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『湖の女たち』完成報告会&上映会

吉田修一氏による“現代の黙示録”とも言うべき傑作同名小説を、『日日是好日』、『星の子』、『MOTHER マザー』の大森立嗣が監督・脚本にて映画化した『湖の女たち』が5月17日(金)より公開となります。
『湖の女たち』
この度、映画『湖の女たち』の完成を記念して、完成報告会&完成披露上映会を同日に豪華2本立てで実施!
完成報告会には、W主演を務めた福士蒼汰と松本まりか、そして大森立嗣監督が登壇
そして、完成披露上映会には、福士、松本、大森監督とともに、事件を追う若手記者の池田由季役を演じた福地桃子と、刑事の強引な取り調べにより心身共に追い詰められる介護士・松本郁子役を演じた財前直見も登壇しました。

①『湖の女たち』完成報告会

日程:4月16日(火)
会場:日比谷三井カンファレンス
登壇:福士蒼汰、松本まりか、大森立嗣監督

②『湖の女たち』完成披露上映会

日程:4月16日(火)
会場:TOHOシネマズ日比谷
登壇:福士蒼汰、松本まりか、福地桃子、財前直見、大森立嗣監督

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①完成報告会

『湖の女たち』
本作が映画化された経緯について質問された大森監督は、原作小説出版時に書評を書いてほしい、という編集者からのオファーがきっかけだったと振り返る。「本を読んで驚きました。衝撃的だし、考えさせられましたし。僕はいつも頭の片隅には映画化というのが浮かんでいるんですけど、これは難しそうだなと……。この企画をプロデューサーに持っていっても、かなり嫌がられそうだなというのもあったので。それで最初は書評を書かせていただいたんですが、そしたらお礼の手紙をいただいて。編集者から『吉田さんが『大森監督が映画をつくってくれたらな』とつぶやいておりました』と伝えていただいて。それはとても光栄だったので、ちゃんと考えたというところがはじまりでした」。

大森監督が感じた難しさとは何なのだろうか? 「ここには戦争の時代から現代まで続く、僕たちが持つ負の部分が書かれているなと思ったんです。そしてこのふたりが負の部を抱く中で、少しだけ希望というか、もう一度生きようという思いに変えていく話だと思った。僕としても、ここまで歴史的な何かを背負って映画を撮ることはなかったので。ちょっと怖いなと。そして小説の最後の部分にもあったんですけど、湖を見ているふたり、という小説の表現がすばらしかったので。それを映画でやりきれるのか、ということも挑戦でした」。

一方、介護士の豊田佳代(松本)へのゆがんだ感情に支配される西湖署の若手刑事・濱中圭介を演じた福士は、吉田修一原作、大森立嗣監督というタッグに魅せられ、やりがいを感じたという。「ただ最初、監督にお芝居を見てもらったときに、いろんなダメ出しをいただきまして。その駄目出しの中で気付いたことがありました。勝手に圭介が近づいてきてくれた感覚があって。自分でも想像以上にスッとハマった役だったなと思います」と振り返った福士。これまでの“好青年”という福士のイメージとはまるでかけ離れた役ということで「この役を引き受けるというのは大きな決断だったのでは?」という質問に、「そう思われるんですけど、意外とふたつ返事くらいで『やりたい!』という感じだったんです。確かにセクシャルなシーンとか、ハードなシーンもあるんですけど、そこに関しては演じるのに難しさはないかなと思っていました。むしろこの作品が包み込んでいる大きなものを、どう言葉で表していくのか分からなくて。だからこの役を演じることに関しては楽しみでしたね」と振り返った。

そして圭介とインモラルな関係性を見いだすことになる介護士・豊田佳代を演じた松本は「わたしもこの作品について頭で理解するのは難しかったので、佳代を頭で理解することをやめました。ただ彼女が置かれている環境、状況、体感というのは体現できるかなと思って。たとえば、琵琶湖の近くの介護施設で介護をし続けてきた人であり、まわりに圭介のような刺激的な人がいたわけでもないですし、そういうある種の孤独感というか、静かな生活に自分の身を置くという。そういう極限状態に陥った身体感覚みたいなものは自分に近づけることはできるのかなと思ってそういう状態でいました。監督もおそらく感覚的な部分で理解してほしい、ということをおっしゃっていたのかなと。だからこそ、感覚や孤独感、焦燥感などを近づけてはみましたけど、ただし理解しようなんておこがましいと思ってしまうような作品ではありました」と本作に取り組む難しさを語った。

