『歩けない僕らは』(旧題:『嘘とホームラン』)が昨年末クランクアップ。
1/15(月)0時より宣伝費クラウドファンディングがスタート。 岩井俊二プロデュースの連続ドラマ「なぞの転校生」、映画『罪の余白』ほかで女優として活躍中の宇野愛海さん。 『空(カラ)の味』主演で第10回田辺・弁慶映画祭女優賞を受賞し、“新世代女優”として注目を浴びる堀春菜さん。 PFFアワード2016の観客賞受賞作『ヴァニタス』主演の細川岳さん。 ベテラン女優の佐々木すみ江さん。 と既に発表されているキャストに加え、『桐島、部活やめるってよ』『笑う招き猫』の落合モトキ(27)が主人公が入院から退院までを初めて担当することになる、若くして脳卒中のため左半身が不随(左片麻痺)となった柘植(つげ)役を、劇団「ロロ」所属の板橋駿谷さんが主人公の先輩・田口リーダー役を、映画『ENDの中で』の門田宗大さんが柘植の後輩・安田役を、『運命じゃない人』の山中聡さんが日野課長役を演じています。
|
|
監督、宇野愛海さん、落合モトキさんからコメントが届いています。
佐藤快磨監督さんからのコメント 突然歩けなくなってしまった人生。 歩ける自分がそれについて考えることは、あまりにももどかしく、おこがましいことだと思いました。それからずっと探し続けた回復期リハビリテーションを題材に自分が映画を撮る意味。 あるセラピストの方が言った、「僕らは病気を治してはいない。ただ障害は変わる。そうすると考え方が変わる。大事なのは、歩けるようになることではなく、歩いてなにをするかなんです。」その言葉は歩ける自分にまっすぐ刺さった。ひとりきりでは生きていけない人生。そんなありきたりな当たり前のことを、必死に考え続けた先に、自分がこの映画を撮る意味があるんじゃないかと思いました。その答えを観ていただきたいです。 宮下遥役・宇野愛海さんからのコメント 理学療法士は距離感が難しい職業だと聞いていました。その難しいと言われている関係性を表現すること、どうしたら本物の新人理学療法士さんに見えるのかリハビリの進め方や接し方など、細かい動作などできることは全てやろうと思いました。実際の理学療法士さんと話す機会を作って頂いて、現場に居て指導していただけたということが私にとって大きかったなと思います。 担当患者である柘植さんとの距離感も凄く悩んだのですが、柘植役の落合さんが常に適度な距離感を作ってくださっていて実際演じる上では距離感などあまり考えず取り組めたので助けられました。本編ではあまり描かれていないのですが、遥にとって彼氏である翔の存在は凄く大きいんです。そんな彼氏役の細川岳さんとは実際に一緒にバッティングセンターに行ったり、役の関係性について少ない時間の中で細かいところまでコミュニケーションを取ることができたので、自然と距離も縮めることができ、翔と遥の関係性を深められたと思います。監督には遥の心情の変化で分からないところや違和感があるところは質問や相談をさせて頂いて話し合いながら丁寧に作り上げていけました。自分が主演と知ってからプレッシャーで現場に入るのがずっと怖かったんです。 でも佐藤監督とお話しさせて頂いた時、不思議な包容力のような雰囲気があって、丁寧に向き合って下さりこんなに正面から接してくれる大人がいるのかって嬉しかったんです。全力でぶつかれる信頼できる方だって思えて、絶妙な安心感を抱きました。凄く穏やかな方で映画作りが好きなのが伝わってくる本当に格好良い監督です。役について相談させて頂いていたときも毎回真摯に優しく向き合って下さって気持ちに嘘なく演技をすることができました。今回の作品が佐藤監督じゃなかったらここまで納得のいく気持ちで役を演じれなかったかもしれないと思います。監督がカットかけた後に言いに来てくださる「今のめちゃくちゃ良かったです 」という言葉が温かくて大好きでした。