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銭湯で試写&トーク

広告、ファッション、TVドラマ、企業ブランディングなど様々なフィールドで活躍するアートディレクター、千原徹也の初監督作品『アイスクリームフィーバー』が7月14日(金)より、TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほかにて全国ロードショーとなります。

この度、本作のロケ地でもある人気老舗銭湯・小杉湯にて、千原徹也監督、片桐はいり登壇のトークイベント付き特別試写会が行われました。
アイスクリームフィーバーイベントat小杉湯
日付:7月6日
会場:小杉湯
登壇:千原徹也監督、片桐はいり

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松本まりか演じる優が足繁く通う銭湯

松本まりか演じる優が足繁く通う銭湯として登場する小杉湯では、本作とコラボレーションした様々な企画が進行中。
玄関や待合室に本作の写真パネルの展示やトレーラー映像の投影、さらには映画をイメージしたお湯に浸かれる“イベント風呂”の開催も控えるなど、『アイスクリームフィーバー』一色となっている。
アイスクリームフィーバー試写at小杉湯
そんな小杉湯で行われた特別試写会の上映後に千原徹也監督が登場。
本編を見終えたばかりの観客に向け挨拶の言葉を述べながら、本作の成り立ちについて、4年前に企画を考え、原案となった『アイスクリーム熱』の著者・川上未映子に声をかけたところから企画がスタートしたと話す監督。「当初、川上さんは映画のお話は全部断っていると聞いていたので、なんでOKをいただけたのかと(笑)」と笑いまじりに当時の心境を回顧。原案となった『アイスクリーム熱』は川上からの提案だったといい、「何か特別なことが起きる話ではないけれど、テーマにしてみたら面白いかもね、という話になって、チャレンジすることになりました」と背景を明かしていた。

映像化にあたり

そうして進んだ本作だが、映像化にあたり「小説は文章だけで物語がどんどん展開されていく面白さがあるけれど、映像にするときはあまり説明しない方が小説に対するリスペクトがあるんじゃないかと思った」という監督なりのこだわりを持って撮影に挑んだという。当初は今よりも主人公・菜摘(吉岡里帆)によるモノローグも多かったそうだが、「最終的には(モノローグを)外していって、説明しすぎないことによって、川上さんが目指したものに近づけたんじゃないかなと」と振り返る。さらに、「僕は映画に対して、“こう思ってもらいたい”みたいなものは特になくて、“なんか良かったよね”って言ってもらえるのが一番いいなと思っているんですね」と監督としての想いを明かし、「人が死んだり、何か大きな問題が解決するとかそういう話ではなくて、毎日起きているようなこと。自分の日常に当てはまるような、みなさんが一度は体感したことのあるようなことだけれど、“なんか良かったな”と思えるような作品になっていたらいいなと思います」と観客に語りかけていた。

トークは本作を飾る音楽の話題に。

本作の主題歌を吉澤嘉代子(『氷菓子』)、エンディングテーマを小沢健二(『春にして君を想う』)が担当しているが、音楽についても並々ならぬこだわりがあったという監督。「僕は劇中に歌が流れるということをやりたかったんです。『恋する惑星』という作品でフェイ・ウォンの『夢中人』が流れるんですが、それがすごくいいなと思っていて。吉澤さんには、“あのシーンで主題歌が流れるよ”というのを伝えた上で楽曲を依頼させてもらったんです」と明かしつつ、「“サビのシーンで二人(吉岡演じる菜摘とモトーラ演じる佐保)は手を繋ぐよ”とか、細かく伝えていました。当の本人(吉澤)はノイローゼになるくらい悩んでいましたが…(笑)」と主題歌が誕生するまでの貴重なエピソードも披露していた。

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トークの後半

監督から銭湯の店主・晴恵役として出演する片桐はいりも一般客とともに試写を鑑賞していたことが明かされ、会場からは大きな拍手が湧き起こる場面も!「銭湯で映画が見られるなんてと思って、一緒に鑑賞させていただきました。銭湯とアイスクリームが妙にハマるんだなと感動しました」と感想を語る片桐。劇中では晴恵が銭湯の掃除をするシーンも登場するが、「あのシーンの撮影をしていたのは冬だったんですよね。あの時は裸足だったからとても寒かったんですけど、普段はこんなにあったかいんですね」と笑みをこぼしながら当時を懐かしんでいた。

さらに本作のロケ地であり、今回の試写会場となった小杉湯 三代目店主の平松佑介氏も、「本作のコピー“わたしたちの人生は、やさしくつながっている”という言葉が、とても印象的で。小さいけれどやさしくつながっていくというのが、みなさんと今日のような時間を共有できたことだと思いますし、これから小杉湯を経営していく上でも支えになるような言葉だなと。今日の感想をぜひ周りの方にも伝えていただいて、映画を盛り上げていけたら」と熱い想いを語っていた。

