「シドニアの騎士」で知られる漫画家・弐瓶勉氏のデビュー作をアニメ映画化する「BLAME!(ブラム)」が、最新サウンドシステム「ドルビーアトモス」を採用した立体音響で上映されることが決定。5月20日の公開に先立ち、日本最速イオンシネマ幕張新都心にて、ドルビーアトモス体感試写会が行われました。
上映後には、本作品の音響監督でもある岩浪美和さん、そして本作品の監督の瀬下寛之さん、副監督の吉平“Tady”直弘さんが登壇し、ドルビーアトモスならではの楽しみ方を伝授いただくトークイベントとなりました。 日時:3月14日(火) |
|
会場には、瀬下寛之監督、吉平“Tady”直弘副監督、岩浪美和音響監督が駆けつけ、『BLAME!』の作品の魅力、そして音響と音楽の魅力を紹介した。5月20日の公開を前に、早くも大きな盛り上がりを見せた。
「ドルビーアトモス」は、従来の立体サウンドシステムに天井スピーカーを加え、オブジェクトサウンドにより音を劇場全体のどこでも自在な位置に配置することが可能になる。迫力の大音量やささやくような微かな音まで的確に再現され、天井を含め劇場全体が音に包まれる。さらにそれがどの場所から発しているのかが正確に感じられる。映画のなかに入り込むような音響体験が得られる。 そんな「ドルビーアトモス」は、まさに『BLAME!』のためにあったかのように今回ぴったりとはまった。無限に広がる階層都市、一体どこから何が現われるのかも分からない。そのなかで音の距離感が実感を伴って表現されることで、主人公の霧亥らの緊張感もよりリアルに伝わる。菅野祐悟さんによる音楽は、緊迫感や情感を音で導き観るものの感情を揺さぶります。 |
|
上映後には、瀬下監督、吉平副監督、岩浪音響監督の熱いトークを展開。瀬下監督は本作について
瀬下監督:弐瓶勉さんのコアなSFの世界の入門編。個人的にもハードSFファンが大好き。 と重厚な作品の背景を語る。 僕もこうしたハードSFは大好きです と、岩浪音響監督もこれに応じた。
また制作にあたっては、霧亥の派手なアクションだけでなく、雨宮天さんが演じる少女・づるたちの人間ドラマも大事にしたと、本作の見どころの多さを窺わせた。 「ドルビーアトモス」への挑戦について、
と手応えを感じている様子。また、 岩浪音響監督:日本の国内で「ドルビーアトモス」の認知度はまだ十分でない。『BLAME!』で劇場ならではの体感をしてもらい、さらに広がって欲しい。 との気持ちを語った。 と話した。 吉平副監督:「ドルビーアトモス」で音に立体感が出ることで、いままで出来なかった表現が実現した。より没入出来るようになったことに感動した。音が動いていくことで、非現実のSFの世界が現実の世界に感じられる新しい視聴体験になるのではないか。 と、『BLAME!』ならではの魅力を語った。 |
|
『BLAME!』物語・・・・
テクノロジーの果て、極限まで発達した超高度ネット文明。 都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。 都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。 少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。 仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。 |
スタッフ
原作:弐瓶勉『BLAME!』(講談社「アフタヌーン」所載)
総監修:弐瓶勉
監督:瀬下寛之
副監督・CGスーパーバイザー:吉平”Tady”直弘
脚本:村井さだゆき
プロダクションデザイナー:田中直哉
キャラクターデザイナー:森山佑樹
ディレクター・オブ・フォトグラフィー:片塰満則
美術監督:滝口比呂志/色彩設計:野地弘納
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
製作:東亜重工動画制作局
キャスト
霧亥 CV:櫻井孝宏、シボ CV:花澤香菜
づる CV:雨宮天、おやっさん CV:山路和弘
捨造 CV:宮野真守、タエ CV:洲崎綾
フサタ CV:島﨑信長、アツジ CV:梶裕貴
統治局 CV:豊崎愛生