大森監督がふたりの役者に期待したこととは何だったのだろうか? 「福士くんとは初対面だったんですけど、波長が合うような感覚があって。会った瞬間から信じてくれている感じだったので、俺も信じようというところからはじまりました。だから現場中も齟齬はなかったし、何かを信じ切ろうという覚悟がありましたね。そして(松本)まりかは20年くらい前から知っていたので、今回、主演と監督という立場で一緒に映画をつくれることがものすごくしあわせでした」。

そんな大森監督との出会いを福士は「俳優としてのターニングポイントになった」と語る。「今回の撮影では、3日目あたりまで、すべての芝居にNGを出された気がするんです。最初に着替えているシーンがあったんですけど、『(芝居に)声はいらないから』と言われて。『声?』と思うじゃないですか。どうやらそこで、意図せず“着替えている”という(芝居の)声を出していたようなんです。俳優として状況を説明してしまうことってあるじゃないですか。それはエンタメ作品ではよくやることですし、僕も仮面ライダー出身なので、すべての行動に音をつけるというのは得意なわけなんです。だけど、自然なリアリティーを求める作品では、それは必要ないんだなと気付いて。でもそれが慣れているからできないから、もう一回と言われ続けて。なんとなく分かってきたんですけど、あまり演出らしい会話はなくて。それはものすごくヒリヒリするんですけど、これがリアリティーあふれるヒューマンドラマを撮るうえでの役者の心構えなんだなというのを学びましたね」。

その言葉を聞いた大森監督は「撮影も最初の方はいきなり大変なところから入ったんです。目線の位置とかも細かく指示したりして。僕の本意としてはもっと自由にさせたいと思っているんですけど、目線の位置とか細かいところから始まって。僕としては、(優しい口調で)「いい?」「ごめんね?」とか言いながらお願いしたんですけどね」と笑ってみせると、福士も「こわかったですよ」と冗談めかして付け加えた。

そしてその意見に「わたしもおそろしい人だなと思っていました」と続けた松本は、「監督は全肯定の人なんで。ここまで俳優を信じ切るのかというくらい俳優を信じる。『まりかがそう思うならそれでいいよ』『そう思ってやったんだったらそうだよ』と。たとえ迷いながらやったとしても、俳優がそう思ったのならそうだと。その覚悟ってすざましいなと思うんです。もし自分が思う演技と違ったら言いたくなるじゃないですか。それでも、どう動いてもらっても構わない、という覚悟を感じて。こちらとしては迷ってるから聞きたいんですけど、ある意味おそろしいというのは明確に答えてくれないんです。表面的なことではなく、ちゃんとこの映像の中で本当に生きろよと言われるおそろしさ。そういう意味で俳優を信じてくれる安心感と愛、そしてそれと同時におそろしさもあって。自分が自分でなくてはならない、本当の意味で演じなければならないという意味で、おそろしい監督だなと思いました」と付け加えた。

そして今回、初共演となる福士について「福士さんってさわやかな好青年のイメージなんですけど、圭介を福士さんがやるなんて想像もつかなかった」と語る松本。「でも初日に会ったときにビックリするくらいおそろしくて。こんな福士さんを見たことがないというくらいすばらしかったんですよ。こわかったですし、変な色気もあるし。でもそれが良かったんです。この圭介だったら、考える必要はないなと思って。だとすると(圭介)以外の彼を知りたくない、この人の笑顔とかやさしさは見たくないとわたし自身も思って。だからわたしも福士さんからはすごく距離をとって。目も合わせないぐらいでいました」という。

それは福士も同じ思いで役づくりをしていたそうで、「本来、僕はにこやかな人間で。自分から積極的に話しかける方ではあるんです。でも今回は話さなかったんで。どう思われているのかな……」と語る福士の言葉にかぶせるように、「嫌いでした!」とたたみかけた松本の言葉に会場は大笑い。「撮影の時は本当に福士くんと合わないなと思っていました。そしてそのままお別れして。そこから1年半、会うこともなく今に至るわけですが。この間、この映画の取材会で久々に役から抜けてお会いすることになって。マネジャーに『わたしたちは合わないから、あまり話せないと思うよ。大丈夫かな』と言っていたくらいだったんですけど……」という松本の言葉に、心配そうな表情で「どうだったんですか……本当の僕は?」と尋ねた福士。

