香港を描く・・・『十年』第4話「焼身自殺者」キウィ・チョウ監督スカイプイベント


映画情報どっとこむ ralph 香港で大ヒット、香港のアカデミー賞金像奨の最優秀作品賞を受賞し、香港映画界の流れを変えたとも言われながら・・・。

作品内容から中国から封殺されている社会派問題作『十年』が、いよいよ本日22日(土)から新宿K’s cinema他にて順次公開中。

そして!本日 5 日(土)新宿 K’s cinema にて香港映画『十年』の第4話「焼身自殺者」キウィ・チョウ監督のスカイプイベントが行われました。

日付:8月5 日(土)
場所:新宿 K’s cinema
スカイプfrom香港:
キウィ・チョウ監督

Q&Aが行われたのは、14 時 30 分の上映回終了後。

今日は本当に暑い!!!という香港から、配給会社のデスクにいるキウィ 監督の画像がスクリーンに映し出され

キウィ 監督:こんにちは!第 4 話の監督をしたキウィ・チョウです。

と、一言挨拶。早速、映画を見終えたばかりの観客とのQ&Aを開始。

映画情報どっとこむ ralph 第4話「焼身自殺者」は・・・
ある早朝、英国領事館前で焼身自殺があった。身元もわからず遺書もない。一体誰が何のために行ったのか!? をドキュメンタリータッチに描かれています。

Q:5 本のショートフィルムがそれぞれ香港の現在抱える不安、問題を描いている『十年』ですが、第 4 話だけドキュメンタリータッチなのはなぜですか?

キウィ 監督:ドキュメンタリータッチではあるが、本当のドキュメンタリーではありません。すべてお芝居です。芝 居とドキュメンタリー風の部分とを合わせることによって、共産党が嘘をついているという部分を強調したかったのです。もう ひとつ、香港の映画は政治についてあまり扱われないので、ドキュメンタリータッチにすることで少しリアリティを持たせたか ったんです。


Q:最近のニュースで中国政府が中英共同声明を破棄するという報道を見たのですが、この映画を作っていた時から、そういう 事を危惧されて作っていたのか、香港の人々はどう受け止めているのですか?

キウィ 監督:この作品を撮る前から、香港政 府は中英共同声明を裏切るような事を続けてきていました。特にこの 5 年は状況はひどくなっています。だからそのように感 じるのではないでしょうか。香港人としては、中英共同声明の破棄、1997 年以降続いてきているこの声明を裏切るような事に対して暴力的だと感じています。雨傘運動という大きな運動を起こしたけれど失敗に終わりました。わかっている人はなんとかしよう抵抗しようとしていますが、一体どういう風にしてこの暴力に対抗すればいいのかわからない状況です。5 話「地元産の卵」にも「慣れちゃいけない」というセリフがりますが、4 話「焼身自殺者」にも「正しいか正しくないか」というセリフがあり ます。これが現在の香港人の状況だと思います。間違っていると思っても、どういう風に対抗していけばいいのかわからな い、失望感を持っているのが香港人の状況だと思います。

映画情報どっとこむ ralph Q:映画の中でジャーナリスト、作家が語っていますが、これは実際モデルがいるんですか?

キウィ 監督:全部俳優で、セリフは全部私のオリジナルです。みんな香港が大好きで、セリフに感情をこめているので、お芝居とはいえリアルに近 い。女性教授が語るシーンがありますが、彼女の感情がこみあげてしまいました。手を振ってカットカットと言っているのは本 当に「撮り直して」という意味だったのですが、監督としてはあの芝居の方がリアルに感じたので、そのまま使いました。


Q:今後も香港を中心にした作品を作っていくのですか?

キウィ 監督:今後の予定に関しては『十年』を撮る前に撮った作品は、政治とは関係のない作品です。今アイデアがいくつもあって、政治と関係があったりなかったり、様々です。ただ、上からの圧力に 負けて撮りたいものを撮らない、ということはないようにしたいと思っています。

静かで知的な語り口で終始日本からの質問に答えてくれたキウィ・チョウ監督。
自分の信念を曲げない強さを感じるトークで締めました。

映画情報どっとこむ ralph 政治不信が広がる日本人。今見るべきかもしれない。

『10年』

は絶賛上映中!

物語・・・

第1話『エキストラ』
労働節(メーデー)の集会会場のある一室。2 人の男が銃で来場者を脅そうと密かに準備を進めている…。

第2話『冬のセミ』
壊れた建物の壁、街に残された日用品など、黙示録の中の世界になったような香港で、一組の男女が標本を作 製している。

第3話『方言』
タクシー運転手に普通話の試験が課せられ、受からないと香港内で仕事ができる場所に制限がかかるようになる。

第4話『焼身自殺者』
ある早朝、英国領事館前で焼身自殺があった。身元もわからず遺書もない。一体誰が何のために行ったのか!?

第5話『地元産の卵』
香港最後の養鶏場が閉鎖された。【地元産】と書かれた卵を売るサムは、良くないリストに入っている言葉だと注意を受ける。

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エグゼクティブ・プロデューサー:アンドリュー・チョイ(蔡廉明)
プロデューサー:ン・ガーリョン(伍嘉良)
監督:
「エキストラ」 クォック・ジョン(郭臻)
「冬のセミ」 ウォン・フェイパン(黄飛鵬)
「方言」 ジェヴォンズ・アウ(歐文傑)
「焼身自殺者」 キウィ・チョウ(周冠威)
「地元産の卵」 ン・ガーリョン(伍嘉良)
2015/香港/広東語/DCP/108 分/英題:TEN YEARS/配給:スノーフレイク
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