![]() |
フィクションよりもスリリングな現実本年度アカデミー賞で国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門にノミネートされた話題のルーマニア映画『コレクティブ 国家の嘘』が、10月2日(土)にシアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開となります。 |
![]() |
各界著名人27名から怒涛の絶賛コメント本作をいち早く鑑賞した、日本を代表するジャーナリストやメディア編集長など、各界著名人27名から怒涛の絶賛コメントが到着! 本作では地道な取材を行うスポーツ紙の編集長や記者にカメラを向け、身の安全が脅かされながらも報道を通じて権力と向き合うジャーナリストの生きざまを捉えていく。インディ・ワイアーが「ジャーナリズムについて描く映画史上、最も偉大な作品だ」と評すなど海外で圧倒的な賛辞を得てきた本作に対して、「個人の強い意志で社会は変えられることを示す、渾身のドキュメンタリー」などと評するのは東京新聞記者の望月衣塑子。そのほか、「news23」メインキャスターの小川彩佳、TBS系「報道特集」キャスターの金平茂紀など日本を代表するジャーナリスト達からコメントが寄せられた。 また、カメラは事件に関わる政策の管轄である現職保健省大臣の執務室にも入り、ジャーナリストとは異なる立場から“国家の嘘”に立ち向かう者の姿も映し出す。そんなドキュメンタリー映画の常識を覆す“深度”でテーマを掘り下げていく本作に対して、ゲームクリエイターの小島秀夫は「これが本当に“ドキュメンタリー”なのか?と疑う程にカメラは肉薄する」と感嘆する。こうした映画の姿勢に対して、ドキュメンタリー映画の監督として知られる映画監督/作家の森達也は「日本ではこんな映画は作れない。ならば同じことが起きてもわからない」、ドキュメンタリー監督の大島新は「この映画は、メディアや市民が絶え間ない監視を続けることの大切さを、骨の髄まで教えてくれる」とコメント。 |
![]() |
『コレクティブ 国家の嘘』に寄せられたコメント(五十音順/敬称略) 国家スキャンダルを記者集団が暴いていく。核心人物が謎の死を遂げる。 国家ぐるみの腐敗で奪われる命。遠い国の話だと達観できるだろうか。 国家も医療も報道も、たやすく本来の使命から逸れていく。 日本のすべての政治部記者たちに『みなさん、これが記者会見の世界標準ですよ』と言いたい。 「腐敗した医療システム」と「国家の嘘」に敢然と立ち向かうスポーツ紙記者と若き保健相に感動した。 為政者が平気で嘘をつくという絶望的な状況が、世界中に広がっている。残念ながら、日本でも、だ。 「皆が黙っていたことが、国の嘘を許したんです」市民として、伝え手として、どうあるべきか。劇中の言葉に胸が疼く。 スクープが、新たな内部告発を生み、時代を動かす。 命よりも儲けか? 民をまもるはずの医学が、国家と癒着した時に何が起きるか。 政府に冷遇される小メディアでも、事実を暴けば社会は動く。 これが本当に“ドキュメンタリー”なのか?と疑う程にカメラは肉薄する。現場や遺族、関係者に。そして、そこで暴かれる“国家の嘘”に。これが“ドキュメント(現実)”であっていい訳はない!と憤ってしまう。ただこの“嘘”の国家を命がけで正そうとする記者達と大臣の“現実”だけは唯一の救いではある。 描かれる医療の闇は暗くて深い。そこに切り込む新聞記者はとても勇気がある。 国家の嘘は感染症より怖い。 ジャーナリズムは腐敗と対峙するためのツールに過ぎない。 ドキュメンタリストであれば誰もが夢見るような驚異的な撮れ高と被写体へのアクセスに、あんぐりと口を開けっぱなしの109分でした。凄い映画です。 芯まで腐ってる! 権力者はどんな時も「安全」「安心」と言う。 ポピュリスト政権の腐敗、不正と闘うジャーナリズムの真髄、悲劇からの再生を、重層的に観せる驚異的な一本! 吸血鬼ドラキュラ公の国・ルーマニア。コンサート会場の火事という災難から救い出された命が病院での感染症によって絶命する不条理をきっかけに汚濁にまみれた政治と医療界の癒着と汚職が明らかになる。あまりにシュールな展開に私は言葉を失って画面に見入っていた。 衝撃。国家という組織の腐敗。 金まみれの医療、根まで腐った政治、その実態を暴く調査報道、立て直しを図る新任大臣…。 間違った医療政策で人々が亡くなる。 医薬品に対して絶対の信頼が揺らぐ。世界がコロナで揺れる今だから、権力と生活の関わりを描いた本作の問いかけは重い。これは決して対岸の火事ではない。「無関心は人を殺す」のである。 事件を掘り下げた記者たちがたどり着いたのは、政治・医療マフィアの底なしの闇だった。 すごい映画を観た。まずはこれに尽きる。誰だってそう思う。次にあなたは思う。 驚いた。腐敗の深さに対してだけではない。会見で鋭く食い下がる記者たちの姿に、だ。私たちの感覚、麻痺してはいないだろうか。 記者の息遣いまで感じられる、世界的スクープの記録だ。 |
![]() |
なぜ本作が“今、必見”であるのか理由を確かめてほしい。
『コレクティブ 国家の嘘』原題:Colectiv 10月2日(土)シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー |
監督・撮影:アレクサンダー・ナナウ
出演:カタリン・トロンタン、カメリア・ロイウ、テディ・ウルスレァヌ、ヴラド・ヴォイクレスクほか
2019年 / ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ / ルーマニア語・英語 / 109分 / ビスタ / カラー / 5.1ch / / 配給:トランスフォーマー
©Alexander Nanau Production, HBO Europe, Samsa Film 2019