するとニッコリ笑顔となった松本が「どっちが本当の素顔か分からないですが、役が抜けた福士蒼汰さんは、めちゃくちゃ好感度が高くて。こんなしゃべりやすいのかと。いいじゃん、福士蒼汰!って、すごく好きになりましたよ」と明かして会場は大笑い。さらに「福士さんにはお姉ちゃんがいるので、こんなに女子と会話をしやすい人なのかと。なんなら会話も弾むし。こんな人だと思わなかったけど、でもやはりわたしの中では、『湖の女たち』の圭介が、本当の福士蒼汰だと思っています。あれはなかなか出せないですもん。おそろしいですよ」とジョーク交じりにコメント。

そして先ほどの言葉をフォローするように、「嫌いというのは、ちょっとしたユーモアですよ」と語った松本は、「それほどおそろしい圭介がこの映画でいますから。あの圭介と対峙(たいじ)した佳代が、その感じになるのは、仕方ないことなので。それも含めてわたしが嫌いと言っている圭介にはなんともいえない魅力があって。好青年・福士蒼汰にはない部分の、本当に見たこともない顔で。わたしが嫌いと言ってる部分が、ものすごい福士くんの魅力だと思っております」と語った。

それほどまでに、ふたりのシーンの撮影では笑顔が封印されていたというが、「でもわたしがいないシーンでは笑顔だったと聞いて。けっこうショックだったんです。その真相をお聞きしたいです」と問いかけた松本。思わず福士が「監督とご飯にも行きましたね」と返すと、その言葉に意表をつかれたのか、松本も思わず立ち上がって「本当ですか!ちょっと待ってください」と目を見開く。そんな彼女を諭すように大森監督が「しょうがないよ。浅野先輩がね……」と語るも、「え! 浅野さんとも……」と二の句を告げることもできず、さらにショックを受けた様子の松本だった。

「これはマズかったな……」と苦笑いの大森監督に、松本も「これはマズいですよ。わたしはひとりで、築70年くらいの旅館に泊まらせていただいたんですけど、ずっとひとりで……、ずっとひとりで悶々(もんもん)と絶望していたのに……。皆さんはどこかに行ってらっしゃったんですか? この作品でそんな余裕が?」と返答。その様子にタジタジとなった福士が「余裕はないですけど、ご飯は食べるものですからね」と返すと会場は大笑い。松本も「なんかさっき、打ち合わせルームに入ってきたときに、2人の様子がおかしいと思ったんですよ。なんでそんなににこやかな笑顔なんだろう。そんな関係性だったかなと思ったんですが……そうでしたか」とちょっぴりいじけてみせて会場は大笑い。そんな仲良しの3人だからこそできるやり取りに会場はドッと沸いた。

そして最後のコメントを求められた松本は「今日は少し脱線をしてしまいましたが、なかなかここまでのことを描く挑戦的な作品って、今の日本ではなかなかないんじゃないかと思います。わたし自身も“ここまで”とか“こんな風に”とか、そういった言葉でしか表現ができてないんですけど、言葉のプロである皆さんに、この作品をいろんな表現で、日本の皆さん、世界の皆さんに伝えてほしいなと楽しみにしていますし、観てくださる皆さんがどんなことを感じるのか、わたしも楽しみにしています。ぜひ映画館に観に来てください」とメッセージ。最後に福士も「この物語にはこれがメッセージです、みたいなことが大きくあるわけではなくて。それぞれが思い浮かんだ絵とか、言葉がメッセージなのかなと思っています。人それぞれで違うものを感じるでしょうし、その違うものをシェアして、みんなで話し合ってもらうとこの作品が深くなっていくのかなと思います」と呼びかけた。

