![]() |
東京国際レズビアン&ゲイ映画祭LGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティをテーマとした映画を、ジャンルを問わず国内外からセレクションして上映する「第31回レインボー・リール東京 〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜」。 この度、7月15日(土)から開催する今年の上映プログラムが決定した。スパイラルホール(青山)とユーロライブ(渋谷)の2会場で、計6日間にわたり、全11プログラム21作品を上映する。21作品のうち11作品が日本初上映(ジャパン・プレミア)であり、本映画祭でしか観ることのできない貴重な作品も多い。 さらに、今年は上映後のイベントが目白押し!『孔雀』では、来日予定のピョン・ソンビン監督とのトークイベントや、『秘密を語る方法』ではショーン・ダン監督とのオンライントークイベントを予定。(※いずれもスパイラルホールのみ)。また、2017年(第26回)以来、6年ぶりとなる『レインボー・リール・コンペティション』の開催が決定!日本人の映像作家たちによる渾身のショートフィルム7本を上映し、観客の皆さんの投票によりグランプリ作品が決定する。『レインボー・リール・コンペティション』でもキャスト・監督たちによる舞台挨拶が予定されている。 近年日本では、6月に福岡地裁が「同性婚を認めないのは違憲状態」という判断を示し、前進しつつある一方で、「LGBT理解増進法案」を巡る様々な議論や反発などもあり、LGBTQ+を取り巻く状況は一進一退を繰り返しています。そのような中、セクシュアル・マイノリティを取り巻く「今」をリアルに切り取った世界中の珠玉のヒューマンドラマやドキュメンタリーに触れながら、同じ空間で一緒に笑って泣いて、感動を互いに共有しあえる場を今年もお届けします! |
![]() |
<上映プログラム>
『クリッシー・ジュディ』 ★日本初上映 クリッシーとジュディは親友同士。今年こそドラァグクイーンとして大ブレイクを目指すジュディだったが、コンビの相棒であるクリッシーが恋人と同居するため街を離れることに。一人取り残されたジュディは、30代にして恋愛・就職・孤独といった現実的な問題と向き合わざるを得なくなる。製作・監督・脚本・主演のトッド・フラハティが、親友と離ればなれになるという普遍的な痛みをモノクロ映像で物哀しくも優しく描いたコメディドラマ。 『エッグヘッド&トゥインキー』 ★日本初上映 ある朝、17歳のトゥインキーは両親に同性が好きだとカミングアウト。その勢いのままプチ家出をし、ネット遠恋中のカノジョ(?)にリアルで会うために親友の男子エッグヘッドが運転する車でテキサスへの旅に出る。ところが、道中はトラブル続きで…!? テンポの良い会話とフレッシュなキャラクター、アニメーションなどを使った映像演出が楽しいキュートでカラフルな青春ラブコメディ。 『秘密を語る方法』 ★アジア初上映 ★上映後にトークイベントを実施予定 21歳でHIV陽性と判明したロビーは、5人の元交際相手に連絡を取る。その1人が本作の監督ショーン・ダンだった。このことをきっかけに、ショーンはHIVと共に生きる人々からヒアリングした経験談を再構築し、俳優が演じる舞台、ドラァグアーティストのストリートパフォーマンス、当事者同士が語り合うワークショップといった多彩な手法で「秘密を語る方法」を表現。言葉の力が魂を震わせるハイブリッド・ドキュメンタリー。 『ココモ・シティ』 ★日本初上映 アトランタとニューヨークでセックスワーカーとして働く4人の黒人トランスジェンダー女性たち。彼女らの生の感情を捉えたインタビュー映像から、性労働の実態と構造的差別の存在が皮肉を交えて赤裸々に暴かれる。粗い白黒の映像やエネルギーに満ち溢れた演出が話題を呼び、世界中の映画祭で観客賞を受賞した異色のドキュメンタリー。本作に登場するココ・ダ・ドール(本名ラシーダ・ウィリアムズ)は今年4月に銃殺されるという悲劇に見舞われた。 『ローンサム』 ★日本初上映 田舎町でスキャンダルに巻き込まれたケイシーは、ヒッチハイクで大都会シドニーへ向かう。金も寝床もない彼は、ゲイアプリを通じて知り合ったティブの家に居候しながら仕事を手伝うことに。