佐藤監督の現場に参加できたことが何より嬉しくて、時間がかかってでも佐藤監督の作品に絶対帰ってきたいです。 私は言葉で自分の気持ちを伝えるのが上手くないなのですが、本当に沢山の方の助けがあって作られて、沢山の思いが詰まった映画です。温かいとか、感動するとかじゃなくてもっと深いものがある。患者さんと理学療法士の心が通じ合うとか、何が正解不正解とかじゃなく、全然答えは見つからなくて。でもやりがいを感じて、真っ直ぐ向き合ったので、その気持ちを伝えたいです。1人でも多くの方に伝えたい、観ていただきたいです。ご協力宜しくお願い致します。 柘植篤志役・落合モトキさんからのコメント 今回柘植を演じさせていただいた落合モトキです。『歩けない僕らは』の台本をいただいたのは撮影に入る約1ヶ月前でした。僕の演じる柘植は30代で左半身麻痺を患う役でして、健常者の自分とはかけ離れてるものがあり、1回読んだ時は「今の自分にできるだろうか?」という考えが浮かんだというのが事実です。監督やプロデューサーから「今度またリハビリ施設に行くので、来てみてください」と言われ、今回のロケ地になった”リハビリテーション花の舎病院”に初めて伺うことができました。そこには若い方からお年寄りまで幅広い年齢層の患者さんがセラピストの方々とマンツーマンでリハビリをしていました。本物の現場の空気を感じられたのは、この役を演じるにあたってとてもためになる事でした。監督は僕と歳が1つしか変わらず、近い距離感で考えを話し合いながら現場が進んで行きました。この『歩けない僕らは』は、素敵な役者の方々が出演されているし、誰かの心に残る作品だと思うので、多くの人に観ていただけたらと思います。よろしくお願いします。 |
|
本作は、5/14(月)まで、一般から資金調達を募るクラウドファンディングのプラットフォーム「MotionGallery」で、映画の映画祭出品及び東京・大阪での上映(釜山国際映画祭のコンペ部門に招待された佐藤監督の長編第1作目である『ガンバレとかうるせぇ』との同時上映の機会も模索)のための宣伝費の支援を募っている。
プロジェクトページ: 栃木県最南端の野木町にある「リハビリテーション花の舎(いえ)病院」から、取材協力・脚本監修・現場監修の全面協力を得、監督は昨年の3月から何度も取材に通い、また、新人理学療法士(Physical Therapist、略してPT)役の宇野と左半身不随になったばかりの患者役の落合は、撮影前に病院に見学・取材に訪れ、撮影時には病院関係者に「本物の新人セラピストと患者にしか見えない!」と言わしめた。 先輩セラピスト役の板橋も、自身がリハビリ病院に通った経験を活かした患者への声がけが素晴らしく、病院関係者が「彼はセラピストになる特訓をしたのか?」と目を見張る程だったそう。 撮影は、2017年12月に、リハビリテーション花の舎病院、栃木市営聖地公園の墓地、バッティングセンターのメッツスタジアム小山店などで行われ、今春完成予定。
|
宇野愛海 落合モトキ
板橋駿谷 堀春菜 細川岳 門田宗大
川合空 奥村そら 林亮介 大森勇一
山中聡 佐々木すみ江
監督・脚本・編集:佐藤快磨(『ガンバレとかうるせぇ』、『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』)
プロデューサー:登山里紗 撮影:加藤大志
撮影助手:勝亦祐嗣 照明:高橋拓
録音:吉方淳二 音楽:田中拓人
衣裳:馬場恭子 ヘアメイク:橋本申二
ヘアメイク助手:西田美香 助監督:葉名恒星
制作部:福島成人、原田親 スチール:西永智成
協力:医療法人社団友志会、十一合同会社、MotionGallery、独立映画鍋、ニューシネマワークショップ、アクターズ・ヴィジョン、栃木県フィルムコミッション、栃木市
©映画『歩けない僕らは』