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②完成披露上映会

ご挨拶

即日完売となった、本日の『湖の女たち』完成披露上映会。舞台挨拶と上映を心待ちにしていた観客より大きな拍手で迎えられ、福士蒼汰、松本まりか、福地桃子、財前直見、そして大森立嗣監督がシックな黒いドレスやスーツに身を包み、シャコンヌの音色に合わせて登壇!挨拶を求められると、主演の福士は「ドキドキ不安ですが、今まで演じたことがないキャラクターなので、どう受け取ってくれるか楽しみ。」と素直な心境を語る。
『湖の女たち』
福士とともにW主演として出演した松本は、「お話をいただいてから3年近くなるのかな。いよいよこの日が来たのか、という気持ちでいます。この日が怖くもあり、怖くもあり…どう表現したらいいのか言葉が見つからない。皆さんがこの映画をみて、どう言った言葉で表現されるのか、すごく楽しみです。どうぞ楽しんでください。」と、穏やかな笑顔で語った。
『湖の女たち』
続いて、事件を追う若手記者を演じた福地は、「映画は滋賀で撮影して、多くの方と関わることができた作品です。この映画がどんなふうにみなさんに届くのかドキドキで楽しみです。」と緊張しながらコメント。
『湖の女たち』
介護士の松本を演じた財前はリラックスした口調で「介護士なのでこう言う姿(黒のロングスカートにジャケットという正装)で立っているのが不自然なんですけれど、劇中では普通のおばちゃんに映っていて良かったです。」と会場の笑いを誘いつつ「福士くん(の役柄)がまた、嫌なやつなんですよ。映画を見たらわかると思うけど、浅野くんとふたり、めちゃくちゃ嫌なやつで。私と桃子ちゃん(福地)が、多分唯一普通の人間です。みなさんそれをちゃんと頭の中に置いて、これからの上映を見てください!」と、これからの上映を楽しみにしている観客に向けて、明るくアピールした。
『湖の女たち』
続いて、大森監督は「初めてお客さんに見ていただく機会。きっと伝わるだろうと思っています。」といいつつ、客席に座っている多くの福士ファンに向けて「愕然とするんじゃないかな」と挑戦的な口調で語りかけ「見たことがない、そんな蒼汰も愛してください。」と、福士をはじめ俳優たちの素晴らしい演技を見て欲しいと語りかけた。
『湖の女たち』

トーク

一転、本日は松本、福地、財前と“湖の女たち”が揃って登壇していることについて、司会からいかがですか?と聞かれた福士は「いかがですかと聞かれても…!何が正解なんだろう。」と女性たちを目の前に困った様子を見せるも「男も同じですが、女性たちの強さと脆さ、本来の人間というものはどういうものなのか、ということが映し出された作品でもある。そこに、(見た方が)美しさを見出してくれるかどうか、どう受け取ってくれるかが楽しみです。」と、“湖の女たち”をうまく形容し会場から拍手が湧いた。また、浅野演じる先輩刑事の指示のもと、介護士に執拗に取り調べをしていくという役どころについて、どう向き合ったのか、という問いに対しては「ちょっと語弊があるかもしれないですけど、監督の“スタート!”がかかった時に、今その場で感じ取ったこと、思ったことを、思ったタイミングで言う、行動をするっていうことだけに集中して演じました。そういったことを通して、とても主観を強めた作品だったなと思っています。でも完成作を見たら、こんな顔しているんだ、こんな表情しているんだっていうことにも驚いたので、客観性もあって。自分の中でも新鮮なキャラクターで、発見がたくさんありました。」と分析する。見どころについては、「取り調べのシーンや目のお芝居など」と回答すると、「ほんとひどかったです!」と、財前がすかさず口を挟んだ。

続いて、支配される中で身も心も奪われていくという役どころを演じた松本に対し、この支配から逃れられない心境というのを、どのように感じていたかと問うと「正直、頭で考えても私には持ち得ない感覚だった。」と明かし「なかなか今までの経験値の中では到底理解できると思えなくって、頭で考えることを放棄しました。佳代は極限状態にいるんだろうなっていうことは分かったんですけど。」と回想する。そんな佳代の良いところを聞かれると「佳代が自分と同化してしまっていて難しいけれども、良かったなと思うのは、佳代が圭介に出会って、彼女が“生きている”という実感を得ることができたということかな。」と佳代の生き方に想いを馳せた。
『湖の女たち』
次に、介護施設で100歳の老人が殺されて、その事件から過去に起こった薬害事件や、戦時中の過去の事件までも暴いていく記者として、本作のミステリー部分を担っているキャラクターを演じた福地に対し、700人から選ばれたオーディションのエピソードを伺うと、「(オーディションは)体も緊張するし、あまり得意ではない」としつつ、監督が「もっとできるんじゃないか、という可能性を見つけてくれたような気がした」と回想する。対して監督は「福地さんは小柄で声もガラスにように繊細。佇まいがこの役に合っていたんです。」と「とにかく受かって欲しかった」と振り返る。
『湖の女たち』
そして、話は財前の役どころへと移り、圭介、そして浅野さんが演じている伊佐美という2人の刑事に容疑をかけられるという介護士について、とても苦しい思いをされたのではと、と問うと「福士くんは大学生から知っているんです。尋問のシーンから始まったんですが、本当に憎たらしくて、その後セリフを言わなかったんですよ!」と驚きの事実を明かす。「それだけ、(役者として)成長を見届けた感じもあった。一皮も二皮も剥けたなって思いました。」というと、福士は「ありがとうございます!」と撮影を振り返り。「もう脳みそ全部取り替えられた感じです。大森監督から家(のセット)に一人にされたんですよ。「ここに圭介が住んでいるから」と言われてスタッフ全員連れて5分から10分くらい。そこから一人でぐるぐる考えて。監督が帰ってきたら「いい顔してんじゃん」って言われたんです。監督が考えていることが徐々に分かってきて、役者としての自分が変わったような感覚がありましたね。」と、本作がターニングポイントだと思った理由を語った。