セックスを通じて二人の距離は縮まり、互いに心を開くようになるが、どちらにも抱えきれない暗い過去があった。初長編『Teenage Kicks(原題)』(2016)でオーストラリア映画界にその名を知らしめた気鋭のクィア映画監督クレイグ・ボアハムが、セクシュアリティと孤独、心の傷を探求した野心作。 『マット』 ★日本初上映 ニューヨークに暮らすトランスジェンダー男性のフェーニャのもとに、性別移行をして以来疎遠になっていた相手が次々と舞い戻ってくる。ノンケの元カレ、13歳の妹、そして外国に住む父親の登場に戸惑いながらも、フェーニャは過去の関係と折り合いをつけようとする。人種とジェンダーの狭間で生きる主人公の最も運のない24時間を閉塞感のある映像で描く。フェーニャを演じる新星リオ・メヒエルの演技に釘づけになること必至! 『孔雀』 ★日本初上映 ★上映後にトークイベントを実施予定 家族や故郷の人々と絶縁しているトランスジェンダー女性のミョン。性別適合手術の費用が必要な彼女は、賞金目当てにワッキングダンスの大会に出場するが、優勝を逃してしまう。そんな時、ミョンは父の訃報を受け、「四十九日の法要で伝統舞踊のソゴチュム(小鼓舞)を踊れば遺産を渡す」と父が遺言を残していたことを知る。短編『神の娘のダンス』(2020)で世界に注目された実力派ピョン・ソンビン監督が、同作主演のヘジュンと再びタッグを組んだ長編デビュー作。プロダンサーであるヘジュンの迫力あるダンスも見どころ。 『ヴィーナス・エフェクト』 ★日本初上映 20代のリウはデンマークの田舎町で両親が営む植物園に勤め、平凡ながら穏やかな生活がずっと続くものと思っていた。しかしある日、エキセントリックで不思議な魅力を持つレズビアンのアンドレアと出会い、リウの日常は一変。二人の恋は燃え上がる一方、それぞれのライフスタイルがぶつかり合い、リウの家族にまで思いも寄らない影響が生じる。美しい自然の中でさまざまな形の人間関係や愛、家族を描いた北欧発のドラマ。 『幸運の犬』 ★上映後に舞台挨拶を実施予定 ついにレインボー・リール東京にヤツらがやって来る! 精力的にゲイ映像作品を続々と制作しているちくわフィルム。その長編映画第3弾が『幸運の犬』だ。今までも上映するたびに、号泣者が続出。何度でも泣けると大評判だ。その『幸運の犬』が満を持して、今年のレインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜の大スクリーンに登場する。 仕事も全くうまくいかず、46年間一度も彼氏ができたことがないヒゲポン。「クソみたいな人生だった。1回くらいGOGO BOYみたいなイケメンとキスしたかった」と嘆きながら自殺を図るヒゲポンの前に、突然一匹の「犬」が現れる。何気にその犬を連れて行きつけのバーに行くと、隣に居合わせた超絶イケメンのTENから「かっこいい方ですね。嫌なことは忘れましょう」と熱いハグをされ、人生最大級の幸運にすっかり舞い上がるヒゲポン。だがその犬が起こす奇跡は、まだ始まったばかりだった。 ちくわフィルムで監督としても活躍するヒゲポンを恋の虜にする“TENくん”には、GOGO BOYのTENが起用され、美顔そのままが活きるルックスに加えて、演技の才能も開花させ、“TENくん”の魅力を最大限に輝かせている。他にも、バーのマスター役にGOGO BOYの千葉優人や、ちくわフィルムの名俳優・雄太が“TENくん”の兄役で好演するなど、肉感的で魅力的なキャストが盛りだくさん! |
![]() |
FANTASTIC ASIA! ~アジア短編プログラム~ アジアの短編映画を集めたプログラム。ファンタジー、SF、ミュージカル、コメディなど、さまざまなジャンルの異色作が勢ぞろい。クィア映画の可能性を広げる“ファンタスティック”な作品をお楽しみください! 『孤独な王子』 ★日本初上映 孤独な王子は彫刻家を宮廷に招き、芸術作品を作らせる。彫刻家が大理石の塊を彫っていくうちに、王子もまた新たな自分を発見していく。壮大な世界観と映像美が見どころのファンタジー・ロマンス。 『U・ラブズ・ユー』 ★日本初上映 配達ロボットのUは在宅勤務の映像編集者リンミンに恋をする。しかし、ロボットと人間の交際は禁じられていて…。