平山ユージトークイベント米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を獲得した映画『フリーソロ』以来の壮大なスケールと迫力に満ちた驚くべきアルピニストのドキュメンタリー映画『アルピニスト』が、7月8日より全国公開となります。 7月18日、世界一美しいと評されるクライミングスタイルが、日本のみならず世界的にも名高いプロ・フリークライマー、「世界のヒラヤマ」こと、平山ユージさんをゲストにシネマート新宿にてトークショー付き上映を実施しました。 平山ユージプロフィールプロ・フリークライマー。 |
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平山ユージ登壇まずは日本のみならず、世界のクライミング界のレジェンドである平山さんは本作をどう観たのか、という質問からトークはスタート。平山さんは「最初は、マークのことを知らなかったのですが、彼の登り方を見て、明らかに動きに無駄がなくて、本当に惚れ惚れするようなクライミングをしていた。僕の目から見てもそのあたりがすごいなと思いましたね。そしてクライミングに対しても、彼は完全に純粋な気持ちでクライミングに向き合っていたし、それは最初から最後まで変わらなかった。それが心を打ったポイントでした」と感銘を受けた様子でコメント。 平山さんは「クライミングの仲間たちに対する若干の競争意識というのはありながらも、お互いにリスペクトしあっている。お前が(世界記録に向けて)頑張るなら。俺も頑張ろうというような。互いにエネルギーをもらいあっているようなところが強くあるかなと思っています」とコメント。そしてそうしたクライミングに対して愛情と純粋さをもっとも体現しているのが、本作の主人公、マーク・アンドレ・ルクレールなのだ、という話で盛り上がりました。 本作に出演するトップクライマー、アレックス・オノルドは「自分はクライミングの記録に興味があるが、マークはスピリチュアルなレベルで、ただ山の中にいることを楽しんでいる。それがうらやましい」と言っていますが、その意見に平山さんも「それは本当によく分かります」と共感している様子で、「本当に純粋ですよね。自然の中で、夜空を見上げながら『いいな』と。きっとマークは、そういう感じで登っているんでしょうね。オーロラを見たりとか。もちろんやっていることは半端ないことなんですけど、あの純粋さは本当にうらやましい」としみじみコメント。 「それとお母さんがすばらしいんですよね」と感心したように付け加えた平山さんは、「マークに一般的な9時5時の仕事が務めらないようだったら、クライミングをやったらいいと導いてくれた。そういう環境があったからこそ、さらに上にいくことができたということもあると思います。人それぞれにいろんな背景があって。その中から、自分なりの選択をしながら生きていると思うんですが、マークもそういったものの中から、自分に合った選択をして生きていくことができた。それは本当にうらやましいこと」とマークの生きざまにあこがれの目線を送るひと幕もありました。 また、現在スペインとノルウェーなど海外の岩場でのクライミングを通してプロ・フリークライマー平山さんに迫るドキュメンタリー映画の撮影が進行されているとご本人から語られました。本作『アルピニスト』の撮影チームメンバーのブレット・ローウェルが共同監督を務めてます。この作品について平山さんは「今、撮っていただいてるものがいずれ皆さんの前に、カッコいいユージとして出てくるハズなんで。期待していてください」と笑いながらメッセージを送りました。 この夏、私たちは知られざる天才クライマー、マーク・アンドレ・ルクレールの新たな伝説を目撃する。 |
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『アルピニスト』原題:THE ALPINIST 全国公開中 公式HP: Facebook: Twitter: |
出演:マーク・アンドレ・ルクレール、ブレット・ハリントン、アレックス・オノルド(『フリーソロ』)ほか
監督:ピーター・モーティマー、ニック・ローゼン/制作:レッドブルメディアハウス/配給:パルコ ユニバーサル映画
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