さん:かっこいいんです。⼈としても⼥優さんとしても。こういう⼈になりたいという⼈は今までいなかったんですが、初めてそう思いました。 というと、樹木さんは黒木さんを 黒木さん:まだ28歳ですが、しなやかでとても強い。これから日本を背負って⽴つ役者だと思います。本(台本)を読んだとき、この作品は主役によるな、と思ったんです。 と黒木さんあっての作品であることをアピールました。 お茶の先生の役について と会場の笑いを誘った。典子を演じてお茶とかかわり、 黒木さん:四季折々の音とか、匂いとか、そういうものを感じるということをしていなかったことに気づきました。 と振り返る黒木さん。 樹木さん:時代劇でお茶を瞬間的に出すのはありますが、これだけ丁寧に、現代の若い⼥性がかかわっているのはめずらしいです。お茶のいろいろな流派の⽅が全部協⼒していただけているのというのはとてもありがたいこと。お礼を申し上げます。 と感謝した。 さらに特別ゲストとして、本編の茶室に飾られている【日日是好日】の字を書いた中西凜々子さんが実際の“書”の額とともに登場。 その経緯が樹木さんから語られた。書いたときは小学6年⽣。樹木さんは凜々子さんの書は”見るもの”と語り、推薦。 大森監督:伸びやかに感じたんです。狭いお茶室にこういう字があるっていうことは、この映画にとっては、大事な気がしました。この字でいきましょうということにしました 凜々子さんがファンだという黒木さんも 黒木さん:典子が初めて見る字ということで、すごくインパクトがあってお茶室がぐっと広がるような感じがしましたね。 と称賛した。凜々子さん自身は 凛々子さん:私にとって、映画で使われる書をかかせていただける貴重な体験。無駄にしないように書きました。いろんな“日”があるということを伝えたかったので、同じ“日”が3つ出てこないように工夫しました。 と語りました。また、凜々子さんは「日日是好日」の作文を書いたことがきっかけで、ジュニア京都観光大使に選ばれていて、映画についても 凛々子さん:ワクワクして書かせていただいて、この映画も楽しみにしています。 と笑顔でコメントした。 |
|
最後に・・・
大森監督:お茶室のなかの季節感もとりましたが、やはり、黒木さんさん、希林さん、多部さんがお芝居しているところを楽しんでください。 樹木さん:いろいろと苦情があるかもしれませんが、言ってこないでくださいね。(笑) 黒木さん:世の中にはすぐにわかるものと、わらかないものがある。森下さんの追体験をした気がします。みなさんにご覧いただいて、この映画を五感で感じていただけたら。 と舞台挨拶を締めました。 『日日是好日』 10月13日(土)シネスイッチ銀座、新宿ピカデリー、イオンシネマほか全国ロードショー! |
主演:黒木華
共演:樹木希林 多部未華子
監督・脚本:大森立嗣
原作:森下典子著『日日是好日 –「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』
配給: 東京テアトル/ヨアケ
(C)2018「日日是好日」製作委員会