『ロザリンドとオーランドー』(第30回上映)のチェン・ホンイー監督による近未来的でポップなSFロマンス。 『マカッサルはサッカーファンの街』 男たちがサッカーに熱狂する街、マカッサル。ゲイの青年アクバルは、仲間から拒絶されることを恐れてサッカーファンのふりをするが…。ホモソーシャルな男たちのコミュニティを鋭く描いたドラマ。サンダンス映画祭2022出品作。 『タンクフェアリー』 ジョジョは孤独で夢見がちな小学生。ある日、家に“タンクフェアリー(ガスタンクの妖精)”が現れて、ジョジョに魔法をかける。世界中の映画祭を席巻した最高にキュートなミュージカル。 『ティンダー時代の愛』 ★海外初上映 レズビアンの高校生ヨンジュは、母とケンカした末に最悪の結果を招いてしまう。自己嫌悪から自殺を試みるヨンジュだが、クラスメートの邪魔が入り、事態は思わぬ方向へ。自己肯定感の低い若者たちが自分を好きになるまでの物語。 |
![]() |
レインボー・リール・コンペティション 2023 ★上映後に舞台挨拶と表彰式を実施予定 今年の邦画も、傑作揃い! あなたの一票がグランプリを決定します! 『Veils』 小さな書店経営者・谷あゆみ(28)と、会社員・村上紗香(28)は同棲中のカップルだ。日々、LGBTQ当事者としての息苦しさを感じつつも、2人には交際5年の節目に結婚写真を撮る楽しみが待っていた。ある日、紗香はフォトサロン検索サイトで『LGBTQ対応可』の文字を見つけ問い合わせるが、返答に落胆と怒りを隠せない。抗議に行くあゆみと、それを止める紗香。ベテランスタッフの大島に、あゆみの言葉は届くのか。そして、2人の幸せが満たされる場所はあるのか。 『カゾクノキョリ』 紗香とあゆみは交際7年目のカップルだ。ある朝、大寝坊した2人・・・果たして、どうなる?!2022年に国内外の映画祭で約50ものノミネートを果たした短編映画『Veils』の後日譚。 『チェンジマイノリティ』 異性愛者がマイノリティの世界で暮らす、サラリーマンの優紀。女性のパートナーがいて結婚を考えているが、異性婚が認められていない社会で、法的な家族になれない苦しさが続いている。同性愛が当たり前とされる社会で、家族へのカミングアウトや、職場での同性愛規範の押し付けに、日々悩み苦しみながら生きつつも、本来の自分を取り戻していく。 『変わるまで、生きる』 NPO法人パープル・ハンズで行われている中高年の性的マイノリティによる持ち寄り食事会を取材したドキュメンタリー。偏見や法制度の不備など、様々な要因で孤独に陥りやすい性的マイノリティの老後。不安に感じている当事者も多い。「実際の“プラチナ世代”の当事者たちが楽しく過ごす様子を知ることで、将来への不安が少しでも和らぐと嬉しい。また彼らの経験談から、性的マイノリティに対する社会の眼差しが少しずつ変わってきたことを知り、より良く変わってゆく未来への想像へとつなげて欲しい」との監督の思いで制作された。 『フツー』 春。“フツー”のレズビアンカップルである愛美と杏子。二人は約束された幸せな未来をともに過ごしていくはずだったが、事態は一転する…… 二人の“フツー”を桜が見届ける愛の物語。 『GMT+9』 カップルとして新たな生活を始めようと、ベルリンへやって来たマキとユイ。新しい土地に降り立ち、家族の支援を受けながら自由奔放に生きるマキ。その一方で、東京で生活しているかのように偽り、テレビ電話越しに映る母親に嘘をつき続けて生きるサキ。仕事を辞めて日本を離れた彼女は、チャット・レディの仕事でひとまず生計を立てようと、部屋に閉じこもり日本時間で生活する。そしてその時差と次第にベルリンで生きる目的を失っていく……。 『ストレンジ』 塾に通い、勉強漬けの日々を過ごす内気な高校生のオデコちゃん(荒木飛羽)が出会ったのは、夜の公園で涙を流す、ドラァグクイーン姿のクマさん(ドリアン・ロロブリジーダ)だった。交流を重ねるうち、もがきながらも自分に正直に生きようとするクマさんの姿勢は、次第にオデコちゃんにも変化を与え−−−。 |
![]() |
<トークイベント>■オープニング作品『孔雀』 トークイベント7月15日(土)スパイラルホール での上映後、来日予定のピョン・ソンビン監督とのトークイベントを開催します。 ■『秘密を語る方法』 トークイベントPART 1 PART 2 |