フリップ

ここで、「この作品を一言で表すなら」というお題で事前に書いてもらったフリップを発表。
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福士は「堆積」。理由をたずねると「この作品は歴史の積み重ねで人が形成されたことが描かれていて、対して「湖」は川や海と違って、歴史が重なっていって、下の方を掘ると昔の方が出てきたりするらしい、というところから、「堆積」かなと思いました。」と説明。
『湖の女たち』
松本は「至美」。
辞書では「極めて美しいこと」と記されるが、松本は「人間のドロドロした部分だとか、醜い部分だとか、もどかしい部分。そして湖の美しさ、自然の美しさなど全てのことが、美に至るんじゃないかなっていう風に思います。」と豊かな感性をもって作品を表現。
『湖の女たち』
福地は「想い」。事件を追う記者の役を演じ「いろんな人の“想い”を受け取った役どころだったんじゃないかな。」と説明。
『湖の女たち』
財前は「にんげんだもの」とひらがなで書いた理由として「悪いところ、欲、悪い自分を認めてあげることが、人間として生きることなんじゃないかっていうのが、私の中のこの作品のテーマになっている。」と語った。

最後に、

松本は「私と言う俳優を全肯定してくれる演出をしてくれて、その大きさと美しさに感動しました。撮影が終わってから人を信頼するということを指針にして生きてきました。信頼し切ると言う覚悟が出ている映画だと思います。理解することが難しいところもあるかもしれないけれど、その先に“希望”のような美しさを感じてくれたら幸いですし、素晴らしい映画に出会えて幸せだなと思いました。」と観客にメッセージを送ると、福士も「この作品は、抽象画と具体画が目の前にあるような感覚があって、二つの絵に共通点があるような気がするけど、その答えはまだ見つかっていないんです。みなさんも感想をシェアしあって欲しいなと思います。そして、この場を借りて、俳優として自分を変えてくれた監督にありがとうと伝えたいです。これからも俳優を頑張っていきたいです。ありがとうございました。」と改めて頭を下げると、大森監督は照れながらも「難しいことをやっているつもりはないので、(本作を)浴びるようにみていただいて、美しさのかけらを感じてもらえたらと思っています。ありがとうございました。」と舞台挨拶を締めくくった。

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『湖の女たち』

5月17日(金)公開

公式サイト:
https://thewomeninthelakes.jp/

公式X:
@thewomeninthelakes


物語・・・
湖畔の介護施設で百歳の老人が殺された。誰が、何のために…?
事件の捜査にあたった西湖署の若手刑事・圭介とベテランの伊佐美は、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていく。その陰で、圭介は取り調べで出会った介護士・佳代への歪んだ支配欲を抱いていく。
一方、事件を追う週刊誌記者・池田は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていくが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実だったー。
湖の女たち

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福士蒼汰 松本まりか
福地桃子 近藤芳正 平田満 根岸季衣 菅原大吉
土屋希乃 北香那 大後寿々花 川面千晶 呉城久美 穂志もえか 奥野瑛太
吉岡睦雄 信太昌之 鈴木晋介 長尾卓磨 伊藤佳範 岡本智礼 泉拓磨 荒巻全紀
財前直見/三田佳子
浅野忠信
原作:吉田修一『湖の女たち』(新潮文庫刊)
監督・脚本:大森立嗣
製作幹事:東京テアトル、ヨアケ
制作プロダクション:ヨアケ
共同配給:東京テアトル、ヨアケ
©️2024 映画「湖の女たち」製作委員会
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