そしてトークの最後には監督から観客に向け、「来週からいよいよ公開になります。今日はプロジェクターを通してご覧いただきましたが、映画館の最高な音響で観れば今日の3倍は楽しんでいただけるかと思います」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。

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映画『アイスクリームフィーバー』

7月14日(金)より全国公開。

甘く、柔く、儚い、あこがれにも似た“想い”。「好き」と気軽に口にできないほど微かで淡く、でも抗えない“衝動”。切なくも爽やかな余韻を残す至極のアイスクリームのような恋物語を映し出した。

本作で初めてメガホンをとった千原は「映画制作をデザインする」と題し、長年の夢だった「映画を作ること」をアートディレクターの視点から構築。従来の映画製作のやり方にとらわれない手法で挑んだ意欲作です。原案は、川上未映子の短編集「愛の夢とか」(講談社文庫)内収録の『アイスクリーム熱』。国内外問わず圧倒的共感と文学的評価を得る川上未映子の小説、初めての映画化作品です。アイスクリーム屋のアルバイト、常田菜摘役で主演を務めるのは、映画ファンから絶大な支持を受け、映画賞を席巻している『ハケンアニメ!』や、Disney+配信作品「ガンニバル」など、話題作への出演が相次ぐ人気俳優、吉岡里帆。アイスクリーム屋の常連客の作家、橋本佐保役には、ファッションモデルとして活躍する一方、『風の電話』や『異動辞令は音楽隊!』など、女優としても唯一無二の繊細な存在感を放つモトーラ世理奈。菜摘のアルバイトの後輩、桑島貴子役には、本作が映画デビューとなる音楽ユニット・水曜日のカンパネラのボーカル、詩羽。アイスクリーム屋の近所の銭湯に通う、仕事が生きがいの、高嶋優役は『ぜんぶ、ボクのせい』や『夜、鳥たちが啼く』など気鋭の監督作品への出演が絶えず、憑依的な演技で様々な一面を見せる実力派女優、松本まりか。千原初監督作品に相応しい、魅力的なメインキャスト4名が顔を揃えました。

公式サイト:
https://icecreamfever-movie.com

公式TW:
@icecreamfever_m

あらすじ
美大を卒業してデザイン会社に就職するもうまくいかず、いまはアイスクリーム店「SHIBUYA MILLION ICE CREAM」のバイト長として日々を送る常田菜摘(吉岡里帆)。ある日、店にやってきた作家・橋本佐保(モトーラ世理奈)に運命的なものを感じ、佐保の存在が頭から離れなくなっていく。一方、バイト仲間で後輩の桑島貴子(詩羽)は、変わりゆく菜摘をどこか複雑な想いで見つめていて…。
アイスクリーム店のご近所さんの高嶋優(松本まりか)は、疎遠になっていた姉の高嶋愛(安達祐実)の娘・美和(南琴奈)が、何年も前に出ていった父親を捜すため、突然訪問してきて戸惑っていた。いきなり始まった共同生活。優の内心を占める不安は、それだけではなかった……。
熱(フィーバー)に似た、心を捉えて離さない衝動。
それぞれの色を纏った4人の想いは交錯し、切なくも確かに疾走していく――。
アイスクリームフィーバー

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吉岡里帆
モトーラ世理奈 詩羽(水曜日のカンパネラ)
安達祐実 南琴奈 後藤淳平(ジャルジャル) はっとり(マカロニえんぴつ) コムアイ
新井郁 もも(チャラン・ポ・ランタン) 藤原麻里菜 ナツ・サマー
 MEGUMI 片桐はいり / 松本まりか

監督:千原徹也 
原案:川上未映子「アイスクリーム熱」(『愛の夢とか』講談社文庫) 
主題歌:吉澤嘉代子「氷菓子」 
脚本:清水匡 音楽:田中知之
製作:千原徹也 山本正典 川村岬 與田尚志 岩尾智明 長谷川康 大塚朝之 
エグゼクティブプロデューサー:千原徹也 山本正典 木滝和幸 
プロデューサー:勝俣円 塚原元彦 撮影:今城純 スタイリスト:飯嶋久美子 ヘアメイク:奈良裕也 照明:古久保亮介 録音:久保琢也 音響効果:田中俊 整音:久保田貫幹
美術:内藤愛 助監督・編集:奥田啓太 制作担当:長川由万 アシスタントプロデューサー:鶴田紫央里 田中朋子 宣伝プロデューサー:小口心平
協賛:両備システムズ アダストリア ウンナナクール グランマーブル 猿田彦珈琲 ボディファンタジー 春華堂 SFW 白竹堂 KISS,TOKYO 宮崎氷菓店 
制作プロダクション:れもんらいふ 制作協力:DASH doors ぶんちん 配給:パルコ 
2023『アイスクリームフィーバー』製作委員会:れもんらいふ グランマーブル ねこじゃらし 東映ビデオ FM802 マグネタイズ 猿田彦珈琲
2023年|日本|104分|カラー|4:3|5.1ch|DCP 
©2023「アイスクリームフィーバー」製作